見出し画像

SF小説にハマってしまった話②

以前、↓の記事を書いたので、僕個人が勝手にやっている連載みたいな感じで引き続き中身のない話をしていこうと思います。

中身がないと言いましたが、それは僕の文章に中身がないのであって、今日紹介する「グレッグ・イーガン」というSF作家の作品はむしろ中身しかないのでご安心ください。

ということで、今回の記事は「グレッグ・イーガン」についての記事になります。

こちらはWikipediaより引用したイーガンの説明です。

グレッグ・イーガン(Greg Egan, 1961年8月20日 – )は、オーストラリア小説家SF作家パース出身、病院のプログラマーなどを経て、1992年から専業作家として活動している。公の場には姿を現さず、自身の肖像は公開しない覆面作家としての活動を保っている。
科学小説、SF小説を幼少期から親しみ、10代の初めの頃はアシモフクラークフィリップ・K・ディック、J・G・バラードなどを読んでいた。特に興味を持ったのは、15歳頃に読んだカート・ヴォネガットラリー・ニーヴンで、それぞれの著者での特に好きな小説は「スローターハウス5」と「プロテクター」を挙げている。その後10代終わりから20代初めにかけては、ウィリアム・ギャディストマス・ピンチョンなどのSF以外の小説を読むようになるが、グレッグ・ベアの「ブラッド・ミュージック」を読み、再びSF小説に惹かれるようになったという。
ナノテクノロジー量子論認知科学宇宙論数学等、広範囲な分野を題材としたSF作品を発表している。ハードSFの代表的作家として挙げられることが多い。執筆に当たっては関連分野の学会誌なども参照して執筆を行う。
自作の参考文献として、例えば、『ディアスポラ』では、マーヴィン・ミンスキーダニエル・デネット、ルイス・カウフマンの著作を、『万物理論』ではスティーヴン・ワインバーグエドワード・サイードエメ・セゼールの著作をあげている。公の場には出ないが、ネット上では活発に活動し、自身のウェブサイトにおいて科学エッセイや小説、作品解説などを公開している。

Wikipedia『グレッグ・イーガン』

まあ、説明内に出てくる作家陣がそうそうたるメンバーなのと、生い立ちというかバックグラウンドから知らない方もなんとなくお分かりかと思いますが、ゴッッッッッッッッリゴリのハードSF作家です。
僕に言わせると超ウルトラハイパーハードSF作家なんですけどね。
国内SF小説界隈のドンである大森望先生も「疑問の余地なく現代最高のSF作家」と評しているバケモノ(失礼)作家です。

さて、イーガンの紹介を簡単にしてきましたが、
なんと!
僕はまだイーガンの作品を2作品しか読んだことがありません!
それなのにこの記事を書こうと思った勇気をまず讃えたい。

記事を書こうと思った理由は、「今いちばん読みたいSF作家だから」という理由以上でも以下でもありません。


僕が読んだのは『ディアスポラ』、『しあわせの理由』の2作品です。
まずはじめに『ディアスポラ』というイーガン作品の中でも難易度の高い方の作品を手に取ってしまって読んだんですが、まーーーーーこちらは難解でした。

30世紀、人類のほとんどは肉体を捨て、人格や記憶をソフトウェア化して、ポリスと呼ばれるコンピュータ内の仮想現実都市で暮らしていた。ごく少数の人間だけが、ソフトウェア化を拒み、肉体人として地球上で暮らしている。“コニシ”ポリスでソフトウェアから生まれた孤児ヤチマの驚くべき冒険譚をはじめ、人類を襲う未曾有の危機や、人類がくわだてる壮大な宇宙進出計画“ディアスポラ”などを描いた、究極のハードSF。

あらすじを読んでいただくとなんとなくハードSFであることがイメージできるかと思いますが、想像超えてきました。あらすじに「究極のハードSF」と書かせるだけの内容になっています。特に冒頭部分はあまりにもすごすぎてちょっと笑ってしまったのですが、知的好奇心をめちゃくちゃに刺激してちょっとゾクゾクさせてくるくらいなのでたまりませんでした。
ただですね、イーガンの作品は不思議なことに「わからないまま読み進めても面白いし虜になる」という自分でもよくわからない体験ができます。
『ディアスポラ』を読んだ時は、この難解な物語の最後のゴールテープを切れたという達成感と、「難解」だけでひとくくりにできないSFならではの読後感が待っていたので、ぜひ読んでみてください。


続いて『しあわせの理由』ですが、こちらは短篇集です。

12歳の誕生日をすぎてまもなく、ぼくはいつもしあわせな気分でいるようになった…脳内の化学物質によって感情を左右されてしまうことの意味を探る表題作をはじめ、仮想ボールを使って量子サッカーに興ずる人々と未来社会を描く、ローカス賞受賞作「ボーダー・ガード」、事故に遭遇して脳だけが助かった夫を復活させようと妻が必死で努力する「適切な愛」など、本邦初訳三篇を含む九篇を収録する日本版オリジナル短篇集。

はじめてイーガン作品を手に取るなら、これか『祈りの海』と巷では言われているようです。
僕もそう思います。←
一通り読んで思ったこととしては、最初に収録されている「適切な愛」と最後の「しあわせの理由」に、何か「人間」を媒介して通底するテーマようなものを感じ取れたということです。と同時に、それは間に挟まれる他の短篇にもしっかりと当てはまっていて、それに気づいたときに短篇どうしを繋ぐ「人間が本来持つ慈愛というか、優しさのようなもの」がなんとなーくだけど伝わってきたような感覚がありました。
これがSF的物語の中で爆発的に昇華されているんですよね。
ちゃんと言語化はできませんが(そこいちばん大事だろ)


というわけで、にわかイーガン読者が記事を書いてきましたが、イーガンには『デイアスポラ』を超える難易度とも言われている『白熱光』とか直行三部作とかが控えているので、まず『祈りの海』、『宇宙消失』、『順列都市』、他の短篇あたりを挑戦してからいつか挑戦してみたいと思っています。

この記事が参加している募集

SF小説が好き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?