福井のおすすめカフェ・レストラン 5選 vol. 7
今回のnoteでは、筆者の故郷である福井県内にあるカフェ・レストランについて紹介していきたい。
このシリーズも帰国の際に訪れたお店をまとめていくシリーズとしてこれからものんびり続けていけたらと思っているところである。
参考:
1. 竹内菓子舗 花堂本店(福井市)
こちらは福井駅から少し南に行った花堂という地区にある明治7年(1874年)創業の老舗和菓子店 竹内菓子舗。
現在福井県内ではこの花堂本店を含め二店舗展開しており、花堂本店ではテイクアウトがメイン、二ノ宮の方の店舗ではパフェやぜんざいを食べることができるイートインスペースもあるとのこと。
このお店の目玉商品は、米粉カステラである。
婚礼饅頭など何かの行事ごとにお饅頭などの和菓子を近所や親戚に配る習慣があった昭和の頃においては、地域の和菓子屋さんとして地元の人々が親しみを持って通ったこちらのお店。
五代目がこちらの菓子店を継いだ後、米どころ福井のお米を活かした米粉カステラの開発に試行錯誤。
こうして出来上がったカステラは「四代目と喧嘩しても作りたかった五代目の米粉カステラ」という名前で販売されるようになると、年間10万個を売り上げるヒット商品となった。
この商品名が物語っているように、老舗が時代の変化に適応して生き残るためには、その時代の傾向にあった対策が必要である。
2015年には、旧国道八号線(フェニックス通り)沿いに新築した店舗をオープンすると瞬く間に福井の人気の菓子店となった。
地元に年に何回か帰省していた身から考えると、この新店舗は、駐車場が広く入りやすい上に、この新店舗になってからカステラをはじめ、様々な商品のパッケージがリュニューアルされた印象を受けており、自分用にもまたプレゼント用にもお菓子を買いやすくなったと感じている。
また隠れた人気商品はこちら、はしっこブリアンである。
カステラを製造する時に出るカステラの端っこをシャトーブリアンをもじって販売しているものである。
端っことはいえもちもちふわふわの美味しいカステラであることは変わりない上にとてもお得なので、売り切れている日も多い。
筆者も実家の家族に買っていったことがあるが、おいしくお得に食べれるので大好評であった。
竹内菓子舗のウェブサイトを見ても分かるように、お餅や饅頭、大福、赤飯、どら焼きなどの和菓子にとどまらず、サブレやフロランタンなど展開している商品はとても多いのだが、筆者が一番好きな商品は、このくるみ大福である。
くるみ大福なんて、どこの和菓子屋でもわりとありそうなものであるが、竹内菓子舗の大福は、入っている胡桃の量、餡の甘さ、サイズ感が筆者にとって完璧である。
筆者はコーヒーと合わせて食べるのがお気に入りである。
小ぶり見えるが、この後もう少し食べたくなるくらいのサイズがちょうどいい。
近いうちに二ノ宮店の方のイートインスペースのオリジナルメニューも試してみたいと思っている竹内菓子舗である。
竹内菓子舗 花堂本店
住所:〒918-8012 福井県福井市花堂北2丁目12−3
営業時間:10:00-17:00(水曜定休)
公式ホームページ:takeuchikashiho.com
2. ふくいの山下商店(パリオ店)福井市)
こちらは福井市内のショッピングセンター・パリオCityの中にあるちょっと変わった形態のお店。
福井ケーブルTV番組リポーターの山下善久さんは、果物や蕎麦や調味料、お茶などの食品を作っている地元の生産者の元に足を運び、厳選して選んだ商品を売るショップを定期的に出店していたが、2023年より、ついにその実店舗をここに構えることになったとのこと。
ショッピングセンターの一角にあるこの店舗では、ランチ時にはおろし蕎麦などを食べることができるほか、コーヒーやお茶、ケーキなども提供しているとのこと。
また幾久の方にも実店舗があるようだ。
これまではこのスペースにこのnoteでも紹介したニシムラカフェが入っていたのでそれがなくなり少し寂しい気もするが、山下商店もカフェメニューが豊富である。
