【母と娘のパリ日記-12】シャルルドゴール空港、また来るねフランス
母と娘のパリ日記。
すべて忘れたくないほど、楽しかったパリ旅行。
いつか「こんなことがあったね」って
この日記を見て、母と懐かしく思い出せるように
楽しかったこと、困ったこと、出会った人たちのこと
ほかの人から見たら、それいる?って情報まで
私たちにとって大切な思い出を記録します。
あたたかく見守っていただけると嬉しいです。
前回はギャラリーラファイエットで、パリのデパ地下を楽しみ、
パリで過ごす最後の時間、景色をギリギリまで満喫したお話。
今回は、シャルルドゴール空港に到着して
名残惜しくてたまらないけれど、羽田へ帰るまでのお話。
私たちのおうちは関西なので、羽田以降も旅は続く。
シャルルドゴール空港に到着
渋滞もあったのに、おじさんの華麗なハンドルさばきのおかげで
ホテルから1時間もせずに、シャルルドゴール空港に着いた。
しかしおうちに着くまでが、旅行。旅はまだ続くので
最後まで気を抜かずに帰ろう。
空港に着いてすぐに、免税手続きをした。
ギャラリーラファイエットでもらった免税書類を
機械にスキャンするだけで、一瞬で終わった。
あとは無事に出国するだけだ。
大荷物だったので、まずはスーツケースを預けることに。
羽田と同じく自動チェックイン機でバゲージタグを発行して、
手荷物を預けるカウンターに並ぶ。
並んでいる間にエールフランスの職員さんが、
バゲージタグを着けに来てくれたのだが、
3人のうち、1人はどうやら新人さん。
先輩の見よう見まねで、タグをつけようとしてくれるのだが、
まったく上手くいかない。
素人のわたしが見ても、
いやいやその荷物にはもうタグ付いてるやん!とか
そこに付けたら絶対剥がれるやん!と分かるほどに、
的外れなところに何度も付けようとする。
緊張のせいか、はたまたドジっ子なのか分からないが、
とにかく新人さんということは伝わってきた。
先輩のご指導の下、なんとかタグは付いた。
新人さんにタグを付けてもらったスーツケースを、自動預け入れ機に置く。
今回利用したエールフランス航空のエコノミークラスでは
預入荷物は2個まで、1つあたり23㎏までだったのだが
スーツケースを乗せると、22.8kg。ギリギリセーフ!
ボストンバッグにも荷物を分けて入れていたので、我ながら神采配だった。
続けてボストンバッグを預けようとするも、なぜかエラーが出る。
洗濯物などが入っていて、それなりに重さがあるバッグだったので、
機内に持ち込むのは避けたい。
何度やり直しても、このボストンバッグだけエラーが出るので、
近くにいたエールフランスの職員さんに、助けを求めた。
職員さんに試してもらっても、やはりダメだったので、
有人カウンターで預かってもらえることに。
ダメだった理由は分からなかったけれど、とにかくよかった!
最後までいろいろある旅だったが、
これで身軽になったので、空港見学ができる!
手荷物カウンターの裏に回ると、わんちゃんず発見!
チョコレート色のラブラドール三兄弟。
みんなでバカンスに行くのかな?楽しんでおいでね~。
この子たちがフランスで見た最後の犬。
フランスの犬たち、みんな可愛かったな~。
ドッグフレンドリーなフランスは、犬好きには天国だった。
想定外にシンプルなシャルルドゴール空港
小さいころから、飛行機・空港好きの両親に連れられ
空港によく遊びに行っていたので、物心ついた時から空港が好きだった。
なので、旅先の空港を探検するのも旅の楽しみのひとつ。
世界有数のハブ空港である、シャルルドゴール空港。
私たちが利用するエールフランス航空が発着するのはターミナル2。
どんな施設があるのだろうと、出発前から楽しみにしていた。
しかし到着してみると、出発ゲート付近には
コンビニ程度の小さな店舗があるだけで、羽田空港のように
ワクワクするものは見当たらない、シンプルな空港に見える。
出国してからの制限エリアの方が充実しているのかも!と思い、
保安検査場直前にあるお店をちらっと見て、早めに出国することにした。
パリの街中にある売店でよく見かけたこの「Japon」と書いてある雑誌。
表紙のこのおばあさん、誰なんだろう?
