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第6章 事件 44. 海外ボランティア発日本行き

 私は、2年の青年海外協力隊の任期を終え、日本に帰ることにした。
 JICAの研修会場で見た、原っぱの飛行場をジブチで見ることはできたのだろうか。そして私は何を得たのだろうか。今度は日本での星空と月灯りの下で考えてみたいと思う。

 寄付した教材のうち工具等の小物は、2年の間で、ジブチの人たちに盗まれて無くなった。そんなジブチ人の行為を、外国人の私は受け入れるのが難しい面もあるし、受け入れられるジブチ人の良い面もある。

 ジブチは、電気事情がよろしくないため昼夜を問わず日常的に停電する厳しい環境だ。こんなに強い日差しが毎日あるのなら、政府は太陽光発電導入を考えないのかな? と試行錯誤の生活をしながら、ふと思ったりしたジブチ。

 10年後のジブチは、もっと発展しているだろう。しかし、発展途上国という特殊な事情が、この国の発展を遅らせるかもしれない。いつか、この地に立つことがあったら、確かめてみたいと思う。

 ただ、ジブチで出会った多くの人も、教えた生徒たちも歳を取り、大人になっていくであろう。庭で一緒に畑を耕したり、教室で暴れたりと、本当に多くにジブチの方々にはお世話になった。感謝してもしきれない。
 みなさん全てが生き延び、幸せになり、また再会できることを願ってやまない。ジブチに未来あれ!

20060510-授業

 親愛なるジブチの人たちへ、ありがとう。

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