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こころの病気とひきこもり 私の場合〈強迫症のこと ②〉

当時は強迫症(その頃の病名は強迫性障害/強迫神経症)の情報がまだ少なく本もわかりやすいものを見つけられませんでした。
今のようにインターネットを使って調べることもまだネット環境が整っておらずできなかったので、自分がおかしいのではないか?と思って必要以上に苦しんだり、自分に合った医療機関を見つけることにも本当に時間がかかりました。体調が悪化したり孤立状態が続いていくことは、本当に苦しかったなぁと思います。
そのずっと後になってから出会った強迫症に関する本では、とてもわかりやすく参考になる本がありました。
まさに一番苦しかった頃の自分に届けてあげたい気持ちになりました!
(本はピンときた方は参考にされてくださいね)
 
 
よかった本の紹介①
小学校高学年くらいの年齢の子が読んでもわかりやすいように書かれています。
『わかって私のハンディキャップ1 OCD こだわりからぬけられないの』
アミタ・ジャッジー:著
上島国利:監修 上田勢子:訳 高橋由為子:絵

OCDは、「強迫性しょうがい」とよばれていて、不安しょうがいの1つなの。不安しょうがいというのは、わけもなく不安になったり、ひどく不安になったり、不安がいつまでもつづくことよ。


OCDがあるとどうなるかというと、同じ考えやイメージが、なんどもなんども頭にうかぶの。そのせいで、こわくなったり、心配になったり、はずかしくなったりする。そして、「なにかをしなくてはならない!」というきもちがおしよせてくるの。これを「強迫観念」とよぶのよ。

『わかって私のハンディキャップ1 OCD こだわりからぬけられないの』より


強迫症の当事者本人は、“こんなことが気になってしまう自分はおかしい、馬鹿げている”とか“こんなこと気にしないようにしなくちゃいけない…”と思っているうちに深みにハマっていくような感じが多いのかなと思います。
「不安」や「心配」というのは漠然としていることも多く、言葉にすることがけっこう難しいものだなぁと感じます。
こころのモヤモヤした状態を、いったいなにが一番気になっているのだろう?と言葉にしてみると、私はほんの少し落ち着いていったりします。そんなときにわかりやすい本があると助けになると思っています。
強迫症(症状や治療など)についてシンプルにわかりやすい言葉で書かれているので、大人が読んでもすごくいいな…と感じた本です。


よかった本の紹介②
ひとつ前の記事で引用させてもらいました。
『図解 やさしくわかる強迫症』
原井宏明:監修・著 岡嶋美代:著
(『図解 やさしくわかる強迫性障害』の改訂版です)



強迫症にはいろいろなタイプがあり人によって症状が異なります。
(不潔恐怖、加害恐怖、確認強迫、縁起強迫、不完全恐怖…など)
そのさまざまなタイプひとつずつ、詳しい解説と体験ルポとされたマンガの構成になっているのですが自分が悩んできた症状についてあまりに共感できて感動するほどでした!
(同じようなことにとらわれてしまうのは自分だけじゃないんだ…と思いました。)
 
また強迫症は長期にわたり苦しむ人が多い病気であり、私自身も20年以上にわたって症状があり気分的にも参っていました。そんなときこの本に掲載されている当事者の方々の体験談を読み、とっても励まされました。(私と同年齢の方や、長く症状に苦しんできた方の体験談が掲載されていたからです。)
自分だけじゃないと思えるって大きなことです。

また私自身は受けてはいないですが、強迫症の主な治療法のひとつである認知行動療法(受けた方の体験談も含めて)についても詳しく載っています。


自然や草花の美しさは「邪」がない美しさなんだなー。とふと思う