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2019年 57冊目『みんなの意見は案外正しい』

かなり面白い本です。
読み応えありますが、お薦めです。

ざっくりいうと1人の天才より、集合知が勝つ=良い結果を出す、ということを様々な集団、場面で事例、データで説明してくれています。

多様な集団であればあるほど、良い結果を出すのです。

つまり、ダイバーシティ&インクルージョンな小集団は良いという事です。

しかし、一般的には1人の天才が勝つと勘違いしていることを明らかにしてくれます。

勇気が出ます。

集団や事例も多岐に渡っています。

CIA,リナックスス、税金、チップ、テレビ、信頼、渋滞、科学、企業、美人投票、バブル(知らなかったのですがボーリング場バブルがあった)、コロンビア号の惨事、株価、公益など

そうだそうだ!と強く思ったのは次の話です。

20世紀、一番尊敬されたCEOはGMのスローンとGEのウエルチでしょう。

そのスローンの意思決定です。
独裁的とは程遠いのです。

提唱者の地位によってアイデアの有用性を測るべきではないと考えていたのです。

理論的ではなく感覚的なマネジャーは人の説得に苦労する。
だが、素晴らしい可能性を秘めた直観を無視するコストと、的確な批判にも耐えられるアイデアを大事にするポリシーから得られる成果を比較すれば十分に引き合う。

というのです。

つまり、「誰がいうのではなく、何をいうか」で判断しなさいと言っています。

また、ミンツバーグはマネジメントにはアートとサイエンスとクラフトが重要だと言っています。間は端折りますが、その中でアート(直観)を守るべきだと言っています。

同じ話ですね。

ウエルチは、組織の境界を越えたワークアウト・セッションが重要だと言っています。これこそダイバーシティの重要性を言っているのです。

前述のようにたくさんの事例とデータが載っていますので、人の興味によってさまざまな引っかかりポイントがあると思います。

お薦めです。

▼よろしければ、前回のレビューもどうぞ。


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