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「ボーイズ・イン・ザ・ボート若者たちが託した夢」の感想(ネタバレあり)
Amazonプライム・ビデオで鑑賞。
冒頭から主人公ジョーの貧しさを示すシークエンスがなかなかハード。
大学の学費が払えず、バイトも見つからず、廃車の中で寝起きし、穴の空いた靴で貧乏生活してる場面から引き込まれる。
そんな中お金が貰えて寮にも住めるという待遇に惹かれてジョーは、今作のメインになってくる8人乗りボートチームの試験を受ける事になる。
この募集してるボートチームは全員で8人なのだけど、そもそも募集しているのが二軍チームという事で、みんな素人の集まりだし選ばれたとて、おそらく大会には出れないという状況なのだけど、そんなスポーツ選手としても私生活もどん底の主人公達がオリンピック代表に至るまでのサクセスストーリーをとても面白く描けていたと思う。
スポ根映画としてテンポよく入るトレーニングシーンも観てて気持ちが良いし、飲み会や、ピアノを弾いて歌う所でチームメイトとの団結を深めていくシーンも青春描写としてグッときた。
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試合のシーンが何箇所かあるのだけど、
スタート直前の音の無くなる演出とか緊張感あって良いし、「イン!スルー!」のリズム感とか、「35に上げろ!」とか全くルールとか用語とか分からないが、映画としての盛り上がりは分かりやすい。
そしてベタだけど試合の度に不安要素の作り方が巧み。
何かしら絶対に精神面や肉体面に不安があったり、チームの出場自体が危ぶまれる様な逆境があったりする。
特に最後の試合の病み上がりのメンバーや意図的に不利なレーンからのスタート等、かなり厳しい状況だし、試合が始まるとそれが見事にマイナスに働き最悪の状況になるのだけど、「ここからはもう追いつけないでしょ、、、」からの盛り上げ方がめちゃくちゃ上手くて、本当に手に汗握る展開だったと思う。
特に病み上がりのドンが歌によって再び眼の輝きを取り戻す場面は熱過ぎて思わず泣いてしまった。
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その他にも主人公のラブストーリーや父親との確執とかも繊細なドラマもちょうど良い感じで描き切っていたし、監督のジョージ・クルーニーは流石ベテランという仕事ぶりで、手堅いけどどこを切り取っても抜かりの無い面白さだったと思う
スポ根映画としてベタではあるけど、それ故に安心して泣けるタイプの良い作品だった。
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お話し的にもその時のオリンピックがドイツで開催されているのだけど、ヒトラーが健在のナチス政権化の頃で(ヒトラーが常に怒っていていかにもヒトラーっぽくて笑った)、そのライバルであるドイツが悪役として華があるし、言い方はよくないかもしれないけど観てるこちらも心置きなく「倒すべし!」と、主人公達を応援しやすい。
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選抜メンバーに選ばれたタイミングでメンバーのカメラで撮影するシーンがあるのだけど、その写真が本編でなかなか出てこないのだけど、それがエンドロール直前の忘れてたタイミングで回収される感じでこの出し方もめちゃくちゃ演出として憎いというか、「本当にあった伝説」として作り手が讃えているみたいで感動的だった。
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気になった所で言うと、主人公が当初ボートをやる理由がお金の為で、給料が貰えるから頑張る感じだったと思うのだけど、彼が幾ら位貰えたのかちょっと観ながら気になった。
途中で監督にお金を貰えるのか?を確認していただけに主人公が満足いく程のお金を貰い、大学に通えていけたのか?等がよく分からないまま終わった感じがしてそこはちょっと引っかかる。
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