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司法試験受験生/京大LS/倒産法選択/京大LS生のブログや記事に触発され始めてみました…

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司法試験受験生/京大LS/倒産法選択/京大LS生のブログや記事に触発され始めてみました。 再現答案や書評、ロー生活等をはじめとした司法試験の内容について気ままに記事にしていければと思います。

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京大ロー 令和6年入試 成績・再現答案の分析

(1)成績順位は60位前後。 書類点については282点しかありませんでした、、、。内部生の合格者の書類点平均は305~320点、外部生の合格者の書類点平均は少なくとも290点以上はあると思うので、私の書類点の点数は合格者の中でもおそらく最底辺だと思います。 一方で、筆記点の合計は342点でした。当初の目標が330点だったので、それを大きく上回る望外の結果となりました。書類点が低かった分、外部生であれば筆記で各科目平均で60%の点数をとることができれば充分合格圏に達すること

    • 京大ロー 令和6年入試 再現答案 刑事訴訟法

      ①問題・出題趣旨 ②再現答案(2枚) 1.本件公訴事実の記載内容は、①共謀の日時、②犯罪を実行した日時場所、③暴行の態様、④死亡の原因全てについて曖昧であり、訴因の特定を欠き、起訴は不適法となるのではないかが問題となる。 2. 訴因の特定が求められる趣旨は、審判対象画定機能と防御権告知機能にあるが、第一次的機能は前者にあり、後者はその裏返しにすぎない。また、「罪となるべき事実」(256条3項)は、特定の構成要件に当たる具体的事実であり、これが記載されていないようでは審判の

      • 京大ロー 令和6年入試 再現答案 刑法

        ①問題・出題趣旨 ②再現答案(第1問・2.5枚) 第1 乙の罪責 1. Aに対する傷害罪(204条) 自己の車のハンドルを右に切ってBの乗用車に衝突し、Aに重症を負わせた行為に傷害罪が成立しないか。 (1)かかる行為によりAの生理的機能を害しているから、「人の身体を傷害した」といえる。 故意(38条1項)とは、構成要件に該当する事実の認識・認容をいうところ、乙はハンドルを切る際に、自分やAが負傷するかもしれないと思っており、それでも構わないと思ってハンドルを切っている

        • 京大ロー 令和6年入試 再現答案 商法

          ①問題・出題趣旨 ②再現答案(第1問・2.5枚) ※ナンバリングはメモし忘れたので端折ります 本件契約は「株式会社がその発行済み株式の全部を他の株式会社に取得」させる旨の内容なので株式交換契約(2条31号、767条)としての性質を有する。そうすると、有効な株会決議が必要(795Ⅰ)だが、その前提として、本件契約が代表権を有する代表取締役(363Ⅰ)により締結されなければならない。したがって、そもそもBが代取としての地位を有するかが問題となる。 ↓ 2023年6月の定時株

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        京大ロー 令和6年入試 成績・再現答案の分析

          京大ロー 令和6年入試 再現答案 民事訴訟法

          ①問題・出題趣旨 ②再現答案(3.2枚) 第1 問1について 1. そもそも、裁判外の和解契約が任意訴訟禁止の原則に反し、無効ではないかが問題となる。 大量の訴訟を円滑かつ効率的に処理するため、両当事者の合意のみで任意に訴訟を行うような訴訟手続を自由に設定させることを認めるべきではない(任意訴訟禁止の原則)。 したがって、原則として、明文なき訴訟契約は無効である。 しかし、実体法上の私的自治の原則を反映した処分権主義・弁論主義の範囲内であって、当該合意が両当事者にとって不

          京大ロー 令和6年入試 再現答案 民事訴訟法

          京大ロー 令和6年入試 再現答案 民法

          ①問題・出題趣旨 ②再現答案(第1問・4枚) 第1 問1について 1. Xは、譲渡担保権に基づく妨害排除請求権として、甲をAの工場に戻すよう請求することが考えられる。かかる請求が認められるためには、①譲渡担保設定契約の締結、②妨害状態が生じていること、の2点の要件を満たしている必要がある。 2021年7月1日、Aは、貸金業者Xから返済期限を2年後として300万円の貸付を受けるとともにその担保として甲をXに譲渡し、占有改定による引渡しをしていることから、譲渡担保設定契約は締

          京大ロー 令和6年入試 再現答案 民法

          京大ロー 令和6年入試 再現答案 憲法

          ①問題・出題趣旨 ②再現答案(第1問・4枚) 第1 性犯罪に関する前科等の情報をみだりに収集・管理されない自由 1. 本件法律は性犯罪によって有罪判決を受けた者の上記自由を侵害し、憲法13条に反し、違憲無効ではないか。 2. (1)かつては、プライバシー権として、私生活や個人の特定につながる情報を開示・公開されない権利が13条により保障されると考えられていた(京都府学連事件、宴のあと事件)。しかし、情報技術が高度化した現代社会においては、私生活に関する情報でなくとも断片的

          京大ロー 令和6年入試 再現答案 憲法

          京大ロー 令和6年入試 再現答案 行政法

          ①問題・出題趣旨 ②再現答案(3.2枚) 第1 問1について 1. (1)そもそも、Cが指定候補者に選定されることにつき、Cに「申請」権(行政手続法参照2条3号)はあるか。 2条、3条、4条、5条の存在。3条によりCに指定候補者への指定につき許認可を求める行為が付与され、4条、5条により市長が認否の応答をすべきとされているから、「申請」の定義を満たし、Cに「申請」権は保障されている。 (2)したがって、CはY市に対し(行政事件訴訟法38条1項、11条1項1号)、申請型義務

          京大ロー 令和6年入試 再現答案 行政法