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米企業を100 億超で買収した利益2億のスタートアップとは?企業決算から読み解く「ビザスク社」の戦略。HRのIR

元リクのなまリクです。HR領域のIRについて書いています。今回はビザスク社のIR分析です。
※この回は、ビザスク社「2022年2月期 第1四半期(2021年3月〜5月)」決算発表、及び「米国 Coleman 社買収についての説明会」をもとに解説しています。

米国企業を買収?まずは1Qアップデート。

日本で「スポットコンサル」市場を創造したビザスク社。コア商材である「ビザスク interview」は、グローバルではExpert Network Service(ENS) 市場と呼ばれ、日本ではビザスクが業界リーダーに当たります。

8月に突然アメリカの業界リーダー「Coleman社」を買収したことが大きな話題になったビザスク!この件はおって。まずは1QIRのアップデートです。

その前に前期のラップアップですが、2021年2月期は増収増益。絶好調で取扱高は25億、YoYでおよそ+64%、前々期より成長が加速します。営業利益は2億、YoYでおよそ+190%。下図の通りコロナ禍関係なく高成長が続いています。

2022年2月期通期予想は売上37億、YoYで40%以上の成長を想定。営業利益は投資フェーズとしてほぼイーブンの予測です。

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ビザスク社 2022年2月期 第1四半期 決算資料より。

さて今回の1Q(2021年3月〜5月)決算ですが、取扱⾼はYoYでおよそ+90%、前1Qは新型コロナ禍の影響を受けていますが驚異の成長率です。前Qはキャンペーンの影響で落ち込んだテイクレートですが、Interviewを中⼼とするコアサービスの成⻑継続により、テイクレートは戻しています。

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ビザスク社 2022年2月期 第1四半期 決算資料より。

SaaSではないリカーリングレベニューモデル

ビジネスモデルはSaaSではないビザスクですが、一度獲得した顧客が粘着性を持って利用しているようで、収益の積み上がり方はSaaSのような構造をしています(下図)。

この構造を開示するのであれば、ぜひチャーンレートをKPIに持っていただき、SaaSモデルとの比較が今後できると興味深いと思います。

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米国Coleman社の買収劇

さて、この1Q決算後、8月に突然アメリカの業界リーダー「Coleman社」をビザスクが買収したことが大きな話題になりました。

これは営業利益が2億の日本のスタートアップが、約112 億円相当でアメリカの企業を買収したという形になります!

この買収によりビザスクとColemanの統合プラットフォームは、取扱高100億円に、登録者数40万人超、世界 7 拠点に広がるプラットフォームになります。

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利益2億のスタートアップが、100億超も出してアメリカ企業をどうやって買収したの?このカラクリについては、ぜひ「米国 Coleman 社買収についての Web 説明会」の議事録をご覧ください。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4490/ir_material_for_fiscal_ym/105314/00.pdf

この買収による財務インパクトは以下の通り。1Qの決算発表が完全に吹き飛びました笑。2Qの決算発表がとても楽しみです!ビザスクからはしばらく目が話せません!!

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米国 Coleman 社買収についての Web 説明会より。

今回の記事はお楽しみいただけましたでしょうか。また次回の記事でお会いしましょう。なまリクでした🐶🐶🐶

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