001                 うつ病・不安障害とマインドフルネスについて 2つの理解

 私自身うつ病、不安障害、双極性Ⅱ型といろいろ診断されましたが、体験者としては、適切な努力があれば、結局治る話だと思います。

 そのためには日常生活、薬、運動、精神衛生、就労(支援)、など多くの要素がありますが、その中で、最近はやっているマインドフルネス(瞑想)との関係で2つのポイントを考えてみたいと思います。

1 マインドフルネス瞑想は、もともと、仏教の、ヴィパサナー瞑想がベースにある。

2 ヴィパサナー瞑想は、明確に観るというである。

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1 マインドフルネス瞑想は、ジョンカバットジン氏による、マインドフルネスストレス低減法という形で、仏教色を抜いて、その効果を最大限に活かそうとする試みで、痛みや、精神疾患などの、「ストレスを低減させる」という目的で、アメリカの大学で開発されたものです。

 ここ数年で、精神疾患、痛み、仕事効率アップなどのテーマで様々なメディアで紹介され、そこでいろんな効果が上げられています。

 私が、大切だと思うのは、その技法だけではなく、その背景に仏教の流れがあり、その文脈も学ぶことが有意義だと思います。

 例えば、四聖諦・八正道という、仏教の基本的な考え方を学ぶことで、その瞑想がどういう意味があるのかをより広い文脈の中で捉えることができます。

 マインドフルネスと呼ばれるものの瞑想のは、ヴィパサナー瞑想にあり、その意義を知ることは、知識的にも、瞑想体験を深める点でも有意義です。

2 ヴィパサナー瞑想は、「明確に」「観る」瞑想であり、自分の心身に起きていることをモニターするという性質があります。

 そこで重要なのは、「今、ここ」を観て「気づく(サティ・念)」ことです。

 そのために、言語活動を使ったり、手の動きを使ったり、呼吸を観察したりという、いくつもの、方法があります。

 私が、これが重要だと思うのは、自分の生命活動を、自分が明確に観る(観察する)ことができるのは、人間の大きな特徴であると感じるからです。

 これが、うつ病、不安障害を治す上で、非常に重要で、かつ、治った後も重要な非常に普遍性の高い精神活動だと考えます。

  

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