2018年 33冊目『Teal組織』
第47回 TTPS勉強会の課題図書でした。
巷でも流行っていますよね。
TTPSは徹底的にパクッて進化させるの略ですが、
私のマネジメント観でもっとも重要なのは「自律自転の組織」です。
これってTeal組織の考え方と似ていますよね。
そこで勉強会の課題図書になったのです。
この本では組織は色でマーキングされた5つに分類されていて、最高レベルがTeal組織です。
1つ目の組織はRED
REDは、紀元前10000年前くらいに生まれた形態で、トップの力によって群れるオオカミの群れのような組織。
長い目で先の見通しを立てる必要はないので、極めて短期的な思考が優位にはたらく。
2つ目はAMBER
AMBERは、紀元前4000年くらい前に生まれた形態で、厳格な上意下意の指揮命令系統な軍隊のような組織。
未来は過去の繰り返し、変化や競争を好まない安定性がある。
3つ目はORANGE
ORANGEは、14世紀くらいに生まれた形態で、ピラミット型で機械のような組織である。
変化に適応し、目標達成のための予測と管理のマネジメントの論理がある。
・4つ目はGREEN
GREENは、18世紀くらいに生まれた形態で、伝統的なピラミッド型組織の形態を取りながらも、組織文化の向上とエンパワーメントに焦点を当てて、従業員の多様性の尊重や高いモチベーションを生み出している家族のような組織。
・5つ目が、TEAL
TEALは、1970年ころから生まれた形態で、ピラミッド型組織ではなく、CEO・経営陣と多くのチーム、サークルからなる組織。
これは、信頼で結びつき、組織の進化の目的に沿って活動するというもの。
TEAL組織には3つのポイントがあります。
・1つ目は、セルフ・マネジメント
これは、自分でモチベーションを保ったり、生産性をキープする自己管理能力のことです。
ここでの手法例として、「アドバイスプロセス」という、合意形成の手法を取り入れている組織が多く見られました。
・2つ目は、ホールネス
これは、職業人としての合理性だけに焦点を当てるのではなく、感情、直観、精神的なもの及びプライベートな部分にも焦点を当てることで、個人の内面の全体性を全員が取り戻すことです。
・3つ目は、進化的な目的
組織自体が生命体としての方向感を持っているため、未来を計画したりコントロールすることはなく、全てのメンバーがこの組織がどうなりたたくて、どこに向かいたいのかに耳を傾けて理解しようとするのです。
オランダの地域ケアの会社(10000名の従業員)が最低限のルールで顧客に満足度の高いサービスを提供している事例が載っています。
まさに自律自転しています。
私が担当していたスーモカウンターも従業員は、そこまでいませんでしたが、そんな感じでしたので、リアリティがあります。
TEAL組織、ホラクラシー経営、自然(じねん)経営、ユニット経営、PC制度などなど、表現は違いますが、小集団を作り、情報を公開し、ITでサポートし、権限移譲する。
そして、自律自転する組織を作り、自分たちで進化する。
その方が楽しいですよね。
▼前回のブックレビューはこちらです。よかったら、読んでください。
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