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魅力の正体(著者:池原真佐子さん)

キャリアコンサルタントのななです!
今年も8月がやってきましたね。いよいよ本格的な夏の季節となり、大量の汗をかく日々が続いております。体調管理・熱中症には気をつけて、楽しみながら過ごしていきましょう。

今回は、池原真佐子さんの「魅力の正体」について書きました。
こちら私の大好きな本です。今まで何十回と読んできて、自分の中で何度も大事と感じた所を見返してきました。ななReadingを始めて、色々な本について"学んだこと"や"心に残ったこと"を掲載していますが、ずっと書きたいと思っていた本になります。

ぜひ最後まで見ていただけると嬉しいです😄



Reading:自身と望むキャリアを手に入れる 魅力の正体 コンプレックスを強みに変える実践的レッスン

今回は、(株)Menter Forの代表取締役:池原真佐子さんの著書について、読んでいて私が感じたこと・取り組んでいることを書いています。


本書との出会い

出会いは数年前、
当時、私は自己理解プログラムのようなものに参加していました。そこでは月1回セミナーが開催され、ロールモデルの先輩方の体験談を聴く回があり、そこでお話されたのが池原さんでした。

お話される中で本書の内容にまつわることが出てきましたが、『魅力』について、ここまで深みのあるお話を私は聴いたことがありませんでした。とても感激したのを今でも覚えています。

また、当時の自分は「信頼される人・器の大きい人」とはどういう姿なのか、どのように辿り着くのかについて模索しており、お話を聴き本書を読むことで具体的なイメージができるようになった気がしています。


魅力とは?(p34~)

こちらの『魅力』という言葉、
具体的なモノでなけば、目に見えるものでもありません。
ざっくりしていて、表現しづらい言葉だと思います。

本書では、色々な角度から『魅力』の定義がされています。

魅力は身につけられる要素であること。そして、魅力は、プライベートだけではなく、ビジネスを成功させたり、望むキャリアを手に入れるために必要だということを。

魅力の正体 p36

魅力は、出来ないことをなくし完璧になる、ことではなく、すでに私たちが持っている素材を見つけ出し、磨いていくことです。

魅力の正体 p36

私はここでは
「魅力」=「IQ、EQ、貢献心」+「他者を惹きつける外見、しぐさ、オーラ」
だと定義します。

魅力の正体 p44

「魅力の公式」まで書かれている本には始めて出会いました。
本書では、こちらの公式に記載のある項目1つ1つの解説がされていますが、池原さんがこれまで研究されてきたことや、色々なデータを駆使して記載がされており、どれも納得性の高い内容になっていると私は思います。

『魅力』は、「私たちが持っている素材を見つけ出し磨いていくこと」「身につけるられる要素」ということで、当時の私は、なんとなく身にまとうのが難しい気がしていましたが、ハードルが下がったような気がして安心しました。

そして、「完璧になること=魅力」ではないということ。

人は完璧な人に心を奪われるのではなく、「自分の弱さを認める」怖さを軽々しく乗り越えられる人に、魅力を感じるもの。「完璧であること」、イコール「魅力」では決してありません。

魅力の正体 p37

こちらの文章、私は大好きで何度も読み返しています。
私自身、「完璧主義」なところがありますが、この言葉を見ると「自分が出来ないこと、出来ない自分を認めてもいいんだ」と思えるようになります。無理して完璧であろうとすると、自分の中の余裕がなくなっていくような気がします。等身大の自分でいること、ありのままの自分でいることが魅力的な人に繋がるのではないかと私は思っています。


『集中力』について(p140~)

本書を読んだ当時、私の心に一番刺さったのはこちらの『集中力』についてです。「魅力の公式」の『オーラ』を構成する1つで要となります。

目の前の相手に集中するということは、相手を唯一無二の存在として大切に扱っているということです。「今ここにいる相手」に惜しみない集中力を発揮できること、それが魅力をつくるオーラになります。

魅力の正体 p142

集中力の欠如は相手への軽視と思われ、瞬時に相手に伝わり、感情的なもつれを招きやすいのです。

魅力の正体 p140

当時の私は営業の仕事をしていました。
会社から課せられた数字目標に向かって、顧客へ営業を行う日々でした。
もちろん、顧客から契約いただかなければ数字目標を達成することは出来ません。そのため、「顧客のためになる」営業だったとしても、話をしている時には数字目標のことが頭によぎってしまうような状態でした。私はそんな自分が嫌だと思っていました。

つまり私は、本書に記載がある、「集中力の欠如」となっている状態であり、相手に100%で向き合うことが出来ていないと感じていました。

そんな私でしたが、現在、「集中力の欠如」の対策方法として取り組んでいることがあります。それは、「ひとり時間」を大切にするということです。自分自身の平穏を保つ、整える時間を意識的に作っています。仕事の休憩時間には、ひとり時間をつくるために外出したり、仮眠を取ったりしています。そうすることで邪念を振り払い、一度リセットするようにしています。
また、100%で相手と向き合うことが出来ない、自分のコンディションが悪い時は、相手のためにならないので、誘いがあった際は断りを入れるようにしています。

そうすることで、「集中力の欠如」の状態から脱却し、『集中力』のある状態で顧客と接したいと考えています。


『思いやり』について(p124~)

今の私に一番刺さっているのはこちらの『思いやり』についてです。
「魅力の公式」の『オーラ』を構成する1つになります。

思いやりスキルとは、他者の感情を理解するためのスキルです。
あなたが、その人の感情やものの見方に同意するかどうかは関係なく、その人の視点から、その人の世界を味わうことです。

