見出し画像

【雑穀をこよなく愛する管理栄養士が教える】雑穀の基本

年々、「雑穀」が手に入りやすくなってきました。
スーパーの棚には数種類の雑穀が並び、コンビニのおにぎりやお弁当にも使用され、レストランでも提供されています。
数年前に比べて、「雑穀」が身近なものになってきたのではないかと感じていますが、意外と「雑穀」が何なのか知らずに「何となく健康によさそう」というイメージで食べていらっしゃる方が多いように思います。

そこで、今回は改めて「雑穀」とは何なのか?ということと、食べ方をご紹介いたします。

雑穀ってなに?

雑穀とは、「主食以外に日本人が利用している穀物の総称」と一般社団法人日本雑穀協会では定義づけされています。

雑穀は時代背景や主食の変化につれ、捉えられ方も変わってきており、日本雑穀協会では、これら農学的な狭義の雑穀の定義を尊重しつつ、雑穀と呼ぶ作物の対象範囲を拡げ「主食以外に日本人が利用している穀物の総称」としています。(一般社団法人日本雑穀協会HPより)

このように書くと少々難しく感じられるかもしれません。
簡単にまとめますと、「ご飯に混ざっている粒々」のことです。五穀米や十穀米、十六穀米と言えば少しは身近に感じてもらえるでしょうか。

どこまでが雑穀なの?雑穀の種類

とはいえ、実際どれが雑穀なのかイマイチわからないかもしれません。なぜなら、雑穀には種類がたくさんあるからです。

よく耳にする「五穀米」「十穀米」「十六穀米」などは、何種類の雑穀が入っているのかが表されていて、その一つ一つの雑穀にはきちんと名前があり特徴も異なります。

全部で何種類あるのかというと、厳密に何をどこまで含めるのかで異なるため、何種類あると断言しにくいことが雑穀のぼんやりとしたところです。

日本で多く出回っているもので言うと、

・あわ
・ひえ
・きび
・大麦
・はと麦
・たかきび(モロコシ、ソルガムとも呼ばれます。)
・そばの実
・有色米(黒米、赤米、緑米)
・キヌア
・アマランサス

この辺りがよく目にする種類です。さらに、ゴマや大豆なども含めて雑穀として売っていることもあります。
すでに、いろいろな種類が混ざっている「ミックス雑穀(ブレンド雑穀)」を利用されている方が多いのではないでしょうか。

もう少しマニアックなところを含めると、

・ワイルドライス
・テフ

などは海外でよく食べられているようです。

このように、とにかく種類がたくさんあり、味、見ため、食感、栄養素もそれぞれ異なります。ひとつひとつの特徴をご紹介しているととても長くなりますので、それは少しずつ別の記事でご紹介します。

自分のお気に入りの雑穀を見つけるのも、雑穀の楽しいところではないでしょうか。

ご飯に混ぜて炊くだけじゃない!雑穀の調理法

「雑穀」が何かわかったところで、どのように食べたらよいのか。
普段、ご自分で料理をされない方は意外と知らないのが雑穀の食べ方です。
調理方法は大きく分けて3つあります。

その①炊く

雑穀の食べ方と言えば、白米に混ぜて炊く。
これはご存じの方も多いのではないでしょうか。市販されている雑穀のパッケージなどよく紹介されている食べ方が「炊く」方法です。
炊飯器でも土鍋でも炊けます。

白米に混ぜてから炊くことが基本とされていますが、雑穀だけを炊いても問題ありません。ですが、これは少し上級者向け。まずは、定番の白米に混ぜて食べる方法がおすすめです。

その②茹でる

雑穀といえば「雑穀ご飯」。①のように炊いて、主食として食べるイメージが強いと思いますが、雑穀の食べ方はそれだけではありません。「おかず」として食べることもできます。さらに、スープドレッシングとしても活用できます。

「おかず」として使う場合は、茹でてからおかずに混ぜる方法が簡単です。最近は、サラダに雑穀が入っているものをよく見かけますが、これも雑穀を茹でてから混ぜているものがほとんどです。

主食としての食べ方に飽きたら、まずは茹でてサラダやスープなどに混ぜてみてはいかがでしょうか。いつもと違った食感が楽しめます。

その③炒る

さらに上級者向けになりますが、雑穀はフライパンで炒って食べることができます。

雑穀の食感というと、「プチプチ」や「もちもち」をイメージしませんか?
炒ってから食べると「カリカリ」、「ザクザク」とした食感を楽しむことができます。

フライパンを弱火にかけ、雑穀がプチプチとはじけてくるまでから炒りします。すると、カリカリとした雑穀ができあがります。サラダやスイーツのトッピングやふりかけにしてご飯にかけても美味しいです。

ただし、火の通り方は雑穀の種類によって異なるので、様々な種類を混ぜてから炒ると火加減などが難しいかもしれません。

おすすめする雑穀は「そばの実」です。そばの実は火が通りやすくやわらかいので、あっという間にカリカリに仕上がり、「サクサク」とした食感が病みつきなる美味しさです。その他の種類でもできますが、少々硬いものもあるので注意が必要です。

まとめ

これで「雑穀」とは何かお分かりいただけたでしょうか。
「何となく体によさそう」と食べていた方も、少し雑穀のことを知るとより美味しく感じられると思います。
まずは、日々の主食に雑穀を取り入れてみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?