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大人を夏、休む。【ショートショート #物語の発想法を学ぶ】

 先日開催された『物語の発想法を学ぶ』の第二回で提示されたお題である、「500字程度で夏休みをテーマにしたショートショートを書く」に挑戦してみました!

 今年も夏休みがやってきた。

 この期間に、大人たちは子ども心を思い出し、懐かしさに浸る。
 そんな大人であることを休む期間。

 日頃、世間体や常識に縛られていた大人たちが、一斉に解放感に満ち溢れる。
 その光景は、さながら終業式を終えた直後の子どもたちのようだ。

 子どもの頃、夏休みに毎日通っていた駄菓子屋で、当時の友達と一緒にパッキンアイスを分け合って食べる人。
 幼い頃好きだったけど、お祭りに誘えなかった人と一緒にお祭りを楽しむ人。
 幼馴染と、虫たちによる合奏が聞こえてくる家の庭で、線香花火を楽しむ人。
 家の近くにある清流で水をかけあって、はしゃぐ人。

 色んな人がいる。

 ここで忘れてはいけないことがある。
 夏休みなので、もれなく宿題がくっついてくる。

 宿題といっても机に広げられたワークノートと、じーっと睨めっこするようなものではない。

 ・絵日記を描く。
 ・親の手伝いをする。
 ・5回感謝をする。
 ・暑さに注意する。
 ・全力で夏休みを楽しむ。

 そんなことが宿題リストには書かれている。

 夏休み。それは、人としての大切なものを取り戻す期間。

 そして、夏休みを終えた大人たちは、いきいきとした表情でまた日常へと戻っていく。

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