パリの雑誌の表紙だというのに、着飾っておらず、
普段着で住宅街を歩いているおばあさんに声をかけて撮っただけに見える。
画像検索しても出てこなかったので、真相は闇の中。
彼女は誰なのか?フランスで大成功した女優さんなのか?
時刻は18時半前。出発まで3時間半もあるが
売店では買うものもないし、早めに出国しよう。
出国審査
出国審査に向かうレーンが二手に分かれていた。
ひとつは一般用、もうひとつは未成年者がいる家族連れ用。
わたしは29歳なので、もちろん一般用レーンだ。
結婚して名字も変わったので、母とは血のつながった家族といえども
別家族として、入国審査もそれぞれで受けた。
なんのためらいもなく一般レーンに進もうとすると、
レーンをさばくお兄さんに、「君、未成年やろ?こっちやで!」と
家族連れ用のレーンに案内されそうになった。
「いやいや、わたし29歳ですねん!」と言うと、
びっくりして「ほんまに?分からへんわ~」と笑っていた。
海外で日本人は幼く見られると言われているが、ここまで幼く見えるとは。
なめられたものだぜ!と言いたいところだが、
日本でもいまだに大学生?と言われる私に原因があるのだろう。
あと数か月で30歳。そろそろしっかりしなくては。
日本のアニメっぽいグッズを持った出国審査官に
コンニチハ!とにっこり対応してもらい、一瞬で出国完了。
目の前の保安検査場にあった機械に、航空券をタッチすると
赤いランプが光った。なにか悪いことしたのか?とドキドキしていると、
係員の人がわたしたちのチケットを見て、
「これ隣のターミナルやから、あのモノレールに乗るんやで~」と
教えてくれた。悪いことしたわけじゃなくてよかった。メルシー!
モノレールが出発してすぐだったので、蒸し暑いターミナルで
次のモノレールを待つ。
いまだけしか見られないオリンピック仕様のラッピングがしてある。
いつかまたパリに来たら、この景色を思い出すだろうな~。
関空と同じようなモノレールがやってきた。
モノレールからはエールフランスのほか、日本では見たことがない
アフリカ系の航空会社の機体も見えた。
せっかち関西人発狂寸前の保安検査場
モノレールを降りると、保安検査場へ繋がっている。
この保安検査場、すごく時間がかかって大変だった。
出国時、羽田空港で見たスマートレーンがとても早くて便利で、
きっとシャルルドゴール空港なら、同じような最新の機械があって
ササっと検査できるんだろうな~と思っていたが、大間違いだった。
シャルルドゴール空港で待ち受けていたのは、古典的なX線検査機。
かつ検査官も搭乗客も大半がマイペースなフランス人なので
とにかく時間がかかる。
日本人は心配性の人が多いのか、液体物を規定の袋に入れた状態で
保安検査に並んでいる人が多いと思うが、シャルルドゴール空港では
保安検査に並ぶ列で袋を配っていて、
検査直前に液体物をかばんの中から探す人が多い。
せっかち関西人からすると、ちゃんと準備してきてよ~と思ってしまう。
私が並んでいた列も例外ではなく、みんな自分の番が来てから
のんびり準備を始めていたが、そこで事件は起こった。
わたしの5人くらい前に並んでいた女性。
ターバンを巻き、その下のロングヘア―はお団子にまとめていた。
彼女は大きめの金属のアクセサリーを付けていたので、
「アクセサリーを取ってX線に流して」と検査官に言われ、
アクセサリーを外そうとすると、髪にひっかかってしまい、
どうにも取れない。
検査官の男性も手を貸そうとするが、どうしていいのか分からないようで
その後ろに並んでいた女性客に、助けてあげて~と言って3人がかりで
ちょっとした騒ぎに。その間、列はストップしてしまった。
日本であれば、後ろの準備できてる方を先に検査します~と
効率的に進めていきそうなところだが、ここはフランス。
みんなのんびり待っている。もうせっかち関西人は発狂しそうだ。
かなり長時間奮闘していたが、もう髪を解くしかないと諦めたようで、
そこでやっと、ほかの人を通し始めた。
ここまで来たら、彼女がどうなるのか見届けたかったわ!と思いながら
髪を解く彼女の横で保安検査。
日本では液体物の袋を出すように言われなかったが、
ここでは液体物の袋、スマートフォン、タブレットなど出して
教科書通りのような検査が行われた。
最近の日本では、液体以外はそのまま流していいところも多いので
なんだか一昔前に戻ったみたいだ。
結局、そのまとめ髪の女性は私たちが検査が終わるころ
やっとX線を通過していた。無事にアクセサリー取れてよかったね!
