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朝焼けを追いかけて西へ

眠りについては何度も目がさめる
いくつもの夢をみた
夢は曖昧で起きた頃には全て忘れていて
身体に疲れだけが残っていた

特別なお出かけに行く前日
楽しみで眠れなくなる小学生と
明日が不安で眠りにつけない
そんな大人と子供の合間のような感覚

わたしは1年ぶりの海外に、
ワクワクを不安が通り越して
どうも緊張して全然眠れなかった

今まで飛行機なんて何十回も1人で乗ってきたのに、1年海外に行かないだけで不安要素ばかりが強くなり、呪文のように覚えていたパスポートナンバーは曖昧になる

そんなパッとしない旅立ちの日
重い荷物は全て投げ出したくなるし
些細な喧嘩もして飛行機に乗ることすら
やめてしまおうと何度も思った

そう思ったけど、
その決断はわたしにはできなかった
理由は、旅は人生を変化させるきっかけを与えてくれるって知ってるから

やっとわたしは旅に出れるよ

飛行機に乗れば、不思議なことに全ての不安なんて吹き飛んでゆく

さて、わたしは旅に出るんだった。
やっと少しずつ実感が湧いてくる。
やっと旅に出れた、とどこかで安心する自分もいる。

抱える持病の言い訳なんて吹き飛ばして、
今やりたいことを、「今」やろう。

朝焼けを追いかけるように

数時間のフライトを終え、トランスファーをする上海に降り立てば
ほんの少しの隣の国なのに一気に東南アジア感がます

上海から約12時間
初めての地、ヨーロッパまで残りの6時間、朝を追って西に進む
窓から見える空を赤く染める朝焼けが何時間もずっと続く

日本を一歩出たら、違う常識があって
いろんな暮らしがあって、国があって
当たり前だけど地球ってそんな国々が
集まってる場所なんだって改めて感じる

そして朝日が永遠に続く、
地球の丸さを感じる

今わたしが朝焼けを追いかけるように
常識も当たり前も置き去りにして
自分の想像に従ってみる。

さて、旅を始めよう。

誰のためでもなくて、
自分のためにちゃんと旅を始めよう。

フランクフルトへ向かう
朝焼けの見える機内より

Kaupili nana.

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