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『個人のパフォーマンス』を最大限に発揮するために大事な2つのこと

こんにちは!PAの弦巻です。
前回は恐る恐る自分史を投稿しましたが、社内でもすれ違いざまに「そういえば読みましたよ!」と言ってくれる子が何人かいて嬉しい限りです。
お読みいただいた方ありがとうございます!

今日は、個人的に掲げている
Mission:個人の力を最大限に発揮できる組織づくり
Vision:『働く』を楽しむ大人を増やす

↑に対して深掘りしていきます。
・組織づくりに携わって間もない方
・新卒社員が組織の大半を占めている企業の方
にとって、何かヒントになれば幸いです。

ついでに、「なぜ弦巻はあのMVを掲げているのか」と思っている社内の方々に届けばいいなと思って書いていきます(笑)

ミッションを達成させる要素は多数あり、トップの哲学(企業理念)に基づいた制度づくりや採用、社員個人のスタンスにマネジメントなど色んな要素が絡み合っていますが・・・

今回は、企業側ができるアプローチでかつ重要度が高い、と個人的に思っていることにフォーカスしようと思います。それは、

①心理的安全性(チーム)
②働き方の選択肢(個人)

この2つです。なぜ重要だと思っていて、どう大切なのか。これまでの経験からの学びを残そうと思います。 

目指している組織の姿

冒頭に記載した、
『個人の能力を最大限に発揮できる組織づくり』

これがどういうことかと言うと、

ー メンバーが持つ『素質』『強み』『適性』を本人はもちろんのこと、チーム及び企業がきちんと理解した上で、個人の能力が活かされ目標達成ができる状態

のことを指しています。
自分の良い所を活かされた働き方ができていて、自分がなりたい姿に近づけている、進めている感覚がある。これってすごく幸せなことですよね。

そんな感覚を1日の大半を過ごす職場で得られたとしたら、それこそがその組織で働く『意味』なのではないでしょうか。

組織というのは色んな価値観の人が存在するため、人間関係の変なしがらみや圧力、物理的な時間の制約など思いもよらない出来事がたくさん起きる。
環境的には上記の問題を取り除いて、個人が仕事や困難な課題に対し、前向きに立ち向かってほしいと思っています。

アパレル時代の教訓

ここで昔話。なぜ『個人の能力を~』『働くを楽しむ~』と謳っているのか、の原体験です。
前職は女性しかいないアパレルの販売員でした。
ミセス向けのBRに配属され、店長も同僚も4~50代がほとんど。

そこでは仕事に対する姿勢を考える良い経験をしましたが、今振り返っても、精神的にキツい!!と感じるシーンが多かったように思います。

ー「向いてないから辞めれば」「バカじゃないの」「何でわからないの?」

このような言葉が頻繁に飛び交うだけでなく、
お客様や他店の方が傍にいようと、大声で怒られるのが日常茶飯事でした。

ディスプレイやっといてと指示される→意図が分からず自分なりにやってみる→店長の思う仕上がりではなかったので無言で替えられる(もしくはなにこれ!ありえない!とヒステリックに叱責される)

なぜそのディスプレイにしたのか(why)を聞いてくれることもなくNGはNG!という言葉や態度から、「自分のつくったものはダメだったんだ」と雰囲気で見て学ぶのが精一杯でした。でもその学びが正確かは不明。

なぜダメだったのかを聞いたり、これは〇〇だから▲▲にするということでしょうか?と聞けば、答えはきちんと返ってきます。
だけど、「なぜそんなことも分からないのか」と言われるのが怖くなり、質問をするのも徐々に怖くなってしまう。負のループから抜け出せなくなるのです。次第に行動は慎重になり、発言も消極的になってしまいました。
言えないのは「心の弱さ」と思い、自分を追い詰めたのを覚えています。

常に委縮しているメンバーは焦りから凡ミスが起きる。自分を出せる強いメンバーは店長に敵対心を燃やし、引き出しをバタン!と閉めて言葉ではなく態度で抵抗したり・・・

ミスをしてまた怒られる→委縮する→コミュニケーションが取りづらくなる→意思疎通が困難→認識のズレが起きる→ミスや意見の相違→怒られる
この繰り返し。

周りの店舗のスタッフさんからも、大丈夫?と声をかけられるくらいピリピリした雰囲気が流れることが多々ありました。

しかしそんなメンバーも、接客面ではそれぞれ個性があり、

・押売り感がなくて良いよね、とお客様に評価される
・カリスマ的センス(感度の高さ)で人を惹きつける
・素直な性格で、共感型接客が得意
・似合わないものは勧めない、もしくはハッキリ言う