生産者と消費者を直接つなぎ、いいものを届けたいという気持ちが強い山下商店では、福井のよりすぐりの美味しいものが並んでいるとのこと(公式ホームページより、オンラインショップもあるとのこと)。
地元が米所の人にとってはお馴染み、福井米の米袋で作られたバックも販売されていた。
通常この米袋には30kgの米が入れられているので、かなり丈夫そうなバッグである。
お蕎麦が食べたい気持ちもあったが、この日はアイスティーで喉を潤す。
いわゆるアンテナショップのカフェといった感じであるが、ロールケーキが美味しそうだったのでまた次回にと考えている。
ふくいの山下商店(パリオ店)
住所:〒910-0852 福井県福井市松城町12−7 パリオCiTY 1階
営業時間:11:00-18:00(パリオCiTYの営業時間に準ずる)
公式ホームページ:yamashita-shoten.jp
3. イクスカフェ 吉崎鳳凰閣(あわら市)
こちらは福井県あわら市にあるイクスカフェ(ex cafe) 吉崎鳳凰閣。
福井県と石川県の県境には、1471年、本願寺の法主・蓮如上人が、比叡山延暦寺からの攻撃を逃れ、ここ越前吉崎を本拠地として浄土真宗を布教した。
そんな吉崎御坊跡に建てられた寝殿造の建物が、カフェとしてリニューアルオープンした。
仏教の宗教施設をそのままカフェにするなんて大胆な発想であるが、窓から見える北潟湖の眺めをお目当てに訪れる人が後を絶たず、今、福井でも人気のスポットとのこと。
しかしながらこの写真からも分かるように、2024年1月の能登半島地震の際に、ここ吉崎御坊も被害を受け、一部の地面が隆起してしまっている。
筆者が訪問した2024年5月も修復の真っ只中であり、クラウドファンディングでも修繕費用を集めているとのことであった。
少し心配になりながらもお店の中に入りメニューをパラパラ開く。
エクスカフェは、まず2007年に京都の嵐山にeXcafe京都嵐山本店をオープン。
評判となったエクスカフェは、eXcafe祇園新橋(祇園)とeXcafe祇園八坂(円山公園敷地内)と徐々に店舗を増やしていき、2023年4月に京都府外では初となる店舗eXcafe吉崎鳳凰閣を福井県あわら市にオープンした。
カルボナーラに柴漬や塩昆布が入った日本風にアレンジしたメニューを見つけたが、京都の美味しい漬物ならば、シンプルに漬物とオリーブオイル、真ん中に温泉卵といったパスタでも美味しそう(イタリア人に怒られるかな)。
オーダーするものを決めて店内を見渡す。
平日の午後という穴場の時間帯に行ったおかげもあり、天井の高い広々とした店内を散策することができた。
立派な柱、このカウンターは改築の際に作ったのであろう、使いやすそうである。
窓から眺める北潟湖。
5月のお天気の良い日、エメラルドグリーンの湖は絵画のようであった。
そうこうしているうちに団子セット1540円が到着した。
七輪でお団子をセルフで焼いて食べるセットとのこと、よもぎとプレーンのお団子二種類楽しめて嬉しい。
団子につける餡子やタレなどのトッピングやお抹茶もあり。
これが全部自分のものだと思うとワクワクしてきた。
よもぎには王道の餡子をのせて食べる。
サイズ的にはこれくらいなのでとても食べやすい。
プレーンにはみたらし。
ゆったりお茶を啜りながら、ジリジリ焼いて食べるお団子。
書きながらその贅沢な時間を思い出し、もう一度、また天気のいい日に行きたいなと思ったのであった。
イクスカフェ 吉崎鳳凰閣
住所:〒922-0679 福井県あわら市吉崎1丁目901−1
営業時間:10:00-18:00
公式インスタグラム:@excafe_yoshizakiphoenixhall
4.カフェたばき(越前市)
こちらは越前市の旧JR武生駅(現・ハピラインの武生駅)近くにある、料亭を改装して作られたカフェ。
もともと多葉喜(たばき)は、明治25年(1892年)に創業した料亭。
昔は、お見合いや結婚式などはこのような料亭で行うことが多かったとのこと。
