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画面越しに見る馴染みの場所

よく通るあの道。
地元のあの駅。
この前行ったあの場所。

普段ならなんとも思わないそれらの場所。
特別でもなんでもない場所だ。

でも不思議なことに、
画面越しにテレビで見るとワクワクする。

バラエティ番組でその場所を紹介するならワクワクもわかる。
知らなかった一面が新発見ができたり、
単に馴染みの場所が多くの人に認知されるのは嬉しい。

しかし、
番組で紹介すると言うより単にその場所が少し映り込むだけとか、
資料映像として僅かな時間流されるだけでもテンションが上がる。

なぜそんな経緯で画面に映ってもワクワクするのだろう。

その場所を知っているのがそんなに偉いのか。

いや、
偉いとかじゃない。
映っている画角の外側を想像するのが楽しいのだ。

今画面上のタレントさんはここにいる。
ということはあちら側に移動したらあの建物が出てくるな。

この季節にロケをしてるということは、
画面の手前ではあんな雰囲気になっているな。

あそこは有名な観光地だから、
カメラの手前には凄い人だかりができているな。

そんなことを想像するのが案外好きなのかもしれない。
知らない場所だとそんな楽しみ方はできないから。

そう考えると、
知らないことを新たに知るワクワクはもちろん大きいが、
知っているからこそ膨らむ想像も捨てたもんじゃない。

知っているからこそ楽しめることもあるということだ。

今日も明日も明後日も、
テレビで知っている場所が紹介されないかアンテナを張っている。

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