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ハーバードの心理学講義(読書感想文)

「ハーバードの」みたいなのが付く本は苦手で、敢えて手に取らない様にしてるけれど。表紙の美しさと英語のタイトルに惹かれて読んだ。そして最後に「ハーバードに行くと、こんな素敵な授業が受けられるのか!」と羨ましく思った。

 同じ学問をするにも、大学の授業は様々で。担当指導者のその学問に対する愛が溢れているもの、自己満足なもの、学生の反応も含めて講義、というもの...があるけれど。この先生の授業は私の好きな学生と呼応するスタイル。
学習者と一緒に教え合い学び合っている感じがして、とても楽しい。

 最終的なテーマは「自分は変えられる」ということ。
これは私が日頃から思っていることと一致しているのだけれど、それに研究や実験という学問的裏付けが観られたことが収穫だった。そして私が関心を持ったのは「生まれ持った性質があるのは当然のことだが、その性質を超えることも出来る」という部分の例。
 この筆者のリトル教授は、元々内向的な性格でありながら、講義の時には自分で意識して外交的になる、という部分。初めて自分がどうしてこんな生き方をしているのか、人に教えられた気がして不思議な気持ちになった。

 私は目立つのも人前に出るのもそんなに好きではないけれど、レッスンの時にはスイッチを切り替えることができる。この十数年、それを行ったり来たり。でも普段の自分とのバランスが良いのは、内向的な自分として安心出来る場所があるのが大きいということがわかった。家庭で安らぐ自分と、教室でスイッチを切り替える自分。どちらもとても気に入っている。

 この本の内容は、いろいろな人を生きやすくすると思う。噛み砕いて、人に紹介する機会を作りたいと思った。
図書館で借りた本だけど、自分の本棚にも欲しい本だった。タイトルが違えば買うかな。私には重すぎる「自分の価値を最大にする ハーバードの心理学講義」は、きっと売れるタイトルなんだろうな。

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