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「動画」を活用しないオンライン講義を考えたい、考える

リアルタイム・オンライン講義についての情報が増えるにしたがって、学生の通信環境だったりデバイス環境についての差が見えてきて(あたりまえ)、これを書こうとおもい、書きます。背景は最後に書きました。

講義内容情報の提供

まずはここから。さっと思いつくのは、教科書。教科書を読めと。でも教科書を読むだけでわかれば苦労はしない。だからこそ、教科書を用いながら、講義をするわけです。

教科書に加えて、パワーポイント資料を提供する。パワーポイント資料は要点よくまとめているので、概要をつかむには良いですが、深めるのは難しい。だからこそ、パワーポイント資料を教科書を用いながら、講義をするわけです。

パワーポイント資料に講義要素を加えるために、パワーポイントに音声を加えて動画を作成することもできます。だがしかし、動画にしてしまうと低通信量の目的とそれてしまうのでだめです。パワーポイント資料と別にmp3等で音声を撮り共有するのはありでしょう。パワーポイントの何枚目ですなどと指示をしながら話すとよいでしょう。

教科書と補足講義ノートを共有するのもよいでしょう。
いずれにしても、とりあえず学生にぶん投げるだけです。学生の反応や理解度もわからない。

講義内容を深める方法

講義の前半は共有した講義内容情報について学習してもらい、後半で深めるための何かしらをやりましょう。学習内容のアウトプットとそれに対するフィードバックです。

まず、ありうるのは、Google Formsでテストをしてみることです。このテストは成績評価は軽めにして、理解度を確認するという位置づけにするのが今回は良いと思います。そして、理解度が低い内容については、次回の講義で補足をするというそういう運用です。

もうひとつは、Google documentで学生に論述してもらうのも良いと思います。公式ヘルプはコレ↓

ここで書かれているように、課題を作成して学生に個別のdocumentを配布する出来ます。上記リンクからの引用↓

生徒ごとにファイルのコピーを作成する - 生徒ごとに編集できるよう個別にファイルのコピーを作成します。この場合、ファイルのタイトルに各生徒の名前が自動的に追加されるため、教師は提出されたファイルがどの生徒のものであるかがすぐにわかります。

これを使うと、課題に対して学生が回答(編集)している様子をリアルタイムに見ることが出来ます。教員は学生のdocument編集画面を見ながら適宜コメントすることが出来ます。変更履歴をたどることもできるため、コピペがあった場合もすぐにわかります。10~20分程度の回答時間の通信量くらいなら大丈夫という前提ですが(通信量計っていない)。

メール等での対応でいいじゃないとも考えられますが、個人的には、「この時間に講義としてやっているんですよ」という時間の同期をある程度した方が良いと思っています。それは、教員としては無限の対応を避けるため、学生にとってもメリハリをつけるため。いつでもできるとなると、後回しになってしまうこともありますし。

本記事の背景

普段、映像授業を専門とする先生とのやりとりが多く、いかに良いコンテンツとその作成環境を整備するのかという話をたくさん聞いてきました。たとえば、LoqLogの下島さんなど。

それゆえに、「遠隔授業」を考えようとなると「動画」をイメージしていました。その結果がコレ↓

その後Twitterで流れてきたまつーら先生記事を見て、本記事を書こうと思いましたです。

大向先生は実際の通信量について測定実験を行っております。すごい!

おわり。

いただいたサポートは研究室の学生向けに活用します。学生の研究用書籍や研究旅費の足しにすることになると思います。