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NPO地域づくり工房20周年企画「VRでつくる これからの大町」を開催!

NPO地域づくり工房は2022年10月30日(日)に仁科町公民館(長野県大町市)で「VRでつくる これからの大町」と題したワークショップを開催しました。参加者は老若男女と幅広い世代のメンバーが集まり、大町市だけでなく、白馬村の方も参加しました。

本イベントは、NPO地域づくり工房の20周年企画として実施しました。20年前同様地域の資源を見つめた上で、「新しい技術(VR)」と「新しいメンバー」で現実的に実現可能かは度外視に、近未来のことをみんなで話し合いました。

当日の流れ

1.イベントの趣旨
2.VRの事例紹介
3.まちづくりにVRをどう活かすのか

1.イベントの趣旨

VR(仮想空間)だからこそ、自由にアイデアを形にできます。過去も、現在も、未来も描きワクワクする世の中を作っていきたいと考えています。VRを使って大町を盛り上げていくことを目的に実施しました。

その前に、なぜ長野県大町市でやるのかを説明させてください。

NPO地域づくり工房 20周年

NPO地域づくり工房は2002年に地域の有志で集まって「仕事おこしワークショップ」を計6回実施して新しい事業を生み出しました。

過去のワークショップは大きく3つのことを話しました。どんな資源があるのかをテーマごとに分けて企画書をつくりました。その計画を実現するためにどんな人が必要なのか話し合いました。
そして、誕生した事業が小水力発電と菜の花オイルになります。

20年後の"今"、「新しい人」「新しい技術」で作る新たなまちづくり

SDGsの先駆者として実践してきたNPO地域づくり工房の活動を次のステップとして普及するところにあります。多くの人が体験し、模倣して同様な活動が増えていくことを願っています。そのことは、日本が平成の30年間やり続けてきたことであると感じています。
お金という価値では評価されにくい環境という価値を育ててきました。VRを活用してこれから、環境へのシミュレーションを行うことが新たな価値を生み出すことにつながるためにVRを身近なものに感じてもらうことが重要だと考えています。

VRの事例紹介

VRの事例紹介としては、NPO地域づくり工房代表の傘木より説明をしてもらいました。1999年に神戸市須磨区で道路設計の事業の説明から始まりました。

その事業でVRを使って住民の意見をデータに反映するかたちで計画を一緒に練って行きました。

参加者みんなで作ったデータの道路と、それを反映した現実の道路

他の事例として大町市で行われた土採りのシミュレーションの事例などを紹介しました。

FORUM8ホームページ内で紹介。(https://www.forum8.co.jp/product/gardencity.htm

まちづくりにVRをどう活かすのか

参加者にとってまちづくりとVRがどう関連するのかわからないと思われたので初めに、地域にどんな資源があるのかをみんなで出しあっていただきました。次に、何(資源)をどうするのかについて話い合いました。最後に、VRを掛け算して新たな価値を生み出すかを話し合って進めていきました。

地域の資源は何か

「人や文化」をソフトの資源、「歴史や食」をハードの資源として捉えて意見を出し合いました。中でも自然に関することが多く、水路や田んぼの水面鏡、おいしい水や地酒などがあげられました。

資源を掘り起こしポストイットで貼っていきます

その資源をどのようにするのか?

VRを掛け算して新しい価値を生み出そう!

出た資源を活かす方法として、
「笹舟に乗って一寸法師の視点で水路を巡る」
「仮想空間で地域の人に農業を教わり、出来た農作物が現実に届く」
「地域にアバターとして入り、地域の人と交流する。そこでは、地域ならではの豆知識を話してくれる。そして、地域内で観光の感想を話し合う」
「アバターで入って川のせせらぎや雫の音をその景色を見ながらリラックスできる場」など
幅広い案が出されました!

参加者の声

参加者①
実現不可能な、もっともっと先の未来に対してワクワクしながらみんなでお話するという「場」が面白かったです。白馬では、現状の課題を話し合う場はあっても、ありえないこれからの未来についてみんなで話すことはないです。雨の日にガイドの人がいて、アバターでその人の周りについていきVRの大町をガイドしてもらう。でアバターで入り、案内アバターの周りに集まってみんなでVR観光をする。

参加者②
VRのことをあまり知らずに参加しましたが、VRを使うことでこの町の歴史、現在、そしてみんなが作っていく未来が可視化されていくことにとても可能性を感じました。地域の人だけでなく世界中から大町の暮らしに参加したり、現実世界では実現できないこと、例えば鳥になって大町を飛んでみたり、雨粒になって水路を通ったり…あらゆることがVRを使えば実現できるそうで、ワクワクしました。 そして何より、地域や近隣の方々、様々な年齢層が集まって、一緒に大町の未来や可能性を描いていくのは本当に楽しかったです!また次回参加したいです。

参加者③
VRの可能性を感じました。町を面白くしようという人がたくさんにいることがとても驚きでした。VRを使って面白い提案をして成長していくこれからのまちづくりの可能性としての兆しが見えました。大町クエストではないですが、民話に基づいた世界観「大町ファンタジー」を作っていくことができる!観光客と地域の方がアバターになって相互に情報交換ができるの世界が面白そうだと感じました。

まとめ

本日の会は、「VRでつくる これからの大町」をテーマに長野県白馬を含む大町市近隣をベースにこれからの地域がワクワクするようなことを参加者と一緒に話しました。
最初は、VRとはから始まりみんなの疑問や少しでも「どういうこと?」と思ったことをすぐに口に出してもらってそれに答えていく形で会は進みました。その成果として最後には、「VRでこれからのまちを描く」のイメージが明らかでない人でも対話の中で解像度が上がり発想豊かな案が沢山現れました。
今回の会としては、観光や地域に還元できることとしてまとめられました。今後は、大町市の裏路地を作成し、VRchatを活用してVR観光と現実では町なかフットパスを進めていくなどの案でまとまりました。

最後に私の思い

市民が主体になって行うまちづくり。わたしの夢の第一歩になります。
私は山梨県塩山市(現:甲州市)で生まれ、川魚が好きな子供でした。川から生き物がいなくなるというエピソードから川の生き物を守りたいと考えるようになります。大学生になって学ぶうちに世界遺産のような大きな力による保全ではなく、地域で住んでいる人が保全していく里山のような保全が大切だと考えるようになります。どうしたら地域の人は昔のように身の回りの環境を保全していくのか?考えました。そこで、必要なようそを考えました。1、市民が主体であること。2、地域の資源(負の遺産)を活用されていること。 3、再生可能エネルギーでまちづくりをしていること。この3つの要素で活動している事例を探しました。そして、見つけたのがNPO地域づくり工房でした。

その事例を知ったときに地域の自立には住む人が自分事に考えて地域をより良くする気持ちを持つことが重要だと考えました。20年前に行ったプロジェクトで自然の恩恵を活用した共生する事業を生み出しました。これが、地域の自立としての第一歩になると感じました。これからは、これまでの地域で生み出してきた資源を自由に体験できる仕組みを作っていきます。今回のイベントは地域の人が参加してくれて大町の昔の話から今を超えて未来の実現可能性を抜きに話し合いを行うこそこでは、未来の話をする中で統一して分かったことは、どんな媒体で今後使われようとも自然を大切にすることがどの意見にも反映されていて本当に良かったです。

次回の進める方向性

2つテーマ「地域に還元」「観光」
アクションとして、参加者で裏路地のモデルをつくります。
次に、VRchatを使ってコミュニケーションをとりながら大町の魅力をもう1つの町で作っていくことを目指していきます。

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