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ニューノーマルの就活は何が変わるのか?

※2020年8月3日 に公開した記事です

みなさんこんにちは!AfterUPDATEのお時間です。
こちらのnoteでは主に私が番組で学んだこと、感じたこと、共感したことを綴っていこうと思います。

今回のテーマは「ニューノーマルの就活」。以前までの就活では、受ける会社に出向いて説明会に参加したり、OB・OG訪問したりして足で稼ぐのが就活の基本でした。しかし、今年はそうした機会がなく、企業研究を深めることができない学生が多くいました。

リモート面接が主流になる中で、これからの就活の新常識とは何なのか、そして企業は今どんな人材を求めているのか?電通の新卒採用担当の方にもご出演いただき、議論しました。

ちなみに配信後のコメントにて「自身の新卒就活時代にこういう情報をインプットしていたかった!」という声や、「社会人・企業の採用担当の人事は見た方がいい!」というコメントが多く見られています。

ダイジェストはこちら▶︎ https://youtu.be/t33N-nc6vyw

まず議論の前に押さえておきたいポイントが、21卒の就職内定率です。

7月1日時点では73.2%だったとリクルートキャリアの発表があり、前年同期より11.9ポイント低下。また、7月1日時点での内定率は73.2%と、昨年同期比で12ポイントも低い水準にとどまっていることが明らかになりました。

また、採用のオンライン化や通年採用を実施する会社も増えており、リモートワーク、デジタル化に応じて、従来の就活のやり方では対応できなくなる部分が多くなってきています。

先行きが不透明で、不安を抱えている21卒、22卒の就活生は今何をすべきなのか?そして、いわゆる一般的な就活の勝ち組は変化するのか?

ゲストは月間100万人が利用する就活口コミサイト「ONE CAREER」を運営する寺口浩大さん、ピープル・テック・スタジオ代表、ナレッジワーク代表取締役社長の麻野耕司さん、圓窓代表の澤円さん、電通新卒採用担当の金子茉央さん。

NewsPicksオールスターズの就活のプロ達が集まってくださいました。いつにも増してアウトレイジ感あったなぁ(笑)

そして、こちらの記事を紹介しています。

【真相】コロナで就職氷河期は本当にやってくるのか
https://m.newspicks.com/news/4940741/

コロナの影響で就職活動が様変わりしており、昨年度までのような「売り手市場」ではなくなりつつあるといいます。しかし、その変化は「学生が就活の主導権を得る」一つのきっかけにもなっているとも。

21年卒就活は、これまでの売り手市場ムードだったものが進行中に一変し、一気に氷河期突入となった、歴史的に見ても相当珍しいパターンなのです。

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そして、来年春の新卒社員採用数に関する調査によると、「減らす」という回答が大きく増えています。それもそのはず、大幅な利用者減で打撃を受けているJALやANAなどが、来年度入社の新卒採用見送りを発表するなど、航空業界以外の他の業界に関しても、先行きがどうなるのかという不安が広がっています。

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今や当たり前となったオンライン面接ですが、やりづらさを感じる就活生も多く、おそよ7割の就活生が、会社の雰囲気がわからないことをデメリットと回答。さらに4割が、画面越しで面接官に熱意などを伝えづらいと感じているとのことです。

まず前半の「コロナ 禍で『就活の勝ち組』は変わったか?」に対するゲストの意見は

寺口さん Yes (耐震→免震)
麻野さん No (何も変わらない!)
澤さん  No (そもそも勝ちも負けもない!)
金子さん No (本質的には変わらない)
佐々木さん  Yes(勝ち組が超勝ち組に)

でした。

麻野さん曰く、そもそも採用する側の評価軸が変わらない限り、勝ち組は昔から変わらない。「学歴」や「ガクチカ」のような定量的なものが主な評価軸な限りは、人気企業に就職するなどの勝ち組という定義では、何も変わらない。

企業の採用選考というのは、そんなに完璧なものではない。「面接落ちても大丈夫!企業は君のこと、見抜けていないから!」という麻野さんの言葉、元気出ますね。

ちなみに麻野さんは、元リンクアンドモチベーションという会社の役員で、モチベーションという概念を一つのビジネスに変えた超すごい人です。

同じく「No」の澤さん、金子さんも本質的には同じ意見で、そもそも就活(広義で考えると人生)に勝ちも負けもないんです。そもそも、内定の数や内定企業の質、新卒年収などを社会の「勝ち組」の基準と照らし合わせたり、人と比べている時点でナンセンス。

これは個人的な意見ですが、とはいえそれを自発的に学生さんが気づくのって難しいというか、やっぱり隣の学生さんや友達と比べてしまうのは当たり前のこと。「勝ち組」を作り上げてしまっている学校やメディアにやるべきことが沢山あるし、幸せ軸を取り違えて伝えないように、私としてはしていきたいなぁと思います。

一方の「Yes」である寺口さんの意見はというと、就活に巻き込まれている、ある種のルールの中で戦っている時点で、それはもう定義が変わってしまっています。寺口さん曰く、個人と企業の出会い方の仕組みにはもう限界がきており、もはや定着した早期化、通年化の実態とこれまでの仕組みが完全に乖離しているみたいなのです。
長らく変わることのなかった就職活動や新卒採用の仕組みも、このリモート化、オンライン化の流れで、就活のしくみが変わるきっかけになるし、これを機に一本化している就活を作り上げている政府、企業は変わることが必須なのです。

