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やさしさの値段 - ベーコン一枚、一万円??? 

昨日の朝のできごとです。

キッチンに行くと、妻がフライパンでベーコンを焼いていました。

いつも僕は自分の朝食は、自分でパンを焼いて、おかずを用意して、コーヒーを入れて、というふうにして準備をしているので、昨日もてっきり、妻はバスケの試合のある長女のためにベーコンを焼いているのだと思っていました。

でも、その場を一旦離れてから、また戻ってきて、パンを焼こうと思って、ふとダイニングテーブルの方を見ると、僕の席の前のお皿の上に、さっき妻が焼いてくれていたベーコンが、プチトマトと一緒に乗せられているのが目に入ってきたのです。

そしてその瞬間に、僕には、いつもと少しちがう研修の講師の仕事があって、少し緊張している僕のために、妻が「がんばってね」という気持ちを込めて、黙ってベーコンを焼いてくれていたのだとわかりました。

グッときてしまいました。。。

そこで思わず、なぜか敬語で、「え?ベーコンをを焼いてくださったのですか?」と尋ねてみると、妻から返ってきたのは、

「そうや。一枚一万円な」

という、大阪的ノリの答えでした。

それで僕が「ちょっと高すぎるんちゃう?」というと、妻は

「それぐらいの価値はあるやろ??」

と。

そしてそのとき僕は、「たしかにその通りだな」と思ったので、
「そうだね」と返したのです。。。


家事や育児に、給料は支払われません。

しかし、朝の家族の様子を見て、ふといつもと調子がちがうことに気づいて、元気づけるために、さりげなく、なにもいわずに、ちょっと特別にベーコンを焼いてくれる。

そういう気づかいの尊さに対して、一体いくら払ったら、いいんだろう???

値段なんて、つけられないし、一万円なんかじゃぜんぜん足りないかもしれない。。。

そんなふうに思ったのです。。。


世の中には、たくさんお金がもらえる仕事の話もたくさんあります。

でも、この世の中で本当に一番尊い行いというは、世間からは見えないところで、無償で、無名の人によって行われる、目の前のだれかのためになされる、小さなやさしさ(思いやり)の発現というものなのではないか???

そしてそういう行ないをしてくれる人がいるからこそ、こどもは育ち、大人は家の外に出て、仕事ができているのではないか???

そう思ったです。。。


無償の、無名の、小さな、愛のこもった、さりげないやさしさの積み重ね。。。

多分それが一番、人の心を元気づけ、癒し、救うのでしょう。。。


僕もまた少しでもそういうことができるようになっていけたらいいなあ。。。

そう思った日曜日なのでした。

http://nee-poem.jugem.jp/?eid=219








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