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「絶対○○だ」なんて、絶対ない


発信やセッションの中で言わないようにしている言葉がいくつかあるのだけれど、そのうちのひとつに、「絶対○○だ」という表現がある。

私が「絶対○○だ」という表現をするときは、本当によっぽどのことで、年に1回くらいだと思う。だいたいその時は何かの感情に蝕まれているときだから、感情に任せて「絶対」という言葉を”使ってしまった”という感覚に近い。


どんな発信にも、”影響力”はある


私は、”発信者”なんだ。

と、はっきりした意識を持ったのは、本当に情けないことに発信を始めてから半年くらい経ってからだった。


ある日、私のnoteをずっと読んでくださっていた方から連絡がきた。


「あすかさん、○○って大事なんですよね。でも、私にとって本当に○○は大事なのか、よく分からなくなっちゃいました。」


その方は、自分のビジネスを成功させるために私が発信で伝えてきたことをご自身で再現しようとされていた。でも、そのやり方が自分にとって本当に正しいことなのかが分からなくなってしまったとのことだった。


私は、はっとした。

フォロワーが少なくたって、どんな発信にも”影響力”はある。

”影響力”というものは、「どれだけ広まるか」の力だけではなく、「目の前の人をどれだけ動かすか」という力でもあるのだと。


私はその方に、

「○○は、あくまで私にとって合っていた考え方なだけで、あなたにとっての正解かは分からない。絶対なんて、ないんです。どうか、あなたにとっての正解を見つけて欲しい。」

といった旨をお伝えした。


どんなものでも、発信をすることで読み手の世界を大きく変えてしまうことがある。良い方にも悪い方にも。それが、”発信”だ。



私たちが使った「絶対」は、相手を一生苦しめるかもしれない


「絶対○○だ」という主張をしたとする。


どんな主張も、受け取り方は受け取り手の自由だ。

「んなことねーよ」って思う人もいるかもしれないし、「いや、絶対ってことはないでしょ」って思う人もいるかもしれない。「分かる!絶対そうだわー」と受け取ってくれる人もいるかもしれない。


けれど、私たちがなんとなく使ってしまった「絶対○○だ」という主張に、とらわれ続けてしまう人もいることは頭の片隅に入れておきたい。


大好きな発信者が、「絶対○○すべきだ」なんて主張をしていたら、そうなんだ!と思ってしまう。そして、そうしなきゃ!と思ってしまう。それは、ファンだからこそだ。ファンだからこそ発信者を信じているからだ。


でも、やっぱり「絶対」なんて、絶対ない。

そもそも、360度全方位の人間に当てはまる主張なんて存在しないのだ。


「人生は幸せな方が絶対良い!」という、それこそ絶対っぽく見える主張ですら、私は絶対ではないと思っている。孤独や不幸をエネルギーにしてこの世に生れ落ちる作品もある。そんな世界に私は土足で踏み込めない。


私は、自分の発信で受け取り手の世界を広げたいだけであって、受け取り手の世界を狭めさせるようなことは望んでいない。


「自分の言葉に責任を持つ」ということは、発信者である以上、いや、人間である以上、背負い続けなければならないものなのかもしれない。



発信者の言葉にとらわれないために。


受け取り手としての在り方、についても触れておきたい。

「絶対」というフレーズがなかったとしても、発信者の言葉にとらわれてしまうことはよくあると思う。そして、発信者の何気ない一言に傷ついたことがある人も多いと思う。


かく言う私が、そうだった。他人の発信に翻弄されたり、傷ついたりなんてしょっちゅうで、だからSNSが本当に苦手だった。


でも、結局、どんな主張も「それってあなたの感想」なのだと思っておいてほしいのだ。


哲学者のニーチェの言葉に

「事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。」

というものがある。


私はこの言葉を知ってから、どんな人の発信にもとらわれることがなくなった。どんな主張も、結局その発信者の”解釈”でしかない。そう思えるようになってから、なんだか急に生きやすくなった。


実は、自分の大好きな発信者に対してもそう思うようにしている。

大好きで尊敬する人の主張だって、結局それは”事実”ではなく、”解釈”でしかないのだ。

そのまま主張を受け取るのではなく、「この人はこう考えてるのね。じゃあ、私はどうだろう」と考えてみる。

その発信者と同じ考えを持つも良し、違うなら違うで良いのだ。私たちには、受け取る自由があるのだから。


通りすがりの人にも、大好きな人にも、しばられる必要なんてない。

大丈夫、全部あなたが決めていいんだ。


あなたはどうしたいか?を一緒に考えるお仕事をしています。ご連絡はコチラから。



中野あすか@リバウンド気味


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【中野あすかについて】
替えの利かない、「ただの話し相手」として。個人でライフコーチをやっております。クライアントさんとお話ししたり、文章を書いたり、ラジオでひとり喋りをしたりしてのんびり生きています。

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