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空き家になった実家を片付けていたら、壁に不思議なシミが浮かんできた話

怖さ:★☆☆ 

ある50歳くらいのお坊さんに聞いた話です。

そのお坊さんは元々お寺で生まれた人ではありません。一般の家庭で生まれ育った人です。高校卒業後いくつもの職を経験し、命にかかわる大病を煩ったり、さまざまな苦労を味わう中で、志して出家したそうです。

そんな彼が 、まだ若かった頃のことです。
お父さんが亡くなり、実家の片付けを手伝っていました。

その家は、海運業を営んでいたおじいさんが建てた家で、大きなお屋敷だったようですが、住む人もいなくなったため、片付けが終わったら取り壊すことになっていました。

さて、お屋敷には魚を飼っていた大きな水槽があったのですが、片付けの最中に誤って落として、割ってしまいました。

この時、水槽に入っていた水が白い土壁にかかったそうです。

ところが翌日、水槽の水がかかった壁にはおかしなシミが浮いていました。
何と言うか、人の影に見えるのです。
それも、背の高い男性と、それより少し背が低い女性。二人の人が立っているように見えます。

「だいたい、このくらいだった」と手で示してくれましたが、 50センチほどでしょうか?

その次の日、今度は男女の人の姿をしたシミの周りを囲うように、お堂のようなシミが浮かんでいました。お堂の中に、男性と女性がいるような、そんな感じに見えたそうです。

「なんか、やばいんじゃないの?」と、成長(進化?)する不思議なシミが、ただのシミではないような気がして、気味が悪くなってきました。

さらにその翌日、今度は光がさしているようなシミまで増えていました。

真っ白な壁にカビのように黒く浮かび上がった、お堂の中の男女。さらにその後ろからは仏様のように後光がさしている……。

これはもう「絶対に何かある」と、親戚の勧めで厄除けで有名なお寺に頼んで、お祓いをしてもらいました。

「今だったら、自分で祈祷できるけどね~」というお坊さん。ちなみにその跡地には今、マンションが建っているそうです。

話し手:50代 男性
採取時期:2023年3月
採取場所:東京都内

お坊さんと、なんか怖い話



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