子どもが自分で歩き出すとき
子どもが、嫌なこと、不安なことから逃げずに、自分で一歩を踏み出すために、親にできることとは。
我が家でのちょっとした出来事から。
娘の場合 ある些細な出来事から
夏休み明け、一日だけ学校を休んだ娘は、その後、休まずに登校しています。
全く大丈夫になったわけではないでしょうけれど、また辛くなったら話してくれると思うので、そっと見守ることにします。
と、思っていたら、今度は
「あー、運動会、やだな。」
まじかーと思いながら、
「ええ、最後の運動会じゃん。頑張りなよ。」
「だって…首倒立できないんだもん!」
ああ。
娘の学校の運動会では、6年生は組体操と決まっています。
数年前から、危険な大技などをやる組体操はやらない方向になっていますが、その後、個人の技を組み合わせたような体操として続いていました。
娘はちょっとぽっちゃりさんで、最近は体操服を着るのも気にするようになっていました。
それに加えて首倒立!
うーん、ハードル高いなあ。
体育や運動会が嫌で、また学校行きたくないって言い出すんじゃないか?
だったら体育や運動会やらなくても…
そんなことが頭をかすめそうになったけれど、いやいや、あまりにもあっさりと理解を示すのも違います。
「なるほど、首倒立か~。確かに難しそうだねえ。お母さん、できるかな?」
私は、おもむろにその場で首倒立に挑戦!リバウンドして、すっかり重くなった下半身を力の限り支えます泣
横で見ていた身軽な中学生の兄が、もっと真っ直ぐ足を上に!とか指導を入れてきます。
そして、なんとか持ち上がりました笑
「ほら、一緒にやろう。」
渋々、一緒に練習を始める娘。
「やっぱりできないよ…もう!」
確かに道のりは厳しそうではあるけれど、頑張れ。
「諦めたら、そこで試合終了だよ。」
高校生の兄も応援し始めます笑
そんなこんなで、3日後には、だいぶ足が上がり、そのままの姿勢でキープできるようになりました。
「すごいじゃん!」
家族みんなに褒められて、まんざらでもない娘。もう、運動会嫌だって言わなくなりました。
どうやって背中を押すか
嫌なことも、やっぱりチャレンジは、させたいですよね。
今回の出来事は、ほんとに些細なことではありましたが、私自身、どこまで子どもの背中を押すべきか、いつも迷ってきました。
息子が不登校を経験し、学校行かなくていいと思えるようになって、子どもの気持ちを第一にと考える自分と、
でもやっぱり、嫌なことでも、頑張って、諦めないで、やっと見えるものもある、と思う自分もいます。
そういう喜びも、いつも逃げていては感じられません。
でも、頭ごなしに叱ったり、脅したり、そんな風に続けたところで、子どもにとって何になるだろう。
とはいえ、よくスポーツ選手などで、親が厳しく育てて一流になったような話も聞くし、それはそれですごいなあと思います。
でも、そのスタイルは私には無理だし。
結局、私に出来ることは、いったん子どもの気持ちを受け止めて、理解すること。
そうして、一緒にやってみる。
一緒に考える。
それで安心したら、自信がついたら、子どもは勝手に歩き出す。
それを続けるか、辞めるかも、ちゃんと自分で決めていく。
それでいい、それがいい、と、今なら自信を持って言えます。
苦い経験をして、
親も変わる
そんな偉そうなことを言っている私も、昔はよく、習い事を辞めたいという息子とバトルをしていました。
1度決めたことは続けなよ、逃げてたら、何もできるようにならないよ!
すぐに辞めさせるな、続けることに意味がある、という夫の言葉もプレッシャーで。
当時は、こういうときに甘やかしては行けない、他の子はみんな続けているのに、と悩みました。
引きずってスイミングに行かせようとしたこともあるし、バスケ部辞めたいと言った息子にも、同じように言ってしまった苦い経験があります。
息子が中学校の不登校から、一歩を踏み出すためには、やっぱり親が全面的に受け入れることから始めるしか、ありえなかったと思います。
そして、一緒に考えて、一緒に悩んで、一緒にいろいろなところへ行って、一緒に居場所を探して。
そうして、安心したら、ちゃんと、自分で一歩を踏み出していきました。
できない原因をあれこれ考えるよりも、今の気持ちに寄り添って、受け止める。
それが何よりも大切なんですね。
まだ子どもたちが小さかった頃、仕事に子育てに必死で、余裕がなくって、寂しい思いもいっぱいさせてきました。
あの頃を思うと、胸を締め付けられる思いです。
でも、もう、ぎゅっと抱きしめることはできないけれど、もういいよって言われるその日まで、もう少し子育てを全力で楽しもうと思います。
今日はこの辺で。
お読みいただいてありがとうございます⸜(*ˊᵕˋ*)⸝
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