そして、後半では「Withコロナで企業が欲しがる人材とは?」ということで、このコロナ禍で企業が求めている理想の人材像とはどんな像なのか?
皆さんの意見はこのようになりました。

寺口さん 主体性
麻野さん 自分で決める
澤さん  世の中にアンテナを張れる人
金子さん これまでもこれからも、アイデア×実現力、何事も面白がれる人
佐々木さん  知的筋力+レトリック、つまりは読書力

もはや全て、就活生以外にも、社会人として身につけておくとどこでも戦える要素ですよね。

まず佐々木さんの意見によると、先の読めない時代に大切な力は、知的筋力(読書力)とレトリックであると。

レトリックとは、書いたり、話したり、人を説得したりする力のこと。
どんな状況になっても、いつの時代も、基礎の力が一番大事で、この力がしっかりしてれば、どんな世の中になっても、どんどん適応して新しい能力を身につけられるといいます。
そしてそれを効率よく学べるのが読書。今、デジタル化やリモート化で皆がやらない、古典や哲学書などのカタい本を読むと頭一つ飛び抜けることができるといいます。

寺口さん、麻野さんは主体的に、自分の芯を軸に決断する力に。自分の選択への責任感ともいえますね。不確実な世の中。なにが正解か、誰も分からないし、誰も決めてくれません。誰の判断も100%はあてにできない時代だと私は思っています。そんな時代だから、自分の選択を正解にしようという行動だけがそれを正解にできる。そのためにまずは、決断経験の数、意思表示の数を増やしましょう。この場合、リーダーの経験などは関係ないのです。

AIだけでは最適な採用はできません。採用側も自分で決めたから責任持って育成をする。そして新入社員側も、自分の選択で入社を決めた会社を自分の中で正解にしていくというそれぞれの決断が最も重要なのです。その時の判断を最もベストに近づけていくことが必要だと思っています。

続いて澤さんは、「世の中にアンテナを張り巡らせる人」。受信と発信はセットで行うことが大事。このインターネット時代に「知らない」ことを発信する力は現代の特権であります。発信し続けていると何かから声がかかることもある。この発信を高めるために、受信もセットでやることが大事だと澤さんは言ってました。

「どれだけ荒唐無稽な夢でもいい。ただし本気でやろうとしてるかどうかが大事」。最初からスキルのある人なんて稀。凡人にはまず夢やビジョンを描いて、露骨に努力をする。成功への道はそれしかないと思います。

また、澤さんは過去に数多くの面接をこなされており、「プレゼンの神」とも賞賛されていますが、プレゼンが上手な就活生より、地頭の良さやアイディア力が光る就活生の方が魅かれると仰っていました。佐々木さんの話にも繋がりますが、まさに基礎の力、ベースの能力がないまま、小手先の技術を磨いても、意味がないんですね。

最後に金子さんは「アイデア×実現力、何事も面白がれる人」。これは電通が常日頃から求める人材像でもあります。
「好きなものは何ですか?」からなぜ自分が好きになったのかの理由を深掘りし、価値観ものぞいていく。「学生の時に力を入れたこと=ガクチカ」では人の本質はわからないので、好きなものを聞く方が人の本質は表れる。学生を点ではなく面で見る、シンプルながらに奥が深い質問なんですね。

改めて自分は何者で、どういうスタンスを持っていて、何をやりたいかを、メタ認知できている人は強いなぁと思いましたが、それを学生のうちに分かっている人なんて稀であるし、そもそも早熟すぎて今後の人生つまらないんじゃないか、とも思います。


そして、キングオブコメントは澤さんの

「世の中にアンテナを張る。受信も送信もできるアンテナ」

が選ばれました。

情報発信が手軽にできる世の中において、発信してないというのは正直もったいない。インプットとアウトプット、両方のバランスが重要ですね。

同じく澤さんの言葉で、「就活のプロになっても意味がない」とはまさにだと思いました。落合陽一さんも別番組で仰っていましたが、英語やプレゼン技術、SNSのフォロワー数など、小手先の技術ばかり養って「ところてん」のような学生さんが多すぎる。

今(というか昔からも、これからも)「読書や教養で培ったベース+人間力」がある人間がどんな業界であっても重宝されるのですね。

就活に失敗しても悲観し過ぎなくても良いし、これからも、これまでも、求められる力は変わらないのです。

また、キングオブ奥井共感コメントは寺口さんの

「べきをやめるべき」

に決めさせていただきました。

どの企業に就職するかで将来は決まらない。その選択を自分で正解にしようという行為が、自分の選択を成功に変える。そのために、就活のあらゆる「べき」をやめるべき。

就活の一つの「ワナ」として自分さがしのタコツボがあります。私も就活当時は自分は何者で何をしたいのか、良くない方向で悩んでいました。勿論就活は「自分を哲学する」大変いい機会に思います。しかし、「本当の自分」を探しても20代半ばでわかるわけがない。経験が余りにも少なすぎるので。

フォークソングの神、ボブディランもこう言っています。

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人生は自分探しの旅ではなく、自分を創っていく旅だと。

まずは自分で主体性を持って決める。やる、やらない、どこの会社に入るなども全て自分で決める。そのあと、決めたことを正解にしようと頑張るのです。選択とは、なりたい自分になれる最高の行為なのだ。


ご一読くださりありがとうございました!本編が気になった方はこちらからご覧いただけます!

本編はこちらから▶︎https://bit.ly/3hrKDfI

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