見出し画像

「編み物とワインと」 第二話 編み物を始めたら楽しくて楽しくて

ことしもまた

どこからかあの香りがしてきました。柔らかな風に乗ってあの香りが。

画像1

金木犀

この香りがしてくるとなぜだかとても懐かしい、記憶の奥の奥の、そのまた奥の、遠い記憶にふわっと触れるような、そんな気持ちになります。

金木犀

その名も美しいね。

毛糸が届く

このnoteを書き始めて7ヶ月。初めてコメントをくださった方が、とても繊細な柔らかな線でねこちゃんなどの絵を描かれる方で。繊細な線で描かれているそのねこちゃん達の目が表情が好きで。

こんな繊細な絵を描かれる方は、きっと編み物とか得意なんだろうな、とふんわり思っていましたら、やっぱりそうで❤︎ 毛糸を選ぶ際のアドバイスまで頂いちゃって❤︎

そんなアドバイスを参考にさせてもらい、毛糸を注文。

毛糸が届くまでの時間の楽しいこと。

先日ワインを飲みながら、ふわふわとした頭で書いたおたまさん手袋の設計図は、やっぱり間違っていて。笑

画像2

シャキッとした頭で計算をし直しました。

そして MomoDa ときゃっきゃ言いながら、おたまさんのお目目にするボタンを選びます。

画像3

このボタン達。MomoDa の愛するばあばちゃんがコレクションしていたもので、もう何十年も前のアンティークボタン。それを受け継いで、今は MihoDa の宝物。今のボタンにはないなんとも可愛らしいデザインで、あめちゃんのようにキラキラとしていて。MomoDa もこのボタン達が大好きで。

画像4

その中からこの2つを選んだようです。左右色の違う中がお花の形になっているボタンを。


そして

毛糸が❤︎ ついに毛糸が届きましたよ❤︎

画像5

ピンクが大好きな MomoDa セレクト。ベースはピンクでおたまさんは黒。「おたまさんができたらね、いちごのマフラーつくってほしいの」と、もう次のオーダーも来ていますので(まだ編み始めてもいないのに笑)、ベースのピンクは多めに。

「ふわふわ〜❤︎」

毛糸ってこんなにふわふわだったっけ?と思うくらいふわっふわ。2人でお手手にスリスリほっぺにスリスリ。手にほわほわと乗せてるだけで暖かくて気持ちいい。

わくわくが止まらない

さぁいよいよ明日から編もう。そう思いながらお布団に入ると...もう今日は眠れないんじゃないかと思うくらいのわくわくで、わくわくしながら9時間ぐっすり眠りました。笑

編みますよ。

朝ごはんもお洗濯もお掃除も、普段とは違うものすごい勢いでやっているかあちゃんにつられて、MomoDa も2倍速くらいの早送りのような動きでお手伝いを頑張ってくれました。

ぜーーんぶ済ませて着席。

なぜだか MomoDa も自分のデスクに着席。

それぞれ着席。

編みますよ❤︎


ぁぁ 楽しい。ぁぁ 楽しい。ブツブツ言いながら編んでいると

画像6

MomoDa 「できたよ❤︎」

着席した自分のデスクで何やら創作活動していたようです。薄紙をギュギュっと丸め、輪っかにしたモールにくっつけて。黄色いお花の指輪 完成したようです。

突然披露してくれたあまりに可愛い指輪に驚き、2人できゃっきゃ❤︎ 

そしてまたそれぞれに、それぞれの席へ。

画像7

色をどうやって変えるのか、全くもって分からなかったけれど、本を見ながら...変えられた!おたまさんの黒!出て来た!

画像8

いやーん❤︎ できてるー❤︎

しかも色を変えてもおたまさんの耳を編むとき、ベースのピンクは戻ってくるわけで。毛糸を2つ引き連れたまま編んでいくんですね。驚き。

MomoDa のデスクの方から、何やら楽しそうな歌声が聞こえてきます。自作SONGですね。右耳でお歌を聴きながら、左では(これって左脳のことかな)色を変える段取りを考えながら編み進めていきます。

画像9

MomoDa 「できたよ!雪だるまのうーたんだよ!」

おおおおおおおおお❤︎

予想だにしない作品がまた。編み物に夢中になって、想像だにしていない作品が突然やってくるので、かあちゃんのリアクションといったら MomoDa が嬉しくなっちゃうような大きな派手なリアクションになるわけで。

素晴らしい!!

