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九州釣り旅


9月、2週間の休みをとった。
休むことは今年の初めから決めていた。
その時はまだコロナの感染が世界的に広まるなんて思いもよらず、海外旅行をするつもりだった。
ところが2月あたりからニュースが連日報道され、どうやら今年、そして来年も海外旅行などのんきなことは出来そうにないことが分かったので、国内旅行をすることにした。
せっかくだしこの機会に今まで行ったことのない場所へ行ってみることにした。
九州はほとんど行ったことがなかったから、九州一周しようと計画を立て始めた。
最近釣りにハマっていることもあって、小さく収納できる釣り竿を持っていくことにした。
釣りをすると決めたことで、気づけば九州一周ではなく、釣りがしやすそうな一部を周ることになった。

奄美大島

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奄美大島は成田からLCCのピーチがあるため気軽に行ける。
写真の魚は名瀬港近くの防波堤から釣れたエラブチだ。
釣れた時はその鮮やかすぎる色から毒があるのではないかとビビッていたのだけど、実際はよく釣れる魚らしい。
魚を持ち込んでさばいてくれる居酒屋があり、そこに持ち込んで刺身、天ぷらにしてもらった。
自分で釣った魚をその日に食べられると、やっぱりうれしい。

屋久島

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奄美大島の名瀬港を夜中に出て、屋久島に朝の4時40分に着くフェリーに乗った。
真っ暗な中で明りに照らされたフェリーを見上げると、今から冒険が始まるという気がした。
屋久島に早朝につくものの、泊まる宿はまだあいていない。
宿があくまで港で釣り糸をたらした。
海面からはイカが泳いでいるのが見えた。
イカを釣るためのエギと呼ばれる疑似餌を鞄に忍ばせていなかったことが悔やまれる。
釣りをしているとあっという間に時間が過ぎる。
太陽が昇り、周りが明るくなっていた。
屋久島の山々が姿をあらわした。
この日は白谷雲水峡を歩いた


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翌日、SUP、カヤック、キャンプをした。
以前からカヤックフィッシングをしてみたかったのだけど、この日ついに体験できた。
釣れたのは細長い口のアオヤガラと、虎模様のハタだ。
アオヤガラが海の中から出てきたときは、自分が思い描く魚の形と違い、細長い蛇のようでこわかった。口の部分、長すぎや。この長い口から掃除機のように餌を吸い込むらしい。

鹿児島

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鹿児島から屋久島への移動は高速船だ。
連休だったこともあり、船は満員。普段よりも多い重量が乗せられていたようだ。
さらに波は高く、ジェットコースターのように船が上下する。乗客からは驚きの声ととともに悲鳴も聞こえた。
そして、高速船が浮上せず、燃料不足で出発した港を一度戻ることになった。
港で燃料補給の後、今度は浮上に成功し、数時間遅れて鹿児島に着いた。

鹿児島では鹿児島港から桜島へ渡り、桜島海釣り公園へ行った。
海の上に足場が建てられており、そこから釣りをした。
手のひらより小さなネンブツダイという赤いお魚だけが釣れた。

翌日は朝から堤防釣りだ。
朝の海は果てしなく、きれいだ。
ここでは子アジがかかるばかりだった。

福江島

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鹿児島から長崎へ新幹線で北上し、長崎からは船で五島列島を構成する島のうちの1つ、福江島へ向かった。
長崎では、「長崎しま旅 わくわく乗船券」なるクーポンが発行されていて、観光用のクーポンと宿泊用のクーポンを手にすることが出来た。
この観光用のクーポンを使って船釣りをすることにした。

海は時化っており岸からほどちかい場所での釣りになったが、これがよく釣れる。
餌がなくても子アジが大量にサビキに食いついてくる。
この子アジたちを餌として泳がせ、クエ、それからカンパチの子供が釣れた。
クーラーボックスにいれて、翌日、福江島の隣にある奈留島へ向かった。
奈留島で泊まった民宿で煮付け、刺身にしてもらって食べたのだけど、最高にうまかった。

奈留島

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奈留島ではイカを釣ってみたかったのでエギを釣具屋さんで買って試していたのだけど、海の底にあった洋服に引っかかってしまった。
が、よく見るとその洋服に黒く鋭い棘があるではないか。
そーっと岸まで運ぶと、ウニだった。
海のなかにいたときは大きく見えたのだけど、いざ地面まで運んでみると、身が小さい。
同じ防波堤にいたおじさんが言うには、あまり美味しくないらしく、そっと戻した。

感想

釣りを中心にした旅は初めてだ。釣り場は行く先々で宿や釣具屋の人に聞くことにしていたので、旅の計画時点ではどんな所に行くのか見当もつかなかったし、その余白が楽しかった。
釣りをすることで、今までは決して見ることのなかったであろう景色に出会えた。

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