・・・と、人それぞれ自分を活かした『強み』があるのです。
そこを押し殺すことなく互いに認め合い、なぜ〇〇をしなくてはならないか(Why)の認識が揃っていたら。そんなチームを築けていたなら、店舗課題を自分事として向き合い、同じ気持ちで成果に向かえていたかもしれない。

もっとアイデアが飛び交い、ポジティブもネガティブもどちらも発言しあえていたら。もっとお互いのことを尊重し指導をしたり受けたりしていたら。
一人ひとりが成長意欲を持ち、チーム一丸となって売上を追えていたのではないかな、と今になっても思います。

チーム(組織)で何かを成し遂げるには


そんな経験から、チームで何かを成し遂げるためには下記が欠かせないと考えるようになりました。

■チーム(店舗・組織)と個人の方向性・価値観が重なっていること
■個人の能力が最大限活かされること
(成長すること(能力開発)に前向きであること)

この状態が、総括的に”働く”を楽しめることになると思っています。
そこで、チームと個人の方向性~はValue策定や採用で、
個人の能力が最大限~は人材育成で実現していくことにしました。

私自身はもちろんのこと、弊社PAの理念も

 ‟仕事” を通して人格を上げてほしい。
   辛くて大変なのが仕事だけど、乗り越えて心の成長を遂げてほしい。


という考え方が根本にあります。
お金の為、家族の為、など人それぞれ人生で成し遂げたいことがあります。
究極それは、「自分とその周りを幸せにするため」ですよね。
個々人が思う成し遂げたいことを、‟仕事” を通して実現してほしいと願っているのです。

そして自分の能力が最大限活かせていると・・・
 「仕事を通して自分の価値観を満たせている」
 「さらに高みを目指したいと思える」
 「周り(仲間・お客様・家族)に対しても前向きな姿勢でいられる」

といった、『働く』を楽しめる良い状態が生まれると考えています。
もちろんプライベートでも優しくなれたり、充実した人生を過ごすことに繋がり、またそれが仕事に活きる。そんなサイクルが最高だと思っています。

実現するために必要だと思うこと

個人の能力を最大限活かすために出来ること。
経験し、納得していて声を大にして言えることが冒頭のこの2つです。

①心理的安全性がある(チーム目線)
→新しい世代の価値観を活かし、考える力を形成。チーム力を強める
②働き方の選択肢が多い(個人目線)
→労働人口が減少しVUCA時代と言われる今、優秀な人材が働き続けられる企業に

①心理的安全性があるチーム

この記事を下書きしている間に、私が伝えたかったのはこれだ!というnoteが投稿されました!!こちらを読んでいただければ分かるかと。

上記の記事にもありましたが、心理的安全性というワードは1965年からあったようですね。提唱されている概念として、

「人々が安心して組織の変化に応じて、自らの行動を変えるためには、心理的安全性が重要。心理的安全性によって、個人は批判されることへの防衛心や不安から解放され、集団の目標や問題解決に注目することができる。」

とあります。
ここで分かるのは、「心理的安全性」が”何も問題がない状態”を指しているわけではなく、組織内で安心して自らの行動を変えることができるから、ネガティブ要因もポジティブに課題解決できる。ということです。

私がアパレル時代に経験し重要だと感じたのもこれですね。
パフォーマンスを出すために言う必要がある。成果を出すためにリスクあるチャレンジをしたいと思うことがある。それでも、「防衛心や否定されることへの恐怖から、何も言えないし行動できない。」の気持ちが勝ってしまう、心理的安全性のない状態だったなぁと思います。

「チームの心理的安全性」という概念を最初に提唱したのは、ハーバードで組織行動学を研究するエイミー・エドモンソン氏です。
彼女は7つの尺度から、チームの心理的安全性が図れるとしています。
(※がYESだと心理的に安全ではない、ということです)

①If you make a mistake on this team, it is often held against you.
 ⇒ チームの中でミスをすると、たいてい批難される。※
②Members of this team are able to bring up problems and tough issues.
 ⇒ チームのメンバー達は、難しい問題や課題を指摘し合える
③People on this team sometimes reject others for being different.
 ⇒ チーム内では、異質とされるものを否定することがある。※
④It is safe to take a risk on this team.
 ⇒ このチームなら、リスクのある行動をしても安心だと思える。
⑤It is difficult to ask other members of this team for help.
 ⇒ チーム内のメンバーに対して、助けを求めることは難しい。※
⑥No one on this team would deliberately act in a way that undermines my efforts.
 ⇒ チームメンバーは誰も、自分を陥れようとする人はいない。
⑦Working with members of this team, my unique skills and talents are valued and utilized.
 ⇒ このチームでは、自分のスキルと才能が尊重され役に立っている。