お待ちかねの免税店巡り
無事に出国、保安検査を済ませたので
あとは制限エリア内の免税店をめぐるぞ!!
入ってすぐ目の前にあるのは、エルメス。さすがフランスだ。
日本よりアクセサリーやスカーフの品ぞろえが良い。
でもピンとくるものはなくて、撤退しようとお店を出たら
お店の前のショーウィンドウに可愛いピコタンを発見!
淡い水色で、持ち手の内側だけベビーピンクでめっちゃ可愛い!
そもそも、日本ではほとんどお目にかかれないピコタン。
しかも値段が付いている。日本円で40万円ほど。
40万円なら、かなりお買い得なのでは!?と母と慌てて
店内に戻り、店員さんに「あれ買えるの?見たい!」と伝えると
やはりディスプレイオンリーらしい。エルメス、そんな簡単じゃないわね。
次に見たのはセリーヌだったかな?
こちらもビビッとくるものはなかった。
せっかく免税だから、普段は買えないものをなにか記念に
買えたらなんて思っていたけど、高価なものでなくても、
パリで心ときめくものにたくさん出会えたから、その方がわたしは満足だ。
思ったより免税店が少なく、最後に立ち寄ったのはロンシャン。
パリに来る前、母はずっと狙っていたロンシャンのバッグがあった。
ジャージ素材のような柔らかくてカジュアルなバッグ。
ずっと迷っている間に、日本では在庫がなくなってしまっていたのだが
ロンシャンの本場フランスの空港で奇跡の再会を果たした。
これは運命だと即決。
母はエコバッグやお皿など、ちょこちょこ買い物はしていたが、
パリでこれを買った!と思い出になるような買い物ができていなかった。
わたしがマレで買ったTARA JAMONのワンピースを買ったときも
いいな~いいな~と言って、なにか欲しいと色々見ていたものの
ピンとくるものに出会えず、空港まで来てしまっていた。
日本よりお買い得に買えたようで、満足げな母。よかったね!
ブランドの免税店を過ぎると、お化粧品やお酒の免税店があった。
今回のスポンサーである父に、まだおみやげを買っていない。
いつもおみやげはいらないと言う人なのだが、スポンサーなので
今回ばかりは手ぶらで帰るのも忍びない。
ということで、免税店でワインを買って帰ることは
出発前から母と決めていた。
どれがいいのか分からなかったが、ボトルのデザインだけ見て
直感でフランス産の赤ワインを買った。
グラスをよく倒す父、結局このワインもこぼしてしまったらしい。
飲んでもいいけど、ほどほどにしてよ~。
フランス最後の食事
父へのおみやげも調達して、ほっとしたところで
おなかが空いてきた。
明るかったので気づかなかったが、時刻は19時すぎ。
22時発なので、機内食までまだまだ時間がある。
ちょっといいラウンジみたいなのが1軒あるだけで、
レストランは見当たらない。
近くにあったカフェで、サンドイッチとコーラを買って
ひと休みすることに。
食べるところが少ないからか、みんなこのカフェに集中していて
かなり席が埋まっている。
しかもマナーが悪く、どのテーブルもかなり汚い。
ウェットティッシュやアルコールスプレーで綺麗にして、
なんとかテーブルを確保。
お腹が空いていたからか、写真を撮り忘れた。
わたしはスモークサーモンのサンドイッチ、母はハムチーズだったかな?
