客室乗務員CAは見た(1)

【ヴィザを60万円で買う⁉️】

全く初めての土地、ドーハとはいえ、UBERとSIMカードとグーグルマップさえあれば、どこでも行くことができますね。

ドーハはタクシーは日本の値段の3分の1くらいです。バスも乗りましたが、意外にも新しく綺麗で、昼間ならもちろん安全、イスラムの国らしく女性専用の座席があるので必ず席をゆずってもらえます。

滞在中UBERを10回くらい使ったので、UBERの運転手さんと何度も話をする機会がありました。出会ったのは、インド、バングラデシュ、フィリピンの運転手さんでした。

どの国の人も家族は母国にいて、ドーハには出稼ぎに来ているようです。

UBERの運転手にも様々な人がいました。
ドーハは家賃が高いので(聞いてみると、日本の東京と変わらない感じでした)ワンルームに3名で住んでいる運転手さん、その人は車もインド人の社長さんに借りているそうです(UBERタクシーの元締めの会社があるようです)、UBERタクシーの運転手になるまでに既にドーハで会社員として5年働いたので、車は自己所有の運転手さん、など経済状況はそれぞれですが、

全員に共通していたのは、ドーハに来るためのビザを買った、家族は母国にいる、ということ。

インド人運転手さんはは約20万円、あるバングラデシュ人運転手さんは約60万円で買ってこちらに来た、ということでした。インドとバングラデシュと日本の貨幣の価値の違いを考えると、彼らにとっては相当な金額を支払って、いわば成功を夢見てビザを買ったことになります。

生徒のカタール航空のCAさんに以前、インドやバングラデシュのお客さまは、こういうことがあるんですよ、と教えてくれたことがあります。

初めて飛行機に乗るので、飛行機の出口がわからず、1人が出口だと信じてトイレの扉の前に並ぶと、全員がトイレの扉が出口だと思って、どんどんトイレの扉の前に並び始めた話、ドーハについたとき、あるいは反対に母国についたときに、もうみんな嬉しすぎて歓声があがる話、、。

聞いたときは、へぇぇぇ、と、笑い話としてただ聞いていました。が、今回UBERの運転手さんと直に話をして、この生徒さんの話を思い出し、ぐぐっときてしまいました。

どの運転手さんも私に聞きました。ドーハは好き?と。私はもうアイラヴドーハ❤︎になっていたので、そう答えて、逆に聞きました。ドーハは好き?と。不思議なことに全員がこう答えました。
ここは、働く場所だから、、ね。と。そうですよね。愚問でした。もちろん母国が好きにきまっています。

最後に私を空港まで送ってくれた運転手さんは、インド人で、9ヶ月になる娘さんがいて、娘にまだ会っていないけれど、来週、僕もここに来て、その娘にやっと会いにインドに帰ります。と言っていました。

私は家族を養うためや働くためにドーハに来たのではありません。曽野綾子さんが、日本に生まれたというそれだけで、人生の半分以上は成功している、という言葉が頭の中に反響し、新たな気持ちで明日からの自分の仕事に向き合える気がしました。

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