見出し画像

日本はどこに競争優位があるのか【繊細な五感】

一昔前は、日本の技術力は諸外国に比べて高く、勝てる産業がたくさんあったと思いますが、今や米国や中国、韓国など技術力の高い国はたくさんあります。また、デジタル、DXの時代のなかで、潜在的課題を見つけて新ソリューションを生み出す創造性は、シリコンバレーのベンチャーには勝てないと思います。平均賃金が諸外国に比べて上がらない日本は、オフショアされる立場になり、人工(にんく)ビジネスをやっていくしかないのでしょうか。日本の強みはなんなのか、お酒を飲みながら話してもらった考えを、自分の考えの整理として残しておきたいと思います。

ズバリ、日本の強さは「繊細な感性・五感」だと思う

日本が諸外国に勝っていること、と考えた時、例えば業界・事業軸でいうと漫画・ゲーム産業や素材産業は強い、カメラ事業(センサー+レンズ)は強い、など色々あると思います。ただ、コアコンピタンシーはどこにあるのか考えると、私は「繊細な感性・五感」に集約されるのではないかと思っています。

日本人はビジネス的なクリエイティブさ(新しいソリューションを広いアライアンスのなかで生み出すなど)は苦手ですが、世界では日本の漫画やゲームが愛されており、このクリエイティブは何かというと、「繊細な感性」によると思います。

また、食文化、とりわけフランス料理のような見た目の美しさよりも、素材の味を楽しむような食文化も、外国に輸出できるものだと思っており、これも「繊細な味覚」によるものと思っています。他にも歴史の長い日本においては、アートを楽しむ文化も発展していると言われていますし、痒いところに手が届く系のあったらいいな商品(ウォシュレットなど)を生み出すのも、感性によるところが多いと思うのです。

日本は住みやすさ(治安、食事、インフラ)も強み

テレワークが加速する中、どこからでも働けるようになりました。日本は治安もある程度良く、食事も美味しく、インフラも整っている。「繊細な感性」によるエンタメ産業は(ミュージカルとかそういう派手な感性は弱いけれど)ポテンシャルがまだまだあると思うし、住みやすさでいうと世界トップレベルだと思っています。
住みやすさを売りにしてテレワークする外国人をもっと受け入れられるようになれば、日本の未来は少しだけ明るくなるかも、と思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?