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クエストステリア(Quest’Osteria):ミラノの中の香港、屋台料理が美味しい名店

ミラノのモンテナポレオーネとトゥラーティのちょうど中間に位置するセナート通り(Via Senato)とスピガ通り(Via della Spiga)。

ここは、モスキーノ、プラダ、ミュウミュウ、ティファニー、クロエなどなど、高級ブティックが立ち並ぶエリアである。

そんなセナート通りに異彩を放つ店がある。

それは、香港の屋台料理の店、クエストステリア(Quest'Osteria)である。

筆者はたまたま、同じくセナート通りにあるミラノ国立文書館(Archivio di Stato di Milano)に行った際にこの店を見つけた。

中には小さなオブジェや食玩のようなもの、シールが貼ってあり怪しい雰囲気であったがなにやらメニューは美味しそう。

長らく気になっていたが、先日、ついに足を踏み入れた。

メニューは、大きく分けて、焼き豚を使ったご飯もの、点心や麺類、そしてタピオカやかき氷などのデザート類である。

日本人の友人同士で行ったのだが、英語は読めるにしても、完全には漢字の意味が理解できない。

「漢字、読めんるんだけど(意味が)読めない」という不思議な現象に陥っていたところ、お店のお姉さんがイタリア語で説明してくださり、食べたいものをオーダーすることができた。

こちらは、やわらかくトロトロな焼き豚に青菜の炒め物のっけご飯と長い焼売のようなもの。

五香粉(ウーシャンフェン)だろうか、お肉は味だけではなく風味も良く、絶品。


こちらは、トロトロの玉子と焼き豚のっけご飯。

実は、焼き豚のっけご飯が忘れられず、2日と空けず、お店に訪れたわけだが、焼き豚は午後の時点で売り切れ、細かい豚肉を使うこのメニューがかろうじてできるとのことで、頼んだメニューであった。

当初のお目当てには振られたが、こちらも美味しかった。


屋台のミニチュアや古い新聞、

ステッカーや食器などなど、一癖も二癖もあるアイテムが店内には散りばめられている。

緑が基調の店内に、カラフルな面白アイテムが並べられているため、お店の外から見てもかなり目立つ。

こちらのお店はイートインスペースが4席しかないが、次々と、現地で働く中国人や旅行で来たアジア人がテイクアウトに訪れていた。

お店の人と親しげに話しながらテイクアウトしていく中国語話者の人を何人も見たため、現地で働くアジア人も認める味なのだろうという印象を受けた。

2019年現在、アジアの状況はいいとは言えず、どの地域でも解決の糸口を見つけられずにいる。

あまり簡単に言うことはできないけど、日本語を母語とする自分にとって、店内で中国語を話している人々が、中国人なのか、香港の人なのか、台湾の人なのか、全く分からない。

勿論、中国語や料理にも、地域によって違いはあって一括りにできないことは理解している。

とはいえ、次々とこの店にやってくるアジア人の人々を見ていると、同じくイタリアで生活する者としてシンパシーを覚える。

国というものから切り離されて、近くなる個人の関係もあるのではないのだろうか。

とにかく、イタリア在住の方々にも、旅行中、アジア料理が恋しくなった方々にもお勧めしたいお店である。

《クエストステリア(Quest’Osteria)》

住所:Via Senato 13, Milano, 20121, Italy

営業時間:正午〜23:00(月曜から土曜まで)

公式インスタグラム:@questosteria

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