老人ホームでお父さんが亡くなったとき、誰かが部屋をノックした話
怖さ:☆☆☆
お世話になっている方に聞いたお話です。
この方は数年前に、お母さまを、そしてその翌年にお父さまを亡くされました。
お母さまのお葬式の時は、まだコロナ騒動もなかったのですが、お父さまが亡くなった時期はちょうど世の中がコロナで大変な時期だったため、親戚にもお葬式の参列を控えてもらっていたそうです。
さて、お父さまがお亡くなりになったときのことです。お父さまは高齢者向けの施設で暮らしていました。お看取りもその施設で行ってくれました。
ご臨終に際して、その方のごきょうだいが施設に集まって、お別れをしていた時のことです(ご本人は、間に合わなかったようです)。
「トン、トン」と誰かが部屋の扉をノックしました。
しかし、扉を開けても、そこには誰もいませんでした。
ノックの音は、ご家族だけでなく、その時、お父さまの部屋にいた施設の方も一緒に聞いていました。
「もしかしたら、お母さんが迎えに来たのかもしれないね」と、皆で話していたそうです。
お父さまのご命日は、お母さまの亡くなった年の翌年で、日にちも、お母さまが亡くなった日と、1日しか違わないそうです。
「僕もその場に居たかったんだけどね」と少し残念そうにお話してくれました。
話し手:50代 男性
採取時期:2024年5月
採取場所:東京都内
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