パンはパサパサだったけど、海外の味って感じで美味しかった!
制限エリア内探検
あっという間に食べ終わったが、行く当てもないので
テーブルを拠点にして、母と荷物番を交代しながら、空港内を探検。
免税店はもう行ったので、さらに奥を攻めることに。
空港の一番奥は、巨大ねこちゃんがお昼寝していた。
そういえばパリで犬はたくさん見たのに、猫は1回しか見なかったな~。
RELAYというコンビニっぽいお店で、最後のお買い物。
まずは飛行機に持ち込むお水を確保。
硬水が苦手なので、できれば軟水が良かったが
フランスでは、なかなか軟水を見つけられない。
だが、このお店で買ったこのお水は、軟水っぽくて飲みやすかった!
左のパリご当地くまちゃんもゲット。
小さいころから、海外旅行に行くたびにご当地のぬいぐるみを
無意識に集めていた気がする。
フラダンスの衣装を着たくまちゃん、GUAMと足の裏に書かれたミッキー、
チマチョゴリを着たくまちゃん、インド布製のカラフルなインドゾウ。
そう思うと、上海、ホーチミン、シンガポールでは買ってないかも。
どれも素敵な国だったから、また行ったときに買おう。
今回パリのくまちゃんを買ったときに、
これからは海外ご当地ぬいぐるみを意識して集めていきたいな~と思った。
人生の終わりに、どれだけ海外から来たぬいぐるみに囲まれているか
いまから楽しみだ。
制限エリアは思ったより広くなく、すべて見尽くした。
あとは搭乗時刻を待つだけだ。
歯を磨いたり、パリで撮った写真を見返したり、ぼーっとしてみたり、
こんなに時間が余るなら、もう少しパリにいたかったな~と
空港に着いてもなお、未練がましく思っている。
ついに搭乗時刻が来た
搭乗時刻が迫ってきたので、ゲートの前のベンチで待ってると
隣の席に日本人女性がひとりで座った。
どうやらその女性、ツアーで来ているようで
若い男性添乗員さんが頻繁に「○○様、もうすぐ搭乗時刻です。」
「○○様以外のお客様がお見えにならないので、探してきます。
このままお待ちください。」など伝えに来て、なんだかVIP待遇。
そうこうしているうちに、ビジネスクラス以上の優先搭乗が始まり、
添乗員さんがツアー客をどんどんゲートに入れていく。
なるほど。
「エールフランス航空ビジネスクラスで行くパリ〇日間の旅」みたいな
パッケージツアーのお客さんだったのね。
ほかのお客さんは入っていくのに、わたしの隣に座っている女性は
なかなか席を立たない。ツアーにはぐれてしまうのでは?と
心配していたが、この女性の判断は正しかった。
さきほど添乗員さんに促されて優先搭乗して人たちが、
ボーディングブリッジに立ち尽くしている。
さっきの添乗員さん、地上職員さんに状況を確認してアタフタ。
どうやら機材の準備が遅れていて、搭乗開始したものの
機内にはまだ入れず、立ち往生しているらしい。
添乗員さんも手持ち無沙汰になったのか、また女性に話に来る。
「いや~、こちらにお掛けになっていて正解ですね!」
「また状況分かったら、お呼びしますね!」と落ち着かない様子。
10分ちょっとして、やっと搭乗が再開した。
女性は添乗員さんに連れられ、搭乗していった。
私も実務はしていなものの、添乗員資格を持っていたので
添乗員さんの苦労が想像できる。
仕事で旅行ができて、いい仕事やな~なんて言われるけど
実際はきっと大変だよね。あと少し頑張ってね~と背中を見送った。
