竜血の契り ー翼よ、光を解き放て#3
――さーて、…………は、あらかた……したか?
――……よしよし、じゃあ……
遠くから、何事かを話す声をユルクは聞いた。何を話しているのか。そもそも、夢なのか現実なのかも分からない。ただ、反射的に息を吸おうとして、咳き込んだ。
――……なに、生き残りだって? ……だし見捨て……
――うん……? ……だって? はあ、しょうがないな。
先程よりも声が近い。ユルクは目を開けようとした。しかし、体中が熱く、痛みにまみれ、力が入らなかった。まぶた一つ動かすことも困難だっ