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ありのままに生きるを、やめる。
noteでははじめまして。作家の南々井梢です。
小説や脚本を書くのが仕事の1980年生まれ39歳です。東京生まれ東京育ち、兄と弟がいる3人きょうだいの真ん中です。
同い年の夫と、2歳の娘がいます。
twitterもFacebookもInstagramもアカウントを持っていて、twitterによく出没していますが、もっと居心地が良い場所を求めてnoteに来ました。すぐやめるかもしれないけど、相性が合う場所だったらいいなと思っています。
突然ですが、私は「ありのままに生きる」のをやめたいと思っています。
ある年の例のアナ雪ブームで、世の女性たちが「ありのままに生きる」と決意表明するムーブメントがありましたね。
社会人、妻、母、娘、社会から与えられた記号に縛られるのをやめよう。私は私という思いを、あの歌とともにみんな吐き出し、女性たちは次々に解放されていきました。素晴らしいことです。
相変わらず、新年や、お誕生日の決意で「わたしらしく生きる」「わがままに生きる」という投稿をする周囲の女性もたくさんいます。頼もしい。
ただ、私は当時のれりごーブームでも、歌にも(なんなら映画にも)まるで共感できませんでした。
「わたしはわたし」
「自分の人生を生きる」
「もっと自由になる」
が、私にとって当たり前のことすぎて、叫ぶ意味がわからなかったのです。と、同時に驚愕しました。
「世の中の多くの女性たちはそうではないのか。そんなに我慢していたのか」と。
私は小さいころから「わがまま」「自由」「頑固」とさんざん周りから言われて来ました。これだけ言われるということは、きっとそうなんでしょう。でも私にとって普通に振舞っているだけなので、あまり自覚はありません。
ただ、わがままと頑固はともかく「自由であること=生きること」みたいなところはあるように思います。
そんな私も、母になり、だからといって聖母にはまるでならず、生活習慣は多少は変わったにせよ、性格や考え方はまったく変わりません。
仕事をしているプライドと責任もあるので、シェア率50%以上の負担で夫も子育てしています。収入は私の3倍以上なのに、恐縮すぎます。とはいえ、私はよく働きよく遊び、当然の権利なので、友達と飲みにも行きます。
とても感謝している一方で、「2人の子供なんだから一緒に子育てするのは当たり前だ」とか「夫が全力で仕事をしたり飲みに行くのが当たり前のように、私にとっても当たり前」と、正論?をかざしてめちゃくちゃ強気でいます。絶対にまちがっていないと。
その気持ちは揺らぎないのですが、私、もうちょっと優しくなりたいなとか、権利を振りかざすのではなく、自分を押し殺して人に尽くしたいと、思うのです。みんなができていることを、私はできていません。
自分を押し殺していた女性が「ありのままでー!」ってなるのだから、その逆現象だってあるんだなと思います。
これまでの人生、ありのままに生きすぎてしまった。今後はもう少し、我慢や辛抱を覚えたい。抑圧されても耐えられる忍耐力をつけたい。諦めるという強い心が欲しい。
それが、2020年の抱負です。
ちなみに、共感してくれる人は多くないと思っています。
でも、一度言葉にしたかったから、note初投稿にふさわしいはずなのです。
ちなみに、我が家の2歳の娘の「わがまま」「自由」「頑固」は、常軌を逸しています。自分の娘のことを姫と呼ぶママたちいらっしゃるけど、あの傍若無人っぷりは姫なんて位ではありません。皇帝です。そして私は皇帝に仕える道化です。「歌え」と言われてば歌い、「踊れ」と言われれば踊り、皇帝のご機嫌をとるために泣き笑いの日々です。
魂を失った私が無になっていると、私を知る全ての人から、「誰に似たんだか…」とニヤニヤされるので、そこでようやく気づいたのです。私自身が暴君だったということを…。
娘は2歳で超かわいいので、暴君だっていいのです。傍若無人っぷりを加味しても差し引いても一切評価に影響を与えないほどのかわいさがあります。
そうなんです。かわいい子なんです。明るくひょうきんで優しく頭の良い美少女なんです。暴君っぷりすらチャームポイントかと思えるほど。
かたや私はもうすぐ40歳のおばさんなので、暴君だと救われません。ただのくそばばあです。
これではいけないででしょう。だから私は変わります。
ということで、ありのままに生きるを、やめます。
2020年、お正月休み最終日の決意でした。
またnote に現れたら、どうぞよろしくね。
南々井梢
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