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15:一夫多妻 / 男尊女卑②

 Bonjour!

 前回に引き続き女性の社会的立場についてお話します。

 夕食とシャワーを済ませた後、玄関先で勤務をしている警備員と毎晩3時間程度お喋り&フランス語を教えてもらっています。

 今日は警備員から得た情報を会話形式も用いながらお届けします。

仕事中に夕食の準備をし始めるマダム
その辺の草をソースにするらしい
私も毎日お手伝い

 ①一夫多妻 (警備員との会話)

👨🏾:いつか奥さんをもう1人欲しい。
         でもそのためにはお金が必要。

👩🏻:日本は奥さん1人だから想像できないし、
         新しい奥さん出来たら今の奥さんが可哀想。
         何で2人欲しいの?

👨🏾:1人だと、構ってくれないこともある。
         だから奥さんが2人いたら、
         お互い嫉妬して旦那に沢山構ってくれる。

👩🏻:それって得するの男だけじゃん!

👨🏾:そうだよ。笑
         でもベナンは旦那が家の中の長だから。
         女は基本家にいなきゃいけないけど、
         男は飲み歩いてもおっけー。

👩🏻:…。
         稼いだお金を2人に払うより、
         1人に払ったほうがいい生活できると思う。

👨🏾:確かにそうだけど、それでも2人欲しい。
         でも奥さんが2人に増えても
         今の奥さんへの愛は今後も変わらない。

👩🏻:変わらないならこのままでええやん。

👨🏾:笑笑

1時間歩けばヨーグルトを買うことが出来る
ちなみに1つ50円程度

 ②男尊女卑 (警備員との会話)

 前回の投稿(マダムとの会話)を警備員に伝えたところ「マダムの言うことは正しいけど、今は妻への暴力は禁止されている」と教えてくれました。

 しかし日本では家庭内暴力でも逮捕されることを話すといろんな人にびっくりされるので、真実かは不明のままです…。

 学校でも体罰は禁止されていますが、1クラスが80人を超えるため暴力で子どもを押さえつけているという現状があります(後日記載予定)。

 だから禁止されているとはいっても、家庭内暴力は横行しているのではと思います。

 警備員の彼曰く、女性の不倫率が高いのが家庭内暴力の原因らしい…。

 つまり旦那たちは心配しすぎるが故に、妻に暴力を振るうケースが多いようです。

 不倫以外には体を売ってお金を貰う妻達もいるとのこと…。

 基本的に家か職場(働く女性は全体の30%らしい)しか行き来しない女性が「どこで男性と知り合うのか?」と聞くと、「買い物時に番号を交換したり、至る所で!」と教えてくれました。

 実際に彼も元カノに浮気されて別れた過去があります。

 昔は旦那以外の男と街を歩くことすらブードゥ教(ベナンの宗教)によって禁止され、もし誰かにその現場を見られてしまった場合は、殺されてしまっていたようです。

 しかし、フランスの植民地になってからは価値観が多様化し、女性達の価値観も変わってしまいました。

 だから男性達は「昔からの伝統を守るため」に家事をしないとも言っていました。

 また「働いている女性でも毎日昼寝をしたりテレビを観ているから、男性が家事をしないのは当たり前」だと教えてくれました。

 (個人的には、働いている男性達も休憩時間にゆっくりしているのは一緒だと思うのですが…。)

 一方で、女性達が体調を崩した際は男性が家事をするらしいです(彼は綺麗事を言う傾向があるので、真実かは不明)。

 「男が家事をするのはベナンではあり得ない」とよく言っている彼が毎朝玄関を掃いてくれます。

 理由を聞くと「ここは職場だから」。なるほど…。少しショックでしたが、納得です。

 さらには「地球ができた時に神様が男が上、女が下の立場だと決めた」と何度も言っていました。

 「我が家は同じか時々私の方が上だよ!眠いからご飯作っといて〜とかよくある。」と伝えると「それは絶対にダメ!今から旦那を敬って!」と笑いながら言われました。笑

クリクリ=🥜の硬いクッキーのようなもの
25円で15本買うことが出来る
甘くて好きなおやつ

 私の周りだけでも「家事を手伝ってみようかな」「暴力はダメだな」と思える男性が増えたら、その奥さんは少しでも幸せになれるのかな?といろいろ考えましたが、それはかなり難しい気がしています。

 その一方で任地の市長や外務省のアジア担当のトップ(?)は女性。

 ますます女性の立場が気になるところです。

フライパンでご飯を炊く技を身につけた🍳

 昔の日本も同じだったと思うので、ヒントは日本史に隠れているのでは?と思ったりもしました。

 しかし、やはり当事者が声を上げないとずっと変わらないと思います。

 それ以前にここに記載した事は、私=現代の日本人の価値観であって、苦痛ではない女性(家庭内暴力を受けていない女性)もたくさんいるはず。

 ヨボ(現地語で外国人)である私が口出しできることでもありません。

 彼らの伝統はこれからも続いて欲しい。

 でも「誰かが苦しむような伝統なのであれば、それは新しい価値観に変えてもいいのではないか」というのが私の本音です。

 皆さんの意見も是非教えてください。

 nao

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