地域の人々の人生の節目を見つめてきた料亭でもある。
多葉喜は、明治から昭和にかけて増築されており、細部に至るまで、その見事な内装からは、各時代の大工や職人たちの高い技術を窺い知ることができる。
2019年、多葉喜は料亭としての営業を終了したが、2022年、宿泊施設兼カフェとして生まれ変わることになった。
料亭・多葉喜を宿泊施設兼カフェに、再生するプロジェクトを手掛けたのは、東京を拠点に活動する建築士・北畑栄氏(越前市出身)。
柱や装飾など、多葉喜に残された素晴らしい設備を生かしつつ行われた改修工事の様子は公式ホームページで紹介されている。
宿の女将さんに中を色々見せてもらったのだが、こちらのお風呂に至っては、もともとは最新の入力設備に変えるつもりだったのを、あえてこの古い昔のお風呂を残したのだとか。
割れてしまったタイルは金継ぎで直し、剥がれた部分を新たなタイルで埋める。
古いこのようなお風呂は、平成の中頃まではまだ残っていた家庭もあったのだと思うが、メンテナンスが大変なのでこれからどんどん減っていくのであろう。
さらに2階も案内していただけた。
高い天井が蒲鉾型になっているこの座敷では、結婚式など大掛かりなイベントも行われていたとのこと。
賑やかなどんちゃん騒ぎの宴会から抜け、この縁側でぼんやりしていた人もいるのかなと思いを馳せた。
前置きが長くなったが、カフェスペースとして使われている一階の奥の部屋へ案内された。
一人でこんな御座敷を使ってよいのだろうかと戸惑うほど広い。
おもむろにメニューのページをめくったが、特にケーキの盛り合わせ500円、プリン350円、アイス200円がかなりお手頃だと感じた(2024年5月の価格)。
こちらの水羊羹パフェも今時500円でこんなに具沢山なパフェを食べることができるお店を探すのは難しいであろう。
筆者が頼んだのは1200円の水羊羹御膳。
500円のケーキセットの写真をネット上で見たところこれも豪華だったので迷ったのだが、せっかくならばお抹茶と一緒に和菓子を食べたいと思い、こちらにした。
水羊羹にはきな粉、珈琲、抹茶が備えられており、味変しながらモナカのかわに挟んで食べることができる。
こうしたものをちまちま食べながら、お茶を啜る時間は至福の時である。
それにしてもお座敷が広く、一人でここを使えるなんて贅沢である。
美味しいお菓子に舌鼓を打ちつつ、庭を眺めのんびりと過ごした。
現在、この多葉喜は宿泊施設としては一棟貸しをしているとのこと。
気になった方はぜひWebサイトを見ていただきたい。
カフェたばき
住所:〒915-0069 福井県越前市吾妻町2−23
営業時間:11:00-19:00(月曜定休)
公式ホームページ:tabaki.jp
5.シラトリ(越前市・閉業)
こちらも旧JR駅近くにある純喫茶。
こちらに訪問したのは、2024年5月であったが、このnoteを書いている10月に店舗情報を確認したら、なんと閉業してしまったとのことであった。
1956年創業、お店にはママさんを囲み、常連の人がゆったり過ごしていたのが印象的であったシラトリ。
もっと早く記事をリリースすればよかったと悔やまれるが、あまりに素敵なお店の写真なのでここで紹介しておおくことにする。
お店の本棚にもおもしろそうな本が並んでいた。
またお店の棚にはママさんの香水瓶や食器のコレクション。
壁にかけられた小さなあ絵も素敵。
今ではなかなか見ることも少なくなった冷蔵庫。
帰り際にいただいたマッチ箱。
ごくシンプルなメニュー表。
この時はブレンドコーヒーをオーダー、今思えばフルーツパフェを食べておけばよかったと思っている。
街のシンボルであったと聞く純喫茶シラトリ。
いつまでもそこにあるものと思ってはいけない、どのカフェに行くにしても、一度一度の機会を大切にしたいと思ったのであった。
シラトリ(閉業)
住所:〒915-0075 福井県越前市幸町3−4
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