私はこの7つの質問を、
①離職が起きたチーム ②エンゲージメントが低い(社内アンケートより)
この2つに当てはまるチームメンバーから挙がったキーワードと睨めっこしたところ、合致しました。

心理的安全性と言うと、個人に寄り添いすぎと思うメンバーもいるかもしれません。しかし、参照noteにもあるように、心理的安全性は本人の「学習」と「パフォーマンス」に影響するとされています。
それも、「個人→チーム→組織」と繋がっているとありましたね。

Googleのリサーチチームも、チームの効果性を高める 5 つの柱のうち、圧倒的に重要なのが心理的安全性と記しています。

ここまで根拠が揃い、自身の経験から納得感もある。
そしてチームにも当てはまる。もうやるしかないですね(笑)
だから今、心理的安全性をテーマに企画を考えています。

②働き方の選択肢が多い

これは一見、最大のパフォーマンスを発揮するために重要なのか?と思う人もいるかもしれませんし、何なら働き方に不自由があってもなくても成果出せよ、という声が残念ながら世の中にはあります。
それも一理あると思っていますし、スタンスという前提条件は大事です。

しかし、中小ベンチャーであればあるほどWLBというよりWORKとLIFEが共存し、双方が影響を及ぼし合う生き方が近いんじゃないかと思います。

【働き方の選択肢】
・勤務形態(正規/非正規)
・勤務時間(時短、フレックス、短日日数勤務、ウルトラワークなど)
・環境(オフィス/リモート)
・制度(副業、複業など)

これらが「パフォーマンス(生産性)」や「モチベーション」を高める上で重要だと認識している人は、まだまだ少数という印象です。

例えば、会社がとても評価している成績優秀な女性マネージャーがいたとします。育休復帰後は産休前と同じ仕事内容やノルマを課せられるとします。彼女は郊外に住み通勤は1時間程度。復帰後をイメージし「週2回は8h働けるが、家庭の事情で週3日は6hでないと両立ができない」と考えていたとします。そこで会社が「1日6h/1ヶ月で固定してよ」と言ったとしたらどうでしょうか。

・人より少ない勤務時間で以前と同じ成果を追う=理不尽、昇格しづらい
・実は働ける2h×4週=月8hはサービス労働なのに給与カット

といった不具合が起きますよね。(めっちゃひどい例を書いてみました)
どんなにスタンス◎で自分と会社のMVVがリンクしていたとしても、今ある働き方では最大限に力を発揮することは難しくなり、成績優秀だった武器を引っさげ別の会社に転職するという決断をしてもおかしくありません。

もちろん、会社の理念や方向性次第ですし、サイボウズさんみたいにウルトラワークをしている社員ばかりいたら経理が大変なのも分かります。
今回はママに寄ってしまいましたが、弊社も女性社員が半数かつ管理職が多いので、他人事ではないと思い例に挙げてみました。

能力開発、実務に活かすために副業や資格取得の勉強のために時間に余裕の持てる働き方をする。パパ社員だって週に1日だけ、オフィス外で仕事して通勤時間を省き家族のために早く帰宅する。そんな働き方も、モチベーションや生産性の面では一つの選択肢です。
※あくまで会社の方向性や理念によるため一概には良いとは言えない

けれど、これからの時代、仕事のためだけに昼夜休日構わず時間を使える人”だけ”で組織を構成できるわけがありません。
しても良いですが、規模拡大したい!人が辞めて困る!優秀な人材に入社してほしい!というような望みとは、相反するのではないかなと思います。

労働人口減少は進んでいますし、そうでなくても転職が当たり前の時代になり、個人と企業の関わり方に大きな変化が生まれています。
企業ごとの理念や方向性に基づき、働き方の選択肢にも注目してもらえたらと思います。

さいごに、
「心理的安全性」「働き方の選択肢」がなぜ重要か、をお伝えしましたが、企業のフェーズごとに必要な施策は変わってきます。

時代の変化に対応できる強い組織
になるために、向き合わなくてはいけないと思っています。取り組んだ結果をまたnoteで報告できるよう頑張ります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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