うたん、素晴らしい!!


そしてまた自分の世界へ、それぞれ戻り。

画像10

耳❤︎ できた❤︎

これは表舞台。そして先日ほろほろ酔いながら気にしていた舞台裏はというと...

画像11

ほほう。こうなるわけね。

人生初の2玉の毛糸を引き連れて編み進んでいく。裏地なしに手にはめるものだから指が引っかかってしまわないように、お休みしている片方の毛糸は今編んでいる毛糸と時折絡めながら進む。

この舞台裏ではそんなことをしながら編み進めていくのです。

そして、ワインを飲んでいようが飲んでいまいが、今何段目か...これは難しい問題で(笑)。ゴルフの初心者の時に使っていた今何打目か、を数えるカウンターのような、今何段目か、を数えるカウンターも売っていたのですが...

画像12

一段編むごとに設計図にチェックを書いていく、という方法にすることにしました。これで安心。

いこできたよ

画像13

じゃじゃーん

編めた。まっすぐ編みのおたまさん編めた。これをどうするかというと

画像14

ぱたんと折りたたんで、親指を出すところだけ開けておいて、あとは「すくいとじ」というやり方で閉じていく。

画像15

こんな感じ。

画像16

かーんせーい❤︎

書き直した設計図のおかげでサイズもいい感じ。極寒の地や真冬はダメだけど、ちょっと寒い日やちょっとお出かけ、保育園の行き帰りなどには使えそう。

画像17

早速可愛がってくれています。あかちゃんを抱くように、ゆらゆらと体を揺らしながら「おたまさん、ひとりぼっちじゃないよ。もうすぐもういっこできるからね。」と頭をなでなで。

もういっこ。早く作らねば。笑

出来上がったばっかりですけど。笑

画像18

いこできたよ


編み物と編む時間と


没頭

没頭という言葉が一番ぴったりのような気がします。あたまの中は編み物以外のことは何もいなくなって、スッと刺してクルッと引っ掛けてスルンと抜いて、慣れてくるとこの、スッ、クルッ、スルン、スッ、クルッ、スルン、がリズムに乗ってとても心地よく、頭の中はスッ、クルッ、スルン、だけ。

ふわふわの毛糸に触り編み進め少しづつ出来上がっていく手袋を触っていると、なんか、なんか分からないけど、幸せ物質みたいなものが脳から出ているような、なんか分からないけどそんな気分で。

そして、ものすごい脳にいいような気が。右手はそんなに忙しくないんだけど、左手!左手の忙しさと活躍っぷりったらすごくて。親指と人差し指で刺さってきた棒を支えつつ左の棒の編み目が落ちないように支えつつ、そんなことをしながら小指と薬指は奥から編み目を手繰り寄せ、棒先に集め、その編み目が落ちてしまわないようにまた親指と人差し指で支えつつ。

左手が、こんなに忙しくすることって、今までにあったかしら?と考えてしまうほど。

これってものすごく脳のどこかが活発に動いている、そんな気がするのです。


あぁもう楽しくて仕方がない。


楽しくて楽しくて。できることなら、お掃除もお洗濯も食事を作るのも、なーんにもしないでずーーーっっと編んでいたい。気持ちはそんな感じです。笑

ただ、ひとつ、ネガティブポイントを挙げるとするならば、肩が凝る。笑。めちゃくちゃ肩がこるし、なーーんにもしないで編み物だけやってたら、多分ワタシ、エコノミー症候群になると思います。笑


幸いなことに、我が家は MomoDa 部屋とリビングと、扉を取り払ってひと続きにしているので、それぞれがそれぞれのことをやりながらも気配を感じることができ。鼻歌が聞こえてきたり、編み目の数字をブツブツいっていたり、お互いの存在をふんわり意識しながらの編み物&創作活動タイム。

編み物を始めるとなぜだか MomoDa もいろんな作品を作り出し、その作品の発表会を開くために定期的に呼び戻してくれるので、その時間を利用して2人ストレッチをしたり時にはダンスを踊ったり、肩をほぐす時間を作ることができているのです。

どうやら
エコノミー症候群は避けられそうです。笑


大好きだったおばあちゃんへ


編み物が楽しいです
楽しくて仕方ありません
でもまだ
おばあちゃんのように優しさを編む。
そんな余裕はないようです
それでも編み物が楽しいです

シリーズやってみた vol.44


編み物を始めたきっかけ 書いています↓




この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?