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「好きを言葉で紡ぐ人」から、「あなたの好きをつくる人」になりたい。


「見つけてほしい。」
「誰かに、好きになってもらいたい。」

そんな必死の想いでつくった「自分の広告」は、結果的に、誰からも「推し」に選ばれることはなかった。

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心の中では、「きっと、誰かひとりくらいは好きと言ってくれる人がいるはず…!」と楽天的に考えていたわたしは、残酷な現実を突きつけられて、目の前が真っ暗になった。

初回の講義を受けた今では「自分が選ばれなかったのって、当然の結果だったなあ……」と思う。(今この広告を見返すのも、ほんとうはものすごく、恥ずかしい。)

でも、悲しさや悔しさ、不安や後悔。身体中を駆け巡る感情たちに、身動きが取れなくなっている場合じゃ、ないのだ。

わたしはきっと、今回自分が誰かの「推し」に選ばれていたら、「このままでいいんだ」と安心してしまって、得られる気づきや学びが、少なくなっていただろうなと思う。

「今のままじゃだめだ」ということに気づくために、今回は、誰からも選ばれなかったのだ。そう解釈することにした。


わたしは今日から「企画」を通して、自分に向いたやじるしを、もっと相手に向けていこう、と思っている。

自分が「好き」と感じて満足してしまうのではなくて、
相手に「好き」を感じてもらえるようなものを、
つくりたい。できれば、あなたと一緒に。


そんな想いにたどり着くまでの、3週間。

各章、振り返りメモと、企画生のあなたへの質問とともに。このnoteを、お送りします。



1. 「自分の広告」が、できるまで。

初回の課題がメールで届き、いつものように勢いで動いてしまいそうな衝動を、ぐっと堪える。「今回は、動く前に、まずじっくり考えよう。」

阿部さんが色々なところで書かれているように、「自分なりの解釈をする」ことから、はじめてみよう。そう思った。

だから、今回は時間の許す限り、課題について「自分の頭で考える」時間をとってみることにした。


1-1. わたしにとって「広告」の定義って?

広告とは、「ラブレター」だ。

いろいろなキーワードを書き出したノートを眺め、最終的に選んだ定義はこれだった。

伝えたい想い(商品やサービスや企業の魅力、好きという気持ち)を、伝えたい人(消費者や読者、お客さん)に、届けるための手段。

少しありきたりな言い回しかもしれないけれど、この時点での広告の「マイ定義」は、これが一番しっくりきていた。

○気づきメモ○
このとき、自分は広告に対して「誰かから誰かに向けて、一方的に想いを伝えるための手段」と捉えていた。「伝える側」の目線でしか考えられていなかったから、表現方法も一方通行で、相手の心に届かなかったのかもしれない。

今だったら、「ずっと言われたかった言葉」とか、「気になる人からの電話」とかかなあ……。まだしっくりくるものは見つけられていないから、これからもっと、「マイ定義」を磨いていきたい。


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【質問①】
あなたにとって「広告」の定義はなんですか?
(広告以外でも、これからあなたの定義について、
お話たくさん聞いてみたいです。)
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1-2. 「好きな広告」を見つけるために

次は、お手本を探してみよう、と思った。

本屋さんへ足を運び、ビジネス書籍コーナーの「広告」「コピー」と書かれている本を片っ端から手に取る。そして、「これかな」と思う本を3冊購入して、家に帰ってひたすら自分の好きな広告と向き合ってみた。

そのときに購入したのは、この3冊。

○振り返りメモ○
このラインナップを見ると、自分の中の「広告」の形が、文字と写真の平面的な広告に限定されてしまっていたなと思う。音声や動画などの選択肢があることは知っていたけれど、はじめから「自分は違うだろうな」と、選択肢に入れていなかった。せめて、最初の知識を入れる段階では、フィルタをかけずに情報を仕入れてみるべきだったかもしれない。

あと、これはまた別の視点だけれど、迷路やクイズ形式の広告を見て「広告という言葉に縛られすぎていたかも…」と思った。頭が固かった……!