魅力の正体 p125

滅私の精神で相手に尽くすのではなく、まずは自分を満たすことで心に余裕が生まれ、相手にも優しく振る舞えるようになる。それが、自分の心身を守り、相手への誠意も伝わる行為です。相手ではなく自分の軸で行動することが、あなたの魅力をつくる思いやりのオーラになるのです。

魅力の正体 p128

どれも私の好きな言葉たちです。
「思いやりスキル」はロジャーズの三原則「共感的理解」と似たような考え方だと思います。同意するかどうかに関わらずまず理解しようとする姿勢、とても大切だと思います。

「まずは自分、それから相手へ」というような考え方も好きです。
『集中力』の話にも繋がっていきますが、自分の状態が良くないと相手に対して集中することが出来ません。「集中力の欠如」となり、相手への軽視と思われてしまいます。まずは自分を満たすこと・心に余裕を持つことを大切にしていきたいです。

『優しさ』と『思いやり』の違い
昨年、あることがきっかけとなり、こちらの本を見返して『優しさ』と『思いやり』の違いについて考えたことがあります。私は『優しい人』と言われることが多いですが、『思いやり』のある人になりたいと思っていました。

そして、違いについては以下のように整理しました。

『優しさ』  :はっきりと相手に分る様に親切にすること
         自分が人のために良かれと思って善意を施すこと

『思いやり』 :他人の気持ちを考えて行動したり気配りをすること
         相手のためを思い、気持ちを汲んで行動すること
         親切にすることもあれば、あえて黙って見守ることもある

「2つの違い」 :自己満足か、相手のことを考えたことか、という点

https://meaning-difference.com/?p=1400

私は、ただ『優しい』だけではなく、その先にある『思いやり』のある人になりたいと考えています。

本書には、「どうしても叱らなければならない時の「思いやり」(p135〜)」ということが書かれているページがあります。

つまり、『思いやり』は親切だけではなく、相手のことを思い「叱る」こともあるということです。その行為は同意するだけでは出来ません。同意するだけでは、相手が思うがままになり、その人が思う枠組みの中に留まることで、更なる成長はおろかその人自身が絶対となり、他の可能性や他の人との相違・違和感に気づくことが出来ません。

なので、苦しい時もありますが、相手のことを理解しつつも同意しない所は同意しないこと。相手のことを思い、自分の意見を声に出して伝えること。これこそ、私の思う『思いやり』の姿です。

そんな人になるために、私はキャリアコンサルタントの資格を取得しました。まだまだ粗い部分が満載な私ですが、『思いやり』のある人を目指して日々過ごしています。


落ち込みは変化していく途中のひとつのプロセス(p190~)

こちらも私が好きなページの1つになります。
私の大好きなキャリア理論家のウィリアム・ブリッジズのトランジション3段階理論の考え方について書かれています。

(参考)池原真佐子.自信と望むキャリアを手に入れる 魅力の正体 コンプレックスを強みに変える実践的レッスン,2017,p191

一番沈みきったところがニュートラルゾーンと呼ばれるところです。ここが一番つらく、そして長いところです。まわりがすべてまぶしく見えて、自分がとるに足らない存在に見えます。

魅力の正体 p192

自分とは何か、使命とは何か、何を変えなければならないのかを真剣に考えるための大切なプロセスなのです。ここを軽視してしまうと、本当にやりたいことを深く考えず、とりあえずやれることから手をつけてしまい、また新たな「何かの終わり」を引き寄せるだけです。

魅力の正体 p192

やりたいことが見えなくなっても、自分の中から種を拾い、選択肢を貯めておきましょう。そして少しだけ行動できる気力が戻ってきたら「ちょっとずつ試す」で進んでいけばいいのです。

魅力の正体 p192

私個人としては、キャリアコンサルタントの養成講座でブリッジズについて習うより前に本書でこの理論に出会いました。ただ、出会った当初は自分自身がそこまでニュートラルゾーンにいなかったこともあり、そこまで衝撃を得ることはなく、「行動して選択肢を貯めることは大事」ぐらいの理解に留まっていました。

しかし、しばらくの月日が経ち、私の中でニュートラルゾーンへと誘われる引き金となる出来事がありました。当時は自分の中で思い出さないようにしていましたが、周りから「元気がない」と言われることが多く、そこで初めてニュートラルゾーンに入っていることを自覚しました。

それから先は辛い日々が続きました。
何もしても面白くない。先が見えない。これから自分がどのようになってしまうのか分からない。これがニュートラルゾーンなのか、と思いながら過去の自分を責め続ける日々を過ごしました。

救いだったのは、本書でニュートラルゾーンのことを知っていたことです。「ちょっとずつ試す」こと、「真剣に自分と向き合う」ことを行いました。また、ニュートラルゾーンについてもっと理解したいと思ったので、トランジションの本を購入して読みました。

そうして、丸1年かかりましたがニュートラルゾーンから抜け出すことが出来ました。トランジションの考え方の通り、私の場合も新しい『開始』は突然やってきました。抜け出すまでは時間がかかりましたが、決して無駄な時間ではなかったと、今ではそう思えるようになりました。


最後に

今回は私の大好きな本『魅力の正体』について書きました。
こちらの本との出会いが、私の考え方を大きく変え、今の自分を創っていると思います。本との出会いは大切ですね。

『魅力』について、考えれば考えるほど奥が深いと感じています。
魅力ある人を目指して、これからも自分を磨いていきたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました😊

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