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「なんで?」の正しい使い方

 私の英語教室では、まず英語のマインドをゆーっくり一緒に体感していく。全員が小学校に入ったばかりの1年生のクラス。学校に馴染んでいけばいく程、「みんな一緒がいい」という価値観を学んでいく。
それはそれで良い。

 でも週に一度の50分、この場所では「みんな違ってみんな良い」を本気で体感する。

私:Do you like rabbits?
Students: Yes, I do.  / No, I don't.  
私:Why?
Students: cuteだから〜 / cuteだから〜

 おやおや?可愛いから好き、可愛いから好きじゃない。
受け止め方は様々。それを楽しむ。
私はもちろんただただ「そうなんだね〜」って笑う。
否定しない。肯定もしない。
どちらも正解。自分的に正解なら、それで良い。
大事なのは、それを面白がること。

 私は昔からこの「なんで?」を尋ねるのが大好き。
相手が出す答えが面白いから。
自分の中にないアイデアなら尚更楽しい。
例えこれがテストのように答えが決まっている問いでも、きっと私は「なるほど、そう考えたんだね」と答える。
 時々大人の生徒さんに「訂正してほしい」と言われるけど、それは心が十分ほぐれた次の段階の話。
相手に「違う」と言われることは、心の重りになりがち。
十分心が準備できていないと、次の一歩を踏み出せなくなるくらい、時にはズシーンと心に乗っかってくる。

 相手を否定せずに、自分の意見を言う。これが日本の教育を受けた私たちはとっても苦手。勇気を出して発表した後の「違いまーす」の大合唱や「付け加えます」と手を挙げるあれ、私は苦手だったしなんか変なマウント取り取られ感あるなぁ。
 会議ではただ「なぜここはこうなっているんですか」と尋ねるだけで、みんなが「え?」という顔で見る。でも会議の後で「あれ、私もおかしいと思った」と言われる。私は空気を読み過ぎる性格だから、海外にいくまではひたすら空気を読んでストレスを溜め込んでいた。
でも海外に行ってわかったことは、「わからないなら聞いてもいい」という世界があること。「なんで?」が責められる言葉じゃなくて「もっと理解したいよ」という気持ちの表れだということ。

 だから、私は週に一度の50分。子どもたちの中にちょっと違う風を吹かせる。いろんな風を感じて、自分らしくいられることが一番だからね。

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