ページをめくり、実際のコピーや広告をひとつひとつ眺めていく中で、わたしが「いいな」「好きだな」と思う広告は、こんな広告だな、と思った。

・やさしい気持ちになれる、心があたたかくなる
・世界の色形が変わって見える、新しい気づきが増える
・「明日を生きてみよう」と前向きな気持ちになれる

○振り返りメモ○
漠然と思ってはいたけれど、「好きな広告」を探しているときは正直ここまで言語化できていなかった。それに、せっかくこの作業に時間をかけたのに、いざ自分の広告をつくる段階では、「この表現で、伝え方で、その目的が達成できているのか?」と自問することをすっかり忘れていた。

何よりも致命的だったのは、「好きな広告」を見つけた後、「なぜ好きなのか」をとことん深堀りする作業をすっ飛ばして、「やっぱり、言葉と写真で伝えたい」という自分の想いが出現して、「ただ表面的に真似しただけ」のようなアウトプットになってしまったこと。全然エッセンス(本質)を抽出することができていなかったなあ……。これが、今回の一番の反省点。猛省です。

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【質問②】
あなたの好きな広告は、どんな広告ですか?
その広告に出会ったとき、どんな気持ちになりますか?
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1-3. 「自分」の何を、一番伝えたいの?

何を伝えたら、「いいな、好きだな」「この人と一緒に何かしたいな」と思ってもらえるのか。それを見つけるために、まずは自分自身でマインドマップを描いてみた。

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だけど結局わからなくて、信頼できる友人たちに「"岡崎菜波" を表すキーワードを、いくつか教えて!」とお願いしてみた。

これは、その中の一部。
単純にうれしくて、しばらくにやにやしながら眺めてしまった (そんなことしている場合じゃないのに……。)

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ほんとうは、自分の名前を覚えてもらうために、名前に絡めた広告をつくりたかった。キーワードと絡めながら、なんとか自分なりの解釈ができないだろうか…と、最後まで悩んだ。

結局、アウトプットとして納得感のあるものに仕上げることができなかった。だから「今回はせめて、"いつも恋をしている人" と覚えてもらうことを優先しよう」と決めて、振り切ってみることにした。

○振り返りメモ○
広告を提出した後、阿部さんの新刊『それ、勝手な決めつけかもよ?』を読んで、「自分の名前の由来、もっと調べ尽くせたかも…」と思った。わたしが行ったのは、ただ「検索エンジンに自分の名前の漢字を入れて、出てきた情報を読んだだけ」。

もっと言葉の意味や成り立ち、語源まで遡っていたら、新たな気づきがあったかもしれないし、花言葉とか、多角的な視点で見たら、他の発見があったはず…。自分の名前に限らず、「妥協せず、最後までこだわり抜く姿勢」は、次の課題で一番大事にしたいところです。


こうして、「恋」と「言葉」という2つのキーワードが決まった。

そして最後に「どんな風にそれを相手に見せるか?届けるか?」と考えて、顔写真(特に、自分の印象が一番伝わる表情の写真)を載せることと、悩み抜いた言葉で伝えること、を決めた。

「写真×言葉」が自分にとって一番ぴったりな方法だ、という結論に至って、今回の広告ができあがった。

○振り返りメモ○
このときは「自分」を伝えることに意識が向きすぎて、ひとりで突っ走っていたなと思う。「自分が」伝えたいこと、「自分だったら」この言葉を選ぶ。それ自体は大事なことなのだけれど、それだけでは、独りよがりになってしまう。

「この広告を初めて見る、阿部さんや企画生のみんなは、何を知りたいんだろう?どんな気持ちになりたいんだろう?」
という想像力が足りていなかったし、「自分にとってしっくりくる言葉」を選ぶこと以上に、「相手にとってしっくりくる言葉」を探すことに時間をかけた方がよかったなあと思う。

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【質問③】
あなたを表すキーワードは、なんですか?
上の画像のなかで、あなたが気になったキーワードも、
一緒に教えてもらえたらうれしいです。
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2. 感動メモ、講評、そして、初講義。

2-1. 「好き」と伝えることしかできなくて。

はじめは、自分が選ばれなかったことへの悲しさや寂しさにばかり気を取られて、しばらく他の企画生の広告を直視することができなかった。

だけど丸一日落ち込んでみて、「わたしは、今の自分に安心するためにここに飛び込んだわけじゃないはず。このままだと、何も学べない……!」と気づいた。

好きだと誰にも言われないのなら、自分から言いに行こう。

「好かれること」への執着を一旦横に置いておいて、今は「好きを伝えること」に集中しようと思った。

だって、わたしは「好き」を言葉にして伝えるのが好きと、自分で自分の広告に書いたのだから。きっと、その宣言を実行することしか、今できることはないだろう。

だから、感動メモには書きれなかったけれど「いいな」と思った他の企画生のSNSを探しに行って、「好き」を直接伝えることにした。


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【質問④】
あなたが今までで一番、言われてうれしかった「好き」の言葉について、聞かせてください。相手はどんな人で、どんな季節、どんな言葉で伝えられたのだろう?
とても、気になります。
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2-2. 「企画」との向き合い方は、「人」との向き合い方

