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きゅんとした話

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#ショートストーリー

愛とか、恋とか

愛とか、恋とか

 母からテキストメッセージが届いた。そこには「卒業することにしました」と書いてあった。それを読んで、わたしは首を傾げた。母がなにか学校とか、そのようなものに通っていた記憶がなかったからだ。わたしを産むだいぶ前に高校を卒業して、それ以来なにかに入学したりはしていないはずだ。入学してなきゃ、卒業もできない。とはいえ、わたしが大学に入って以来、それほど頻繁に帰省しているわけでもないし、電話だってほとんど

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「おやすみ」と「おはよう」のあいだ

「おやすみ」と「おはよう」のあいだ

「おやすみ」と彼が言い、「おやすみ」とわたしが言う。
「いってらっしゃい」とわたしが言い、「いってきます」と彼が言う。
 わたしが眠りにつく頃、彼は仕事に出かける。彼がどんな仕事をしているのか、わたしは知らない。
「些細だけれど、とても大事な仕事」とだけ、彼は自分の仕事のことを言う。それ以上は絶対に教えてくれない。何度か聞き出そうとしたけれど、適当にはぐらかされてしまう。
「それを知ったら」と、彼

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