コーラとコーヒーとポン酢と
いま、マクドナルドにいる。
いつものようにアイスコーヒーを注文する。モバイルオーダーすると席まで運んでくれるのは本当にいいサービスだ。
マクドナルドでのバイト経験があるから、運ぶ側は手間が増えて大変だろうなと思いつつ、いつもモバイルオーダーを使ってしまう。
注文時に「ブラック」のチェックを忘れた。「ごめんなさい」と一声かけてミルクとガムシロを返す。もう10年以上、昼食の後はアイスコーヒーと決めている。ここ数年はおそらくカフェイン中毒なのか、飲まないと頭痛がする時もあるほどだ。
季節が来たので今日は月見バーガーだ。ポテトとハンバーガーを食べ、ストローでコーヒーをすする。一口、二口。ゴクリ、ゴクリ・・・
あれ?甘い?コーヒーはブラックのはずだ。しかも口の中には刺激がある。
なんだこれは!?コーラだ!
アプリをもう一度開いて、オーダーを確認すると確かにアイスコーヒーと記載がある。何よりさっきミルクとガムシロを持ってきてたではないか。
どうやら間違えたらしい。
ならばコーラで良いかとも思ったが糖質が多くなりすぎるからやっぱりコーヒーに変えてもらおう。ちょうどクルールームから出てきた方にお願いするとすぐに交換してくれて、無事に日課をクリアすることができた。
コーヒーだと思って飲むとコーラでもそのまま気づかない。何を飲んだのかすらしばらく分からないのだから思い込みとは本当に恐ろしい。
コーヒーとコーラが入れ替わるぐらいならなんてことはないが、野村監督の本に「先入観は罪、固定観念は悪」という言葉があったな。
気をつけなければ。
そう思いながら思いだしたのは20年ほど前のこと。
飲み会のたびに毎回、「コーラを飲んでゲップをせずに社訓唱和する」というネタを披露している後輩がいた。ハイキングウォーキング鈴木Q太郎のネタだ。
その年の忘年会でも「たぶんやろだろう」ということであらかじめ別の後輩に言って500ミリペットボトルのコーラを調達。
一緒にミツカン味ポンも買ってこさせた。
コーラをコップに、ポン酢をペットボトルに・・・
数分後、得意満面でコーラを一気飲みした彼。
全然気づかず5口目で吹き出す黒いマーライオン。
大爆笑しながらポン酢を浴びる我々。
楽しかったなあ。
その後、上司とお店の人にひどく怒られたことは言うまでもない。