阿部さんからの講評では、わたしの課題は「具体と抽象」を行き来すること、だった。

抽象的な表現や周りくどい言い方を好んで選ぶ、自分の趣向が伝わってしまったんだ。聴きながら、「その通りだなあ。わたしは広告をみてくれる相手の気持ちを、置いてけぼりにしていたな…」と反省した。

結局、自分の「好き」を押し通しただけだった。

自分を伝えることに精一杯で、全然相手のことが見えていなかった。やじるしが向かうべき方向は「相手」だったのに、「自分」に向けて、深く深く入り込みすぎていた。

この広告を見せられても、「この人と仲良くなりたい」「一緒に仕事してみたい」とは思わないよなあ。想像力がないんだもん……と、ここまで思考がたどり着いた、そのとき。




「企画との向き合い方」って、もしかすると「自分の生き方や、人との向き合い方」そのものなのかもしれない……と、気づいた。

企画の向こうには、人がいる。その人に何かを伝えたくて、行動してほしくて、「企画」というきっかけづくりをする。だから、「想いのやじるし」は伝えたい側から一方的に飛んでくるものではなくて、その人を中心にして、円を描くような、空間的なものになるはず。

自分の普段のコミュニケーションも、一方通行になっていることはたくさんあるかもしれない。自分にとって心地のいい言葉ばかり選んで、「わかってくれる人にだけ、わかってもらえればいい」と壁をつくることは、けっこう多いかもしれない。

考えはじめたら思い当たることばかりで、わたしは再び「このままだと、何も吸収できない……!」と思った。


だから。

この半年間、わたしは「企画」を通して、もっと自分の生き方、人との関わり方とも向き合うことに決めた。そして、変えるべきところは変えて、いいところは磨いていきたい。

最終的に「企画」というアウトプットとして、きちんと「自分の生き方、人との向き合い方が変わった」と周りにも言われるように、行動していこう。そう心に決めた。


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【質問⑤】
あなたが最近、「これは自分の気持ちを代弁してくれている…!」と思ったのは、どんなときですか?
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3. 「企画メシ」と、これから。

3-1. 「これだけはやる」と決めたこと。

①企画生とつながる、知る、「好き」を伝える
SNSを探して、できる限りつながる。普段どんな場所で、どんなことを考えて生きているのかを知る。「好き」と感じたら、メッセージを送る。ちゃんと、言葉で「好き」を伝える。(伝えに行きます!!!)

②「やりたいこと」「できること」は全部やる
「こんなことしたら、面白そう。」「こんなこともできるかも。」そう思ったら、諦めないで全部やってみる。心の中に留めておかないで、ちゃんと形にしてみて、誰かに届けてみる。(妥協しないぞ……!)

③「相手」の心に想いを馳せる
何かを伝えるとき、言葉を選ぶとき、話をするとき。自分ではなく、「相手の」心に届く想い、見たい景色、聴きたい言葉を想像してみる。わからなかったら、素直に聞いてみる。(教えてください!!!)


3-2. このnoteに込めた、わたしの企て。

最後まで読んでくださった、あなたへ。
本当にありがとうございます…!

今回は、ただ書くだけじゃなくて「読んでくれた人と、会話をしたい!」「読んでもらった後に、つながりが生まれるようなnoteにしたい」という想いを込めて、「企画生の、あなたへの質問」を散りばめてみました。


わたしの「企て」はまだまだちっぽけだし、あっと驚くような仕掛けや、華麗などんでん返しのようなものは、残念ながらつくれなかった……

けれど、いつもだったら「自分が思ったことを、ありのままに書く」ことで満足していた自分が、「少しでも、相手を楽しませたい!」という気持ちでnoteを綴ることができたことは、一歩前進かな?と思っています。


まだまだ新米企画生だけれど、これから少しずつ、関わる人、一人ひとりの心に「好き」が生まれるような企画を届けられるような人間になりたい。なります……!


阿部さん、2021年企画生のみなさん。

改めて、岡崎菜波をどうぞよろしくお願いします。


***

このnoteは、「企画でメシを食っていく2021」の初回課題から初回講義までの振り返りを綴ったものです。主に主催の阿部広太郎さん、同期の企画生に向けて書いた記事になりますが、それ以外でも最後まで読んでくださった方がいましたら、それはとってもうれしいです。ありがとうございます……!


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