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伊坂幸太郎さんのSFは「少し不安」の略なんじゃないか

米国で石油パイプラインがサイバー攻撃を受けた事件を契機に、電子空間での攻防の激しさが改めて鮮明になった。米政府は被害が重大なら軍事的手段で報復する構えも見せるが、国際法上の解釈の問題や事態エスカレートの危険もはらむ。
(上記記事より抜粋)

DXが進めば進むほどITシステムが重要になるので、それに対する攻防も激しくなってきています。インフラに対する昨年のサイバー攻撃件数は、世界中で一昨年の1.5倍だったそうで、今後も増え続けるでしょう。
社会インフラに対するサイバー攻撃は、人命や経済に大きな打撃を与える可能性があるので、各私企業に任せきりにせずに、行政もフォローを行う必要があります。

SF(少し不安)

上記記事のように軍事的報復をちらつかせてけん制するのも、フォローの一環だと思いますが、物理的な武力衝突と違いサイバー攻撃は攻撃元の特定が難しいため誤認の不安が残ります。

サイバー攻撃、誤認と言えば、9年前のパソコン遠隔操作事件が思い出されますね。

直接PCなどを押収できる国内でさえこの状態であれば、国外からの攻撃で攻撃元を正確に把握するのは非常に難しいことが想像されます。自分が誤認逮捕されたり、誤認攻撃されることを妄想すると少し不安です。

湧き上がるSF妄想

例えば、
景気が悪くて誰もがイライラをぶつける先を探していた矢先、国のインフラに甚大な影響がでるサイバー攻撃があって、国民感情が盛り上がり国外の犯人の家にドローンが攻撃を仕掛ける。しかし、それは誤認だった。
なんてのは、話の設定で如何にも有りそうです。

伊坂さんのせい

私が群集心理とか、大きなシステムに仄かな恐怖を感じるのは伊坂幸太郎さんの小説を読んだからに違いないです。
いずれの作品もホラーではないのですが、「モダンタイムス」や「ゴールデンスランバー」、「火星に住むつもりかい?」や、「クジラアタマの王様」に描かれている怖いモノと、私がもともと持っていた怖いモノが反応して、上記のような妄想が出てきたんです、きっと。

そんな伊坂幸太郎さんの小説、心からお薦めします。


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