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あの恋の物語。

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あのとき私は、たしかに恋をしていた。 届くことのなかった、忘れたくない恋の記憶。
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#恋愛エッセイ

「いい人」と「悪い人」の矛盾を抱えた彼を好きになったから、分かった。

この時期になると、毎年思い出してしまう人がいる。 社会人になりたての頃、好きだった先輩の…

明日世界が終わるとしても、愛を伝え続けたいあなたへ。

久しぶりに、彼に会った。 「友達に戻ろう。」そう決めた日から、会うのは今日が初めてだった…

これはわたしの人生で、愛に一番近い物語。

まさか。まさかこんなことが、わたしの人生に起きるなんて。 彼に渡された五千円札を握りしめ…

いつかこの「好き」に名前がつく日はくるのだろうか

好きって、愛ってなんだろう、と、六本木駅のホームで電車を待ちながら考えた。 数分前に別れ…

あのバレンタインの夜に、わたしはずっと救われている

「バレンタイン」と聞いていちばんに思い出すのは、甘いチョコレートでも、恋人との楽しいデー…

あなた以外の人との、人生を選んだ。身勝手なわたしから、愛の言葉を。

あなたとはきっと、これからも一緒に生きていくのだろうな、と思っていた。 それは疑いようも…

さようなら、恋した時代の言葉たち。これからは、新たな言葉と生きていく。

「誰かに恋していること」がアイデンティティと言っても過言ではないくらい、恋愛中心の人生を送ってきたわたしは、いつの間にか大人になって「恋する自分」を卒業していた。 それと同時に、心が動く文章が書けなくなった。 文章を書くこと自体は、ずっと続けている。だけど、あの頃のように身体の内側から言葉が湧き上がってくるような感覚は、しばらく抱いていない。 頭で考えて文章を書くことはできても、それは今までのような「自分らしい文章」ではないような気がしていた。 「恋する自分」を卒業し

「もう恋なんてしない」と誓った私が結婚をして、半年経って。

あの頃、どうしてわたしはあんなにも報われない恋ばかりしていたのだろう。 どうして身を滅ぼ…

正しくない恋ばかりでも、私にとってあなたは誇り。

「俺が最初にななみのことを好きになったきっかけは、この人を幸せにしたい、と思ったから。」…

彼はまだ、あの月の名前を覚えているだろうか

『別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。 花は毎年必ず咲きます。』 川端康成の小説…

いつか終わると知ってても、私はあなたと恋をする

たどり着くところのない恋がはじまるのは、なぜかいつも秋だった。 「じゃあ、また連絡するね…

自由を求めてひとりを選んだ私が今日、結婚をする理由

「結婚しました。」 この言葉を聞いたら、2年前までのわたしを知る人はきっと「え、ななみん…

太陽と月、恋の終わり

最近、わたしはひとつの恋を終わらせた。 終わらせた、というのはただの強がりで、 ほんとう…

平行線のふたりでも「一緒に生きる」を選ぶのは

この人と一緒に、生きてみたい。 そう思っていたはずなのに、年明け早々、わたしは大きな壁にぶつかった。 誰かと一緒に生きるって、こんなにも難しいことなのか……。 そんな風に思ったのは、お互いに自分と相手の感情に向き合い、心と身体を消耗しながらふたりで「話し合い」を1ヶ月半続けてきたから。 出口の見えない日々の中で、もがき、ぶつかり、傷つけ合うこともあった。 それでもわたしたちは「一緒にいる」ことを選んでいる。 今わたしの中には、とても不思議で、それでいて必然のような