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「ハワイ島の大自然、オフグリッドで、動物たちに囲まれて今を生きる暮らし方」

 悩んだ時間と
 決意の強さは
 比例する
 福島正伸

<未来の子供たちのために、今、できること!>
祝!2人の友人ハワイ島「Makoa」オーナー郁子さん自然教育ガイドKai(佐藤昌平)くん、ネクストゴール950万円達成おめでとう!

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明日8月26日(金)23時までクラファン挑戦中。残り時間、あと28時間!「これは未来を変えている時間だ!」と思える。現時点で支援総額は1000万円を超えた。「ハワイに日本の炭化技術を!漂着ペットボトルを炭化し、資源循環させる!」

事の始まりは、郁子さんからの一通のメッセージだった。

中村隊長、 大変ご無沙汰しておりますが如何お過ごしでしょうか? ハワイ島マコアの郁子です。マコアでは、自給自足率を高めようとお米作り計画や、 日本から画期的な製炭路を導入するという新たなプロジェクトを始めました。この日本の素晴らしい技術が生み出した製炭炉は、他には類をみない優れ物です。木材を炭化する時に出る800度の高温を利用して、なんとプラスティックまで炭にしてしまうんです。”燃焼”しているわけではないので有害なガスも発生しません。出来上がった炭(バイオチャー)は、土壌改良、脱臭、さまざまな炭製品のみならず、”イヤシロチ”を創り出すという、まさに1石100鳥!? Trash(ゴミ) to(から) Treasure(宝物)!! この夢を実現するには、約2000万円の資金が必要です。 クラウドファンディングを始めましたので、お力を貸していただければ幸いです。 この美しい地球を7世代後の子供達に残していくために、一人一人が少しでもできることをやっていきたいた思います。 お友達などへの拡散もよろしくお願いします!! 
いくこ

「イヤシロチ」という言葉を初めて知った。古くから存在する神社や仏閣などに行くと、清らかですがすがしい雰囲気を感じる。こんな癒しの空間・活性化された空間は、昔から「イヤシロチ」と呼ばれているらしい。

郁子さんにvoicyラジオ出演依頼をすると、

「私よりも一緒にやっている昌平(Kai)君の方がいいんじゃないかと。 元々、彼が持ってきた話だし、若者が頑張ってる感じがいいですよね。」

そこで、まずKaiくんにゲストとして出演してもらった。

その後、第一目標額700万円を達成し、ネクストゴールを950万円に設定したので、今回、郁子さんに緊急出演してもらったのだ。事前にもらっていた郁子さんの情報は、こんなメッセージだった。「私は21歳で学生お見合い結婚して、49歳で離婚。ビバリーヒルズからハワイ島のオフグリッド生活へ」。俄然、対談が楽しみになった。今回収録した1回10分、全8回のvoicyラジオ対談、フォローして聴いてほしい

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動物が好きでムツゴロウの世界が夢だった郁子さんは、ハワイ島ヒロ空港から車で北へ40分、聖地マウナケア山の麓、4エーカー(5,000坪)という広大な土地に、ロバ、ヒツジ、ヤギ、イヌ(ハスキーのミックス)、ネコ、ウサギと一緒に暮らし、癒しの宿「Makoa」を創ってお客さんを受け入れている。電気はソーラーシステム、水道は雨水をタンクに貯めて浄化して使用、ガスはプロパンガスで線の繋がっていないオフグリッド生活をしている。

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極めつきは、お風呂。屋内にもあるが、オレゴンから木を取り寄せて作った露天風呂がある。満天の星空の下、薪を使って沸かす露天風呂で入浴を楽しめるのだ。この宿を拠点にして本当のハワイの良さを知ってもらうために自然教育ツアーも実施している。

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俺がハワイ島に行った2014年当時、聖地マウナケアに世界最大級の天体望遠鏡をつくることに先住民と一緒に反対する運動に郁子さんとKaiくんは加わっていた。電磁波の影響で生態系が変わってしまうからだ。この新天文台建設に日本が1/4出資していると初めて知った。さらに朝日や夕陽を見るツアーに参加するのは、ほとんどが日本人観光客。山に入る祈りの手順、プロトコルを守って節度のある態度で参加してほしいという。今回クラファンに挑戦する以前から、郁子さんは環境問題に取り組んでいたのだ。

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郁子さんは東京生まれ、東京育ち。祖父が日立製作所会長、父はサラリーマン、母は順天堂大学病院に勤める家庭でオテンバに育った。3歳の時、東京オリンピックに行ったのを憶えているという。小学校での思い出は授業をボイコットしたこと。理由は大好きだった体育の授業を潰されたからだ。スポーツが好きで天真爛漫だった郁子さんは幼少期からスキーを始め、高校からは競技スキーもした。慶応大学に進学し、体育会スキー部に所属した。

