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お母さんより 2022.12.3.

生後10ヶ月。
きみが生まれて、もう300日を迎えたんだ。

新しい土地での生活、お母さんのお仕事も慌ただしくなって、きみに向き合って伝えたいことが増えてきた。

また少し遅くなってしまったけれど、今月も心を込めて、お手紙を書くね。

前回のお手紙……

生後10ヶ月までのあゆみ

もう一踏ん張り!保活リスタート

お引越しの前から、お母さんはお家でできるお仕事を始めたんだ。
10月に入ってもう一つお仕事が増えたから、きみとの時間も楽しみつつお仕事も頑張れるように、もう一度保育園探しを始めたよ。

11月前半まで、とにかくドタバタしてしまったね。
あちこちに見学に行ったり、書類を集めたり、面接を受けたり。
きみを連れて毎日忙しく動き回ってしまって、休む暇もなかったろうに。
しかもきみを預けるための保活なのだから、ときおり胸の奥がぴりっと痛むんだ。

お母さんと一緒に過ごす時間、つまらなくないかな?
お仕事や文章のことを考えているお母さんの頭の中を、きみはすべて見透かしているんじゃないだろうか。
すべてを分かったうえで、その天使みたいな笑顔を今日もお母さんに見せてくれてるの?

一抹の不安は、忙しくしていると消されていくけれど、やはりこうして振り返ると、きみに対してほんの少し、申し訳ない気持ちが顔をのぞかせるみたい。

思わぬ誤算

保活をするにあたって、アレルギーの検査をしなければならなくなった。
生後半年で卵アレルギーの疑惑が浮かんで。
どきどきソワソワしながら検査を受けたのだけれど……

結果は卵アレルギーに加えて、アトピー。
しかも血液検査の数値は大人でも高い方で、本当に考えてもみなかった結果が待っていた。

小さな身体で予防接種でもない任意検査を頑張ってくれたきみ。
涙も見せず、強くたくましく乗り越えてくれたっていうのに、こんなことがあっていいの?
こんなにふわふわつるつるのお肌なのに、どうして……
とにかく不安で、看護師だったきみのおばさん(お母さんのお姉ちゃんだね)にすぐに電話をして、話し込んだりして。

結果的に、今もきみのお肌はふわふわつるつるのまま。
これまでと同じ保湿のルーティーンを続けているけど、幸いなことに特に変わった様子もない。
油断してはいけないと思いつつも、やっぱり強く毎日育ってくれるきみの様子を見守りながら、お母さんも強くならないとと思う。
少しのことで動揺してしまうのはきみが大切だからなんだけど、その気持ちをきみを愛することに注いでいきたいと思うんだ。

一時保育デビュー

忙しなかった保活もなんとか一区切り。
来年4月の入園までは、週に3回までの非定型保育園。

家でお仕事をしているお母さん。
いつもきみに負担をかけてしまうけど、引っ越してからまたすぐに保育園っていう場所に頼ってしまったんだ。

朝、保育園まで向かう道のり。
クリスマスの装飾が増えてきた街の空気は、ほかほかなきみのほっぺからどんどん熱を奪っていく。
まだ人もまばらな街並み、寂しくないようにお母さんは声をかけるけど、たまに笑顔を見せながらもじっと静かな街を見ているきみ。
黒い瞳の奥が、なんだかさみしそうに見えて、また申し訳なくなって。

保育園に着いて、先生に連絡事項をお話している間に、他の先生がきみを抱っこして奥へ連れていく。
別れを惜しむ間もそこそこに、小さなきみがさらに小さくなっていく。
あぁ、そうか、さみしいのはお母さんだったのか。

お母さんの都合に振り回しちゃって、やっぱりそこは申し訳ないって思うけど、いろんな場所でたくましく生きているきみに、今日も助けられているお母さんです。

空をかく、ちっちゃなて

まだまだきみの成長は止まることを知らない。
ついこの間、ハイハイを習得したと思ったら、足を伸ばして四つん這いの姿勢になってもぞもぞ。
次の瞬間手が地面を離れて、ぱたぱたしながらまた地面へ。

地道な訓練を積み重ねて、今では5秒くらいは一人で立っていられるようになったね!

それに、これはお父さんが気づいてくれたんだけど、ベビーサークルを上手に掴んで少しずつカニさん歩きもできるようになっていた。
つかまり歩きの始まりだね。

お母さん、教えた覚えもないのに、こうして自分で模索して学び、掴んでいく。
できなくても、何度もチャレンジして、いつかできるようになるって疑うこともなくて、同じことを繰り返す。
0歳って大人が思ってる以上に根性座ってるし、目標を叶える力強さも持っている。

きみから学ぶことがあまりにも多いから、すきあらば停滞しようとするお母さんは改めないといけないね。

みんなのスーパースター!

これはきみが生まれてからずっと思っていたこと。
お出かけのために電車に乗るとき、エレベーターに乗るとき、レストランでご飯を食べるとき。

必ずおとなりの席の人が、きみに笑かけるの。
そして、十中八九、きみは笑いかえす。
お隣さんをメロメロにしちゃう、とびきりの笑顔でね。

どこへ行っても、きみはみんなのスーパースターで。
男の人も、女の人も、おじいさんおばあさんも、わかものも。
きみの笑顔を見ると必ず「かわいいねぇ!」って漏らすんだ。

お母さんは、そんなきみの顔を一番近くで見つめている。
いつでもほっぺとほっぺをくっつけられる、特等席で、ちょっぴり自慢げになりながらね。

あ、目があった。
やっぱり、世界一かわいいなぁ。

最後に

今月はお母さんの頭の中はお仕事や他のことでいっぱいで、ちゃんときみに向き合えていなかったように思ってるの。
一緒に過ごしてはいても、落ち着かなくなったり。
きみにも伝わっていたかもしれないね。

こんなこと、お手紙に書いてはいけないよね、本当にごめん。
生後10ヶ月は、もっともっと一緒に遊んだり、できることもたくさん増やしていこうね!
寒くなるからおうちの近所を探検して、いろんなものを見て、おもしろいものもたくさん見つけていこう。

きみは、お母さんの大事な宝物。
明日も、これからずっと先も、そのステキな笑顔を守っていくね。

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