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闇が震える光なら

「世界から隠してあげる」

というのが十数年前の私のテーマだった。
光のもとに晒されて、どうしようもなく、消えない光を攻撃し続けるのは、疲弊する。

どんなに光を憎んでも、どんなにそれを消そうと頑張っても、世界に蔓延る光というのは消滅なんてしてくれないよ。

だから、せめて、世界から隠してあげる。
そっと闇の場所を。
常闇を。
光が入り込む隙のない世界を。

光は空気が読めないから
それでも入り込もうとしてくるけれど
大丈夫。
100%の暗闇に勝てる光などないのだから
安心してその闇に溶けていたらいい。

というのが十数年前の私の思考である。
あの頃は、小さな光さえ痛くて痛くて仕方ない時が多かったから。
だから、おなじように光に苦しむ誰かを隠す闇の世界が必要だと思っていたのだろう。



どうにも人は忘れがちである。


実際は半々。
バランスというのはそういうもの。
強すぎる光には、強すぎる闇が生まれる。
強すぎる闇には、強すぎる光が生まれる。


闇も光も、どちらも純粋な力だ。

それがぶつかれば爆発も起きる。
無傷で済むわけがないのである。

その衝撃に大小はあれ。


私は光の恐ろしさを知っている。
光を疑わず過ごしてきた、光の中にしかいた事のない人間がどれほど残酷か知っている。
光に目がくらんだ人間の振りかざす正義ほど気持ちの悪いものはない。 
たとえ世界が絶賛しても、どんなに美しくても、震える闇があるのなら、私はそれを抱きしめる。

その形を晒すのが痛くて、怖くて、でも持たないと生きていられないというのなら抱きしめる。

外で何てない顔をしている。
きっとしっかりやっている。

そんなあなたの震える闇を光の世界から隠してあげる。抱きしめて見えない一瞬の闇の世界。


それでもいいよ。


本来は半々。
光も通さぬ闇もあるのがまるい世界の正体よ。


闇を忘れてしまった人に苦しくなるより
きっと、少しはマシだもの。
だからギュッと抱きしめて
世界から隠してあげる。




私にはこういう思考がずっと、ある。
様々な人間がいる割に、世界は明るさが好きだと思う。
まぁ、人間はカラーの世界の住人で、そもそも闇の中では眠るものなので、本能的に暗いのは怖いのだろうけれど。 

闇も様々で、熱さや寒さもそれぞれ違う。
光だってそうで、熱さや寒さもそれぞれある。

でもどうも、その辺が、蔑ろだなぁと思う時がある。

あー、まとめる言葉を持たなかった。
着地点はない。
そういう思考回路だと言う話だ。


私の夢の中や、私の書くもののコメント欄や、私に宛てるものは、別にどんなでもいいよということである。
どんなでもいい。どうせ、本当に危なきゃ自動で防御する。傷つかない世界なんてないから、どこかで傷つくことを覚悟しておくよ。
なんで?なんて言わないよ。きっと、それを選ぶ何かがあったんだよ。
たった一言で絶望もしないよ。痛みがないなんて事はない。苦しくてもそれもそれで、そうやって、なるべく、していくよ。そうしたいから。
私が受け取れるものは、闇でも受け取るよ。
熱いのも得意じゃないけど受け取るから、ずっと火傷してたな。ごめんね。私の氷は厚いから、あなた達の熱なんてあっという間に消してしまった。

でも、それはそれ。
そういう生き様。


私は私と私達。



ねぇ、着替えないといけないのでない?
仕事でしょ?

そう、そうね。
とりあえず、着替えて、コンタクトつけて、髪縛って、仕事行こうか。



思考の海はダイブすると時間があっという間だな。

サポート設定出来てるのかしら?出来ていたとして、サポートしてもらえたら、明日も生きていけると思います。その明日に何かをつくりたいなぁ。