フリーランス2年目に考えていること(1)「絶望をガソリンにできるのは最初だけ」
ちょっとしばらく連載的なものをやってみたいと思います。
いつもnoteを書くときは「こうゆう人に読んでほしい」という気持ちで書くんですけど(この人に届いてほしいな、と具体的な顔を思い浮かべて書くことも多い)、この連載はどちらかというと自分のために残しておくイメージです。
外に向けた文章じゃないので読みにくいと思いますし、お役立ちコンテンツにはならない気がします。ひとつの読み物として楽しんでくれると嬉しいなと思います。
この連載には「フリーランス2年目に考えていること」というタイトルをつけました。フリーランスとして独立して2年目の今、思うことをつらつらと書いていきます。
ドロップアウト
私は昨年2021年の6月に独立をした、フリーランス2年目の社会人です。独立する前は会社員として働いていました。
会社員時代のことは過去のnoteでもよく書いているのですが、まあ、苦い思い出ばかりが残ってしまうような働き方をしていました。
28歳までで転職を4回もしており、その中でメンタルダウンの経験もしています。
転職を繰り返した人生の中で、ついに5社目、リファラルで拾ってくれた社長と大喧嘩をして会社を逃げ出したことをきっかけに糸がプツンと切れました。
ときは2020年、コロナ禍真っ只中。「いよいよ無理かも」と、私は会社員として働くことからドロップアウトしました。
社会への絶望がガソリンだった
会社員を辞めてからは、紆余曲折の末にコーチングに出会い、自らも個人向けコーチングを仕事にする道を選びました。
当時お願いしていたコーチが発していた「等身大の自分を発信して、そんな自分を好きになってくれる人と出会い、一緒に仕事をする」という考え方に衝撃を受け、私も自己発信を始めることになります。それがこのnoteです。
対人関係でボロクソに疲弊してきた私にとって、等身大の自分を受け入れてくれる人がお客さんになってくれるという仕組みをつくれるビジネスは、救い以外の何物でもありませんでした。
同時に、「成功して社会を見返してやる」という気持ちも生まれました。
私にとって、個人事業での成功=どうやっても上手くなじめなかった社会への報復、でした。いや、恐怖にも近かったかもしれないです。ここでもダメならもう、どこで生きていけばいいんだという気持ちも、たしかにそこにあったんじゃないかと思います。
いずれにせよ、私は社会への絶望をガソリンにしてビジネスを始めました。本当に、健全な起業ではなかったと思います。去年、2021年6月のことです。
絶望をガソリンにできなくなったフリーランス2年目
しかし、フリーランス1年目の終わりごろ、今年の5月あたりから、自分の中で何かが変わってきました。
ビジネスで結果が出始めたからか、「社会を見返してやる」だとか「成功してやる」という気持ちの濃度が次第に下がり、絶望というガソリンで自分の車を走らせることができなくなってしまったのです。
そのころ私は、月商100万円を達成したばかりでした。
結論、燃え尽きてしまったのかもしれません。結果が出た先に、何をモチベーションにしていいのかが分からなくなりました。
それまでの私は、不幸だったからこそアクセルペダルを踏めていたのです。不幸だったからこそ、「もっと認めて」「もっと愛して」「もっと必要として」と、ずっと誰かに訴えかけていたのだと思います。
そうしてフリーランス2年目になってからは、幸せになっているはずなのになんだか上手くいかないという、よく分からない状況に陥りました。
求めていた自由を手に入れて、自分を大好きでいてくれるクライアントさんに出会えて、経済的にも不自由がなくなって。でも、なんだか上手くいかない。そんな乾燥した日々を過ごすことになります。
ガソリンが切れると、不思議なことに契約が取れなくなります。というより、契約を取りに行くアクションができなくなりました。
成功が続いたからこそ、失敗するリスクに怯えて動けなくなってしまったのです。
結果が出るか分からない施策をするくらいなら、何もしない方がいい。失敗を恐れず、がむしゃらになれる自分はもういなくなってしまいました。
そうやって新しい挑戦ができなくなってから、私は人生の絶望感や欠乏感がどれだけ自分を走らせてくれたのかを知りました。
そして同時に、絶望感や欠乏感をモチベーションにするビジネスは決して永く続かないことを知りました。
絶望は、再生可能エネルギーではない
さきほど、私の起業は「健全な起業」ではなかった、と書きました。
しかし、起業家全体のうち、「健全な起業」をしている人は実はマイノリティーなんじゃないかと思います。
もちろんそういったデータがあるわけじゃないんですけど。ただ、なにかしら社会に対してファッキンな感情を抱えていて、その生きづらさをどうにかしようとして起業する人は、本当に多いです。
だからこそ、その「社会に対するファッキンな感情」を解決してしまったとき、そこから先どう自分が進めばいいのかが分からなくなってしまうのかもしれません。
クソ、クソ・・!と思っているうちの方が、アドレナリンが出るんです。でも、もうその不健全さゆえのエネルギーは、成功を積み重ねるうちにどんどん出せなくなってしまうんですよね。
絶望は、再生可能エネルギーではないんです。
私たちに必要なものはもっと、永続的ななにか。解決とか解消という概念がない、そういったものだと思っています。
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次回は自由を手に入れたあと、私たちは何をエネルギーに働くのかというテーマを書いていきたいと思います。
「なんか面白いこと言ってるな」と思ってくれたら、ぜひ次も読んでほしいです!
中野あすか@チェンソーマン読み始めました
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【中野あすかについて】
替えの利かない、「ただの話し相手」として。個人でライフコーチをやっております。クライアントさんとお話ししたり、文章を書いたり、ラジオでひとり喋りをしたりしてのんびり生きています。
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