大学2年の時、お見合いで結婚を決めて、3年で結婚した。当時の一番の悩みは結婚したらスキーができなくなること。「結婚したい」とは全く考えていなかったのに、「新しい洋服を買ってもらって美味しい食事ができる」と軽い気持ちでお見合いした。お見合いの相手はLA在住の不動産業を営む日本人の26歳。お互い結婚する気がなかったから話は合った。本人たちの意思よりも、日本人と結婚させたいお義父さん主導で事が進んだ。大学3年でロサンゼルスと日本を行き来する生活になり、ゼミに出られないから卒業代替試験に一発合格して大学を卒業した。一人目の子を妊娠していたから卒業式にも出られなかった。

郁子さんの父は温和で定時に帰宅するような真面目な人だったが、相手の家は祖父、父、旦那さんと3代続いて「浮気は男の甲斐性」と女遊びが辞められない家系。家風が違うと周りに反対され、親戚の半分は結婚式に参列しなかった。郁子さんは若気の至りというが、結婚1年目から離婚を考えるような生活が28年も続いた。旦那さんの経済的庇護がないと生活しづらい、子どもが3人いる専業主婦だったからだ。

ロサンゼルスにいる駐在員の貿易懇話会でも郁子さんは最年少、ママ友とも表面的な付き合いで本音で語れない。家庭でも旦那に何も言えないで、まともな夫婦の会話もない中で、スピリチュアルな世界にハマっていった。「今あるのは自分のカルマだから、自分で解決しないといけない・・・」周りから見れば、プール、ゲストハウス、テニスコートのある世界でも有名な高級住宅街ビバリーヒルズの大豪邸に住むお金に不自由しない生活。でも、内心はがんじがらめで自由のない孤独な生活だった。経済的な安定と精神的な安定は違う。ブランドにも興味のない、年間300日以上、山でスキーをしていた郁子さんにとって、何より旅行に行けないことが辛かった。

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「自分の人生は自分で決めないと、明日死んでもいいように生きよう!」と47歳で離婚を決意。初めて旦那さんに耐え忍んできた積年の思いを伝えると、郁子さんは、ずっと服従してきたから、旦那さんはうろたえた。お互いのために素直に真っ直ぐ思いを伝えるって大事だ。「2年経ったら離婚してやる!」という旦那さん。2年間の冷却期間をつくり、連日飲みに行っていた旦那さんが定時で帰宅、夜はマッサージをするなど献身的な態度に急変した。「ママ、なんで離婚しないの」と言っていた3人(娘2人、息子1人)の子供たちが「パパ、かわいそう」に変わって、郁子さんは一人悩んだ。離婚ってエネルギーを使う。ストレスで体重は15kg減り、歯ぎしりをして歯が6本欠け、49歳で離婚した。

ロサンゼルス時代からハイキング仲間で胸の内を伝えられる相談相手だったKaiくんがハワイ大学に通っていたツテを頼ってハワイ島を訪れると、一発で気に入った。自分で自分の住む場所が決められる自由に幸せを感じた。一般的に言われる病気を治すには環境、仕事、結婚相手を変えることに郁子さんは納得した。

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ハワイ島ヒロに暮らして12年になる。ロサンゼルスでは人種差別も受けたが、ハワイ島では全くない。ハワイ島の人の良さは度を越していた。隣のお爺さん、お婆さんは、郁子さんの家に上がって台所に野菜を置いてったり、雨が降ると洗濯物を取り込んでくれたりと親切。ハワイ島では家の鍵を閉めないらしい。都会にはなかった安全、安心があり、人もみんな穏やかだ。街の明かりが見えない漆黒の闇の大自然の真っただ中に住んだからこそ、満月の明るさも感じることができた。「ムーンボウ」と呼ばれる夜に浮かぶ虹も見た。近くの川が氾濫して大洪水になることも経験していく中で、大自然に対する畏敬の念を抱いた。今、マスクなしでも普通に暮らせる幸せをかみしめている。

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「未来も、嫌だった過去も変えられる。自分の人生は、自分で決められる。今、この瞬間を生きる。もう一度生まれ変わるとしたら自分!」経験から生まれた郁子さんの金言が光った。今では元旦那さんにも感謝しているという。「これもハワイ島の自然のおかげ」とキッパリ言う。「都会だと忘れてしまいがちだけど、人間は自然の一部、実際にハワイ島に訪れなくても、世界には、そんな場所があるんだなぁと思いを馳せるだけでも、人生は変わると思います」と、郁子さん。

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「Makoa」に泊りに来るお客さんは転職、離婚など人生の転機を迎える人が多いらしい。本来の自分を取り戻せる宿なんだと思う。郁子さん、Kaiくんに会いたくなった。今、2歳10ヵ月の息子、颯馬(ふうま)の海外デビューはハワイ島と決めた。家族3人で、ハワイ島、癒しの宿「Makoa」に行きたい。

 たとえ明日、世界が滅亡しようとも
 今日、私はリンゴの木を植える
 マルチン・ルター


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