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#12 公務員は不人気?人気?3つアンケート結果からわかること

はじめに

皆さん、おはようございます。こんにちは。こんばんわ。
複業社労士地方公務員のNAKASHIMAです。今回は、「公務員は不人気?人気3つのアンケート結果からわかること」についてわたくしの偏見ありきの記事です。

つい先日、以下のようなニュースが公務員界隈を賑やかにしてくれています。

45都道府県で「採用予定数割れ」 公務員不足、急速に悪化


(記事概要)

・47都道府県が2023年度に実施した職員採用試験で、採用予定数を満たす合格者を全ての職種区分で確保できたのは大阪府と兵庫県の2つのみ
・45都道府県で「採用予定数割れ」状態
・38道県では他の自治体や民間企業に流れる「採用辞退」状態

毎日新聞が実施したアンケート結果より


調査結果発表:リスモン調べ
第9回「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査


(概 要)

・ 1位「任天堂」、2位「国家公務員」、3位「地方公務員」、4位「ソ 
 ニー」、5位「グーグル(Google)」
・ 過去8回の調査では、国家公務員もしくは地方公務員のいずれかが1    
 位、今回初めて民間企業の「任天堂」が1位となった。
・ 就職先選定の重視項目1位が「給与額」、将来望む就業の形1位が「出
 世して高収入を得たい」
1,000万円以上の年収を得たいと考える学生が 
 増加
・ 愛着が企業選定のポイント
・ 男性は収入、女性はプライベート優先が1位

リスモン調べ
第9回「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査

(NAKASHIMAの所感)
 今回9回目にして初めて、公務員が1位ではなくなったと結果がでていますが、そもそもこれまでずっと1位だったっていう事実。これ改めてすごいと思いませんか?公務員以外のベスト5の企業。1位の任天堂、4位のソニー、5位のグーグル。どれも超のつく大企業であり優良企業です。その企業以上に人気なのが「公務員」。この調査結果だけを見る限りは、公務員業界の未来はまだまだ明るいように見えるのではないでしょうか?

 いや、やっぱり比較対象がおかしいわ・・
任天堂とソニーとグーグルと互角の勝負をする企業ってほかにある?数えるほどしかないでしょ?

 あと、任天堂などのように個別企業と並立して「公務員」という職種というか職業がひとくくりにされているのもおかしいなと思う。企業でも超のつく大企業、超絶ホワイト企業もあるし、逆に超ブラック企業も多数あります。
 公務員もまた然りで、まず、公務員の中でも、警察や消防などのブルーカラー職や役所などのホワイトカラー職。東京都のような大都市の自治体、田舎の過疎地の小さな自治体。

 そんな中「地方公務員」「国家公務員」というくくりとするのもおかしいな。

 給与や収入などを重視するという声があると言われていますが、公務員に給与や収入は期待したらあかんとも思います。


©NAKASHIMA




調査結果発表:第9回「就職したい企業・業種ランキング」調査
~公務員人気変わらずも回答率減少、就活開始時期に前倒しの傾向も~


(概 要)

・ 1位「地方公務員」、「国家公務員」が2位、「パナソニック」、「日本航空(JAL)」が3位となり、以下5位「森永乳業」、6位「花王」、「トヨタ自動車」、「NTTデータ」
・  厚生労働省発表の2022年平均の有効求人倍率は、1.28倍と前年比0.15ポイント増加し、求人数超過の状況が続いている。
・ 就職先の選定において気になる点、1位「給与額、2位「福利厚生」、3位「雇用形態(正社員・契約社員など)」

第9回「就職したい企業・業種ランキング」調査

(NAKASHIMAの所感)
 先述の調査は、就活前の大学1,2年生に実施したのに対しこの調査は、就職活動中の学生に実施したようですが、大筋の動きは変わっていないのではないかと思います。地方公務員、国家公務員で1位2位のワンツーフィニッシュを決めているところが注目かもしれませんが、比較相手が、超大企業のパナソニックや日本航空などの時点で「どんだけ公務員の期待値高いんや」と思うのみです。
 だって私は地方公務員で、地方の民間企業経験後、公務員試験の勉強をして、現職につくことができましたが、比較対象とされている超大企業にはぜっていに入社することができないと思います。思うというか断言できます。

 「給与額」、「福利厚生」、「雇用形態(正社員・契約社員など)」を重視する姿勢は、公務員を選ぶのは納得。

©NAKASHIMA

3つのニュースから思うこと

 きちんと現状を把握しよう。まず最初の「45都道府県で採用予定数割れ」について、騒ぎすぎ。採用割れと言っても全職種で採用割れしているわけでもなく、特定の専門職種技術職が不足しているだけ。それは今に始まったわけではない。昨今の少子高齢化、労働人口の減少、有効求人倍率の堅調さ(売り手市場)などの環境要因から単純に人手不足な話。公務員業界に限った話ではないはず。

 また、二つの就職したいと思うランキングでは、相変わらず公務員が人気であることも証明されている。2位になったといっても1位が任天堂。普通にすごいと思います。。

 ただし、学生や就活生が重視している「収入」「福利厚生」「雇用形態」を重視するという考え方は、実際に働いてみるとギャップとなってしまう部分かもしれない。働いていくうえで「収入」「福利厚生」「雇用形態」はとても大切な要素だとは思います。しかしそれだけではない部分もあるはず。

 仕事そのものを大切に思う気持ちとか、仕事のやりがい、働き甲斐、あとは職場の人間関係などなど。
 これらの部分は、公務員では得ることが難しいと感じることもあるかもしれない。逆に公務員になったけど、やりがいを感じない。人間関係に悩んでいる・・とかとか。

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まとめ

 いかがでしたでしょうか?公務員にまつわる3つの調査結果について考察してみました。
 公務員の採用割れが騒がれていますが、改めてみると比較相手が超大手企業たちであるため公務員の強さは、まだまだ侮れないものがあると思います。また、就職前の方が重視する項目の年収や福利厚生、雇用形態などはまさに公務員であればある程度高い水準で期待できる部分かもしれません。安定感は公務員の最大の武器ですからね。(年収はどうか・・)
 一方で、多様な働き方が混在する昨今で、キャリアの選択肢がある程度定まってしまう公務員については今後なにかしら改善していくことができたら、安定感抜群でより魅力的な業界・職種になるのではないかなと思います。

©NAKASHIMA


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