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美しい距離(読書感想文)

 繊細であるが故にただ周りの人に心の中で違和感や反発心を持ってしまうけれど、自分の繊細さを知り向き合い始めてからは、少し距離感を考えるのが上手になった。そんな私には突き刺さりまくる本だった。

 優しい人たちと、不用意に言葉を使う世間。いつもこの間で漂っていたから、本の中の言葉一つ一つが本当に愛おしかった。

 ストーリーを話すと「あぁ、末期ガンの方とそれを取り巻く人の話ね」となってしまうのだろうが、それ以上に「今を生きる」大切な時間の積み重ねや大切な人、微妙な関係の人、そして世間との距離感を改めて考える機会となる話だと思った。

 手元に置いて何度も読みたい本だった。

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<心に残った言葉(順不同)>

●習慣は意味を越える。一度身につけたものは死ぬまでやり遂げたい、なんとなく毎日続けていくことで「ああ、今日も自分は自分として生きている」という感じを味わえる。そういうものは誰にでもある。

●痛いときでも、並行して、幸せだな、と思っているときもある。

●努力するのが好きな人や、人と切磋琢磨することで成長する日友いる。しかし、妻の場合はそうではないのだ。

●人間は常に物語を求めていて、ある事柄とある事柄を繋げようとする。

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