優先搭乗が完了したので、次は私たちの番だ。
久しぶりにたくさん日本語が聞こえてきた。
私たち母娘の前に並んでいる2人は、どうやら夫婦。
標準語で「○○じゃん!」と楽しそうに話している。
この人たちは、標準語圏に住んでそうだな。
私たちは羽田に着いても、伊丹への乗り継ぎがギリギリ間に合わないので
羽田空港に1泊することになっているが、
この夫婦は羽田に着いたらそのままおうちに帰れるのかな~。
ついに搭乗ゲートを通過してしまった。さようならフランス。
名残惜しすぎて、後ろ髪引かれる思いどころか
後ろ髪を引きちぎられて、もう髪の毛が無くなる思いだ。
また来るね、フランス。待っててね、パリ。
飛行機に乗ると、さっきの夫婦と隣の座席だった。
数あるエコノミークラスの座席の中で、搭乗からずっと一緒とは
なかなか縁があるね~と思っていた。きっと彼らも思っていたはず。
あら、さっきの添乗員さんも乗ってきた。
お客様はビジネスでも、添乗員さんはエコノミーだよね。
サラリーマン、頑張ってるな~。
往路で発生した真夜中のリクライニング事件があったので、
搭乗してすぐ、リクライニングが動くか確認。
やや怪しいところではあったが、ぐぐっと力を入れれば動くし
何より今回はボタンが押せるから、きっと大丈夫だろう。
通路を挟んで隣に座っている外国人男性3人。
2人は友人で、1人はたまたま隣り合っただけらしい。
どこから来たん?とか、俺ら友達!とか盛り上がっている。
英語が話せると、一瞬で友達になれるのか。いいな~。
順調に搭乗が進み、ほぼ定刻で扉が閉まった。
はぁ日本に飛ばされてしまう。帰りたくないよ~。
…という私たちの願いが届いたのか、なかなか出発しない。
なんでだろう?もしかしてなにかトラブルか?
「やっぱり今日は飛ぶのやめま~す!パリでもう1泊してくださ~い!」って言われたら最高やな~と母と話していると、機長からアナウンス。
燃料補給の順番待ちをしていて、まだ時間がかかるらしい。
離陸時間に間に合わないから、出発も遅れるとのこと。
パリ延泊の願い叶わず!結局50分遅れでシャルルドゴール空港を離陸した。
離陸してすぐ、左手にパリの夜景が見えた。
大好きなミュージカル「アナスタシア」の”Joueney to the past”を聞きながら
夜景を眺めていると、輝くエッフェル塔を発見!
アナスタシア1幕最後のシーンに、本当に入り込んだ気分で最高!
飛行機が遅延していなければ、日没前にパリを通過していたので
夜景も、輝くエッフェル塔も見られなかっただろう。
欲を言えばあと数分遅ければ、シャンパンフラッシュの時間だったのにな~
でも、最後にエッフェル塔を見られてラッキーだった!
飛行機が離陸してから、ずっと左斜め前のお兄さんのことが気になる。
とにかく落ち着かないのだ。貧乏ゆすりが止まらないし、
座席下の荷物を無意味に何度も出し入れしている。
シートベルト着用サインが消えると、一目散にお手洗いへ行ったので
気分でも悪いのかと心配していた。
しばらくして彼は戻ってきたが、様子は変わらない。
ずっとソワソワしていて、こちらまでソワソワしてきた。大丈夫だろうか?
帰りは離陸して40分程で機内食が出てきた。
メインは鶏肉orパスタ。私は鶏肉、母はパスタをチョイス。
この機内食、鶏肉の圧勝だった。
プーレットソース煮が何か分からず、直感で頼んだのだが
少し酸味があるクリームソースって感じで、すごくおいしかった!
