なぜ人はキャリアに悩むのか?を考える。
今週は会社でロジカルシンキングの研修を受けた。
色々と学びはあったのだが、「考える」と「悩む」の違いから自分自身が思ったことを書きたい。
「考える」と「悩む」の違いを整理すると次の通りになる。
「悩む」:
・在りたい姿がない
・答えが出ない
・迷っている
「考える」:
・在りたい姿がある
・答えが出る
当然のことながら、ビジネスの世界では「在りたい姿」を描き、答えを出さなければならない。悩んで答えが出ないようでは話にもならず、「考える」ことが大事なのはよく分かる。
だけど、キャリアを考えようとするとそうはいかない。
ビジネスの世界のように「在りたい姿」を明確に描けないからだ。
だから、大抵の場合、問いすら分からず、答えもなく悩む。
特に、今の時代、先が見えなさ過ぎて、「在りたい姿」を描くのはかなり困難だと思う。
少し話が逸れるが、山口周さんが「ビジネスの未来」の中でインストルメンタルとコンサマトリーについて触れている。
仕事という観点で説明すると次のような意味になる。
インストルメンタル:未来のために今日の辛い労働に耐える
コンサマトリー:今日の充実のために夢中になれる仕事に取り組む
問題は、多くの人が深層的に「今を犠牲にしても、いずれ輝かしい未来があるのではないか?」というインストルメンタル的な考えを持って働いている可能性があることである。
特に日本では、年功賃金・終身雇用という中で、年齢とともに出世し、インストルメンタル的な考えで報われた世代がおり、その価値観に引きづられている部分が大いにあると思われる。
しかしながら、今のVUCAの時代で、インストルメンタル的な考えで報われる人はそう多くはないのではないだろうか。
だとすると、コンサマトリー的な「今日の充実のために働く」という考え方にシフトさせ、行動することが大事なのではないかと思う。
その場合、「在りたい姿」が描けなくても、その時々の行為が意味を持つようになり、たとえ悩んでいる状態であったとしても、それはとてもポジティブな悩みになるのだと思う。
ただ、コンサマトリー的な考えというのは意識だけでは実践できないと思う。恐らく、色々な分野を学ぶことにより広い視野を持ち、客観的に自分を捉えられることが大切なのではないだろうか。
このことは、簡単ではないけれど、色々なことを学び続けたいと思わせてくれる動機にもなる。
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