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歴史小説「Two of Us」第3章J‐33

割引あり

~細川忠興父子とガラシャ珠子夫人の生涯~
第3章 本能寺の変以後から関ヶ原合戦の果てまで
    (改訂版は日本語文のみ)
    The Fatal Share for "Las abandonadas"

J-33 
~ The other last nights of the ”Battle SEKIGAHARA ”~
 (もうひとつの関ケ原合戦前夜)


 あなた珠子は、いつも通りに午後のお茶をたしなんでいた。
 茶菓子は、谷町四丁目の和菓子屋の女将が届けてくれた「胡桃柚餅子」で、忠興からの贈り物だったのだ。

 主忠興は、一旦帰邸せずに次の現地へ遠征する時は、必ずこの女将に届けるように頼むのだ。
 それは、文禄の役と慶長の役の後、今回も大坂へ戻らずに会津征伐へ出陣した事を告げていた。

 上杉景勝軍が西側の味方をした事で、松平元康(のちの徳川家康)と共に出陣の帯同をする事になっていた。
 越後から会津へ改易されていた上杉家は、〈直江状〉(家老直江兼続の建白書)によって、家康側に宣戦布告する運びと成った。
 上杉家は、伊達家のみならず東軍の敵方に成ったのだ。


細川ガラシャ珠子@大坂玉造屋敷

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