にんにくやマッシュルームの香りもあり、マッシュポテトにもよく合う。
この味を再現したくて、レシピを検索しているが、なかなか見つからない。
母が頼んだパスタは思っていた麺ではなく、ぽろぽろタイプのパスタ。
パスタをぽろぽろこぼしながら、
チキンにしたらよかった~と悔しそうな母だった。
ふと、ソワソワしている彼を見ると、
ものすごい勢いで機内食をかきこんでいた。
ごはんが食べられてよかった。お腹が空いていたのかな?と少し安心。
機内食を食べ終わるころには、フランス時間で24時を過ぎていた。
機内も消灯し、睡眠モードへ。
と思ったが、なんだかまぶしい。
前の席の人が読書灯を点けたまま眠っていた。おいおい、消してくれよ~。
でも、わざわざ起こして言うほどでもない。
蒸気でアイマスクをして眠るが、すぐに耳から外れてしまうのが気になる。
どうにかアイマスク代わりになるものは…とバッグを漁っていると
大きなハンカチが出てきた。
ハンカチを細く折り畳み、鉢巻のように巻いてみると即席アイマスクに!
大してすごいことではないが、我ながらグッドアイディアだった。
途中でお手洗いに立ったりもしたが、約7時間ほど眠っていたようだ。
お腹が空いて起きると、フランス時間でいうと8時前。
お手洗いの前にドリンクワゴンのほか、マドレーヌやトリュフチョコ
サンドイッチなどもあったので、もらいに行くことにした。
サンドイッチとマドレーヌを抱えて戻ってくると、母も目覚めていた。
戦利品を見せると、母も空腹だったようで、すぐに同じものを取ってきた。
まだ消灯時間中だったので、暗闇の中
母とふたりでサンドイッチを食べた。
ここでも例に漏れず、パサパサパンのハムチーズサンドイッチだったが、
なぜか海外旅行だと美味しいんだよな~。
ちなみにソワソワしていた彼、わたしが夜中にお手洗いに立ったときも
サンドイッチを探しに行った時も、ずっと起きていた。
夜通しホラー映画を見ていたようだ。
目が覚めるたびに、彼のモニターを見てぎょっとしていた。
CAさんに言われない限り、絶対にシートベルトも外すこだわりで
なんだか不思議なひとだったな~。
そういえば、さっきお手洗いの前にあった窓から見えた景色が
山だったことに気づいた。あれ?なんで氷じゃないんだ?
いまわたしはどこにいるのだろう?マップを見て驚いた。
ゴビ砂漠!?VIVANTの世界やん!!
てっきり往路と同じように、北極方面を飛んでいると思っていた。
復路は大陸の上を飛んでいたのね。
サンドイッチを食べて、目が覚めてしまったので
ここからは映画を見て過ごした。
エールフランスで見られる映画の中に、好みのものがなかったので
持って来ていたタブレットにダウンロードしていた映画の中から
この夏、宝塚歌劇で上演予定の「記憶にございません!」を見ることに。
おディーン様の美しいこと!!ほかにも豪華な俳優陣がたくさん出ていて、
宝塚版では、この役はだれがするんだろう?とわくわく。
映画を見終わる頃には、明かりが点いていたので
ここからは読書に切り替え。
旅のお供は、ヒコロヒーさんの「黙って喋って」という短編恋愛小説。
この本、ずっと気になっていて、飛行機でゆっくり読むんだ!って
温めていた本。この本を買ってから、偶然雑誌で見かけたのだが
彩風咲奈さんも、じっくり大切に読んだ一冊らしい。趣味が一緒で嬉しい。
誰しも一度は経験していそうな、なんてことない日常を切り取っている。
きっと誰でも登場人物のだれかに共感してしまう
なぜか何度も反芻して読みたくなるようなお話だった。
時刻はフランス時間で10時半。朝食の時間だ。
右下の茶色い包みは、温かいバジルトマトパンだったかな。
細かいハムも入っていた気がする。
パンとパンだったので、あまり食は進まず。
羽田まであと20分。あと少しで日常に戻るのか~。
パリで毎日何歩歩いたのか計算したり、
メールで届くUberの領収書を整理したりしている間に
羽田空港に約30分遅れの19時前に到着。
50分遅れで出発したのに、どこで20分巻き返したのだろう?
もし伊丹へ乗り継ぎを予定していたら、乗り遅れていたので
羽田に一泊することにしていて大正解だった。
あとは荷物を受け取り、スーツケースは自宅まで荷物を発送して、
自分たちはホテルでゆったり休むだけ。
この続きは、また次回。
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