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所有という名の幻
「家を買わなきゃよかった。。」いわゆる『バブル経済』が弾けた頃、まだ若かった私は何人ものおじ様方がそう呟くのを聞いた。
真に受けてずっと『賃貸派』を貫いてきた。そして私が生きていく上でのポリシーにもなった。
「人生は所詮、時間の積み重ね」あの世にはお金は持っていけない。もちろん家も土地も同じことだ。
もし魂が何度も生まれ変わるとしたら。。この肉体でさえ今生だけの借物。すべて『借物』だ。
だったら「この家は私のもの」という類の『所有』という名の幻よりも、旅や食、愛する人達との愉しみにお金を使いたい。
だが。。昨年からの『ステイホーム』一番重要な要素だと思っている『時間』をほぼ家で過ごしている。今の賃貸住宅に不満があるわけではないけど、『月が見えるお家に住みたい』などなど。。
今までになかった欲求が生まれてきた。人生のタイムリミットもある。そろそろポリシーの見直しをする時期なのかもしれない。
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