見出し画像

転職しようか、するまいか。

学生を終えたら、縁あって「先生」と呼ばれる立場になった。

まさに青天の霹靂。

そして今、人生何度目かの分岐点に立っている。
就職について考える時、履歴書のフォーマットをパンパンに埋め尽くす転職歴を眺めながら、私はいつも考える。

学生の頃からもっと、仕事について現実的な事を教えて貰いたかった。

例えば、会社は早々に辞められないんだよとか。
例えば、転職した理由とかは少しくらい無理しても前向きな、良い理由を言わなきゃいけないんだよ、とか。

細かな仕事の種類、あれこれ。
お給料の相場、働き方の種類。
その仕事に就くためには、何を勉強しなきゃいけないのか。

見通しがついていたなら、何か変わっていた気がしてならない。
今更でしかないけどさ。

自分が何をしたいのか、何が得意なのか。
その上で、どんな仕事を楽しいと感じるのか。
全くわからなくて、親もあてに出来なくて、私のキャリアはとりあえず働かなきゃと高校の紹介で入社した営業事務から始まっている。
事務服を着てヒールを履いて、分かりやすいスタイルの事務員さん。

卒業したての18歳で入社した会社は、社会人としてのマナーとか基礎的なことは全部教えてくれた。
古い体制の家族経営みたいなところで、若い子を何人も辞めさせて来ていた経理の御局様がいて。
ストレス性胃炎になって出社が出来なくなって辞めた。

馬鹿正直に退職した会社の黒い部分を喋ったら、なんでいけないんだろうね。
いや分かるよ?入社する前からあれだけど、面接でそんな態度だったら、自分の会社の事もあれこれ悪く言うんだろうって考えたりするとかさ。
だけど退職理由なんて、極論『合いませんでした』って一択じゃない?

「先生」になって、面接をする側の経験も何度かしている。
テンプレ通りのきれいな受け答えより、その人らしい言葉が垣間見えた時、ああ良いなぁ…って、私は思う。


このご時世だし、Web面接。
視線を合わせることが難しいから、その分少しでも雰囲気良く相手らしさを引き出したい。
転職しようか、するまいか。
答えはまだ